あくびをするビジネスマン

あくびが止まらないのはなぜ?原因と予防方法、生あくびとの病気の関連性について

あくびが止まらないのはなぜ?原因と予防方法、生あくびとの病気の関連性について

快眠・安眠 睡眠

眠いときや退屈なときに出るイメージのある「あくび」ですが、眠気はないのに、「あくびが止まらない」「頻繁にあくびが出てしまう」という方も多いかと思います。

なかには、「もしかして病気なのでは?」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、あくびが止まらない原因と予防方法を、生理現象だけでなく、病気の視点からも解説しています。

あくびの役割

あくびをする男性

あくびとは、口を大きく開けながら数秒かけて深い呼吸をする運動のことを指し、人は1日に7〜8回程度、あくびをするとされています。

このあくびには、目を覚ます覚醒効果や、血流を増やして新鮮な血液を脳へ送る役割などがあるというのが通説です。

反対に、覚醒から睡眠へ変化させるときにもあくびが出たり、緊張状態から解放されてリラックスする効果があるとも言われています。

つまり、あくびの役割はまだ解明されていないことが多いのですが、覚醒や睡眠、緊張、リラックスなど、脳の状態を変化させるスイッチの役割をしていると考えられているのです。

あくびが出る原因

頭を抱えて困っている男性

実は、あくびの原因は明確に解明されていないというのが現状。

そのなかでも考えられる説として濃厚とされているのが、脳の視床下部(ししょうかぶ)という、自律神経の調整などをする部位のなかにある室傍核(しつぼうかく)という場所が指令を出すことによって起こるという説です。

では一体、どのようなタイミングであくびが出るのでしょうか。

睡眠不足

あくびは、脳を睡眠状態から覚醒状態に切り替えるときに出ると考えられています。あくびをすることで覚醒の脳波であるβ波が出るため、睡眠不足のときにあくびをすることで眠気を覚ますというわけです。

車の運転中や会議中など、絶対に寝てはいけないタイミングでも出やすくなります。それは、脳が眠い状態から覚醒状態に近づけるためと考えられています。

また人は退屈を感じると眠気が誘発されるので、退屈なシーンであくびが出る場合も多いです。

酸素不足

眠くなくてもあくびが出る場合は、脳が酸欠状態になっているからかもしれません。脳の酸欠状態とは、呼吸によって十分な酸素を取り込めず、脳への酸素が不足している状態です。

外気の酸素濃度は通常、約21%といわれています(※)。これが、満員電車や締め切った部屋などに多くの人が密集する状態になると、酸素濃度が薄くなり、呼吸が浅くなりやすいのです。短時間であれば問題ありませんが、長時間になると酸欠状態になり、あくびが出る原因につながると考えられています。

酸素不足は決して珍しいことではなく、誰にでも起こり得ます。 また、貧血や車酔いなどの体調不良によって、あくびの量が増えることもあります。

あくびは、より多くの酸素を取り込むことができるので、酸素不足を補おうとする一種の生理現象とも考えられます。

※参考:酸素欠乏・一酸化炭素中毒の防止|厚生労働省

脳の温度調整

さらに、あくびによって口や鼻から吸い込んだ息で脳を冷やし、温度調整をしているという説もあります。

脳の最適温度は約37度ですが、ストレスや不安、体調不良などによって脳の温度が上がると機能障害を起こしてしまいます。これを防ぐため、あくびが出やすくなるといわれているのです。

生あくびとは?

脳の温度を下げたり、脳の覚醒を促す効果などがあるといわれており、眠いときに出るあくびとは別に、眠気がないにも関わらず出る「生あくび」というものもあります。

生あくびは、緊張しているときや集中できていないときなどに出ることが多いようです。

あくびの原因が解明されていない以上、生あくびの原因も不明ですが、一説には、眠気を覚ますあくびとは異なり、病気のサインの可能性があるといわれています。

生あくびは病気のサイン?

医師

眠くないのに、頻繁に生あくびが出る場合は、病気の可能性があります。それぞれに該当する自覚症状があり、急に生あくびが増えたと感じる場合は、病気の予備軍またはすでに発症しているかもしれないので、すぐに医療機関を受診しましょう。

脳梗塞(のうこうそく)

脳梗塞は、脳に酸素や栄養を送る脳血管が詰まり、脳に障害が起こる病気です。

脳は場所によってそれぞれ役割があるため、障害の起きた部位によって症状が異なりますが、一般的に、手足の運動や感覚まひ、話しにくさ、注意機能の低下、フラフラするなどの症状が起こります。

脳腫瘍(のうしゅよう)

脳腫瘍は、頭蓋骨内に腫瘍が発生する病気です。

腫瘍によって脳が圧迫されることで、様々な機能障害を引き起こすため、脳梗塞と同様の症状が起きます。また脳腫瘍によって血管が詰まりやすくなるため、脳梗塞を併発する可能性もあります。

貧血・低血圧・狭心症

脳は、血液によって運ばれる酸素や栄養によって正常な機能を維持することができています。

そのため、貧血(血液に赤血球が不足している状態)や、低血圧(血圧低下によって血液が十分に行き届かない状態)、狭心症(心臓を取り巻く血管・冠動脈が細くなって血液が流れにくくなった状態)などでは、脳に異常をきたすことがあり、一般的に、目の粘膜や爪が白い、立ちくらみ、疲れやすいなどの症状が起こります。

貧血や低血圧は我慢できてしまうケースもありますが、放置したままにはせず、改善を図りましょう。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っているあいだに一時的に呼吸が止まったり低呼吸になる病気です。

睡眠時に無呼吸や低呼吸になることで酸素濃度が低下し、脳も身体も酸欠状態に陥るため、睡眠の質が悪くなります。そのため、睡眠時間が確保できていて自分ではしっかり眠っているつもりでも、脳が休まらないので、いつの間にか寝不足の状態となってしまいます。

頻繁なあくびや日中に耐えられないほどの眠気がある場合は、一度、寝具や睡眠環境を見直してみましょう。睡眠の質を高めることで、睡眠時無呼吸症候群を改善することができたり、満足のいく睡眠を得られる可能性があります。

その他

上記でご紹介した4つの病気の他にも、偏頭痛や熱中症、車酔い、更年期障害などの体調不良でも、生あくびが増える可能性があります。

ただの生あくびと思わず、症状に心当たりのある方は、医療機関を受診してください。

生あくびの予防方法

何かを思いついた男性

生あくびが頻繁に生じることで、日常生活に影響が出ている方もいることと思います。その際、生あくびを予防する方法は主に5つあります。

  • 睡眠
  • 適度な運動
  • 深呼吸
  • 鉄分の摂取
  • 医療機関の受診

睡眠

頻繁にあくびをする原因のなかで最も多いのが睡眠不足です。自分では眠気を感じていなくても、実際には睡眠不足に陥っている場合もあります。

睡眠時間が足りず日中に眠気を感じる場合は、睡眠時間を長くするか昼寝をしましょう。「6時間睡眠が2週間続くと、脳のパフォーマンスは、ひと晩徹夜したときと同程度になる」といわれているほど、睡眠不足と日中のパフォーマンスには密接な関係があるからです。

しかし、しっかり睡眠時間を確保していても、睡眠の質が悪いために寝不足に陥っているケースもあります。反対に、睡眠の質が高ければ、少ない睡眠時間内でも効率的に身体や脳を休めることができ、翌朝、頭がクリアな状態を維持することができるので、集中力アップ、イライラしない安定したメンタルなど、仕事のパフォーマンスにつながる効果が期待できます。

身体に合わない寝具や、快適でない睡眠環境では睡眠の質が低下してしまうので、深い睡眠を得られる枕やマットレス、寝室の環境などを意識してみましょう。

枕やマットレスの選び方については、以下の記事をご覧ください。
睡眠の質を上げる枕の上手な選び方。後悔しない選定基準とは?
朝の目覚めが変わる!?QOLが上がるマットレスの上手な選び方

適度な運動

デスクワークやゲームなどで長い時間同じ姿勢を続けていると、血行不良になって酸素が全身に行き渡らなくなるため、あくびが出ます。血流を促すために、小まめに立ち上がったり、ストレッチや軽い運動を取り入れましょう。

日々の生活に適度な運動を取り入れて筋肉をほぐすことで、寝つきがよくなるので、睡眠不足解消にもつながります。

深呼吸

深呼吸は体内に多くの酸素を取り入れることができるので、酸素不足によるあくびの予防に効果的です。

お腹を膨らませるようにゆっくりと鼻から息を吸って、お腹を凹ませるようにゆっくりと口から息を吐き出しましょう。10回程度、腹式呼吸を繰り返すことで、全身に酸素が行き渡り、酸欠状態が改善します。

なにかに集中しているときは呼吸が浅くなりやすいので、仕事の合間などに取り入れましょう。

鉄分の摂取

鉄分が不足すると、体内に酸素を運搬する役目を担っている「ヘモグロビン」が少なくなり、貧血状態に陥りやすくなります。貧血になると、全身の細胞に酸素が行き渡りにくくなるので、頭痛やだるさ、肩凝り、息切れやめまいなどの症状が起きます。貧血を防ぐために、鉄分を豊富に含む食材を意識的に摂取しましょう。

成人男性の鉄分の摂取目標は、1日あたり7.5mg~1mgとされています。食品にすると、鶏レバー100g、あさり200g程度になりますが、食事で摂取するのが難しい場合は、鉄剤やサプリメントを服用しましょう。

ただし、鉄は過剰摂取の弊害もあるので、適正量を心がけてください。

鉄分には、身体に吸収されやすい「ヘム鉄」と、吸収されにくい「非ヘム鉄」の2種類があり、十分な量の鉄分を摂取するには、両方をバランスよく摂取することが大切です。

また、たんぱく質やビタミンCが含まれる食材と一緒に摂ることで吸収率が上がるとされています。

ヘム鉄が豊富な食材は煮干し、レバー、しじみ、あさり、ほたて、牡蠣などで、非ヘム鉄が豊富な食材は小松菜、枝豆、水菜、ほうれん草、サニーレタス、ブロッコリーだといわれています。

医療機関の受診

ここまでで述べた方法を取り入れてもあくびが改善されない場合は、脳神経外科や神経内科を受診するという選択肢もあります。

あくび以外に、めまい、手足のしびれ、ふらつき、ろれつが回らないなどの症状が気になる場合は、脳の病気が隠れている可能性があります。

もしかしたら熟睡できていないのかも?

寝不足の女性

あくびには様々な役割があり、病気が隠れている可能性もありますが、まずは睡眠不足解消を意識しましょう。

最近では、睡眠時間よりも睡眠の質を重視する方が増えています。睡眠の質が悪いと、自分ではしっかり眠っているつもりでも、いつの間にか睡眠不足に陥っているかもしれません。

そのため、睡眠環境を整えて熟睡できるようにすることが必要です。寝室の温度や湿度を調整したり、深い眠りをもたらしてくれる寝具を活用したりしましょう。

熟睡をサポートするブレインスリープのアイテム5選

ブレインスリープでは、お客様の睡眠に関するご要望やお悩みに合わせて、様々なアイテムを開発しています。その中から、5つのおすすめアイテムと特徴をご紹介します。
一覧に戻る

コメントを残す

コメントは公開前に承認される必要があることにご注意ください。

PICK UP

RELATED ARTICLE

関連記事

PICKUP ARTICLE

編集部おすすめ

腰をさする女性

腰痛を軽減したい!改善に向けた寝方とおすすめの寝具について

寝具の選び方

腰痛は多くの方が抱える悩みです。実は、私たちが人生の約3分の1を過ごす睡眠時の姿勢や寝具選びが、腰痛改善の重要なカギを握っています。 この記事では、快適な眠りと健やかな目覚めのために、正しい寝方と適切な寝具選びをご紹介します。 寝ているときに腰痛が生じるのはなぜ? 朝起きたときに腰や背中が痛いと感じる方は、いくつかの要因によって寝ているあいだに腰痛が生じています。 下記ではそれぞれの原因を詳しく解説します。 寝姿勢が悪いから 身体に寝具が合っていないから 睡眠時間が長すぎるから 寝姿勢が悪いから 反り腰の方が仰向けで寝ると、背骨のカーブによって布団と腰のあいだに空間が生まれ、腰の支えが得られません。 また、腰椎はやわらかい内臓や筋肉に囲まれているため、これらの十分な支えがない状態で眠ると、腰椎が沈み込んで神経を圧迫し、腰痛の原因となります。 さらに、腰部脊柱管狭窄症の方は、仰向けで寝ることで腰が反り、もともと狭い脊柱管がさらに狭くなることで神経が圧迫されます。その結果、足や腰の痛み、しびれといった坐骨神経痛の症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。 なお、下記では理想の寝姿勢に関して詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。理想の寝姿勢とは?仰向け、横向き、うつ伏せ寝のポイントを徹底解説 身体に寝具が合っていないから マットレスの硬さは腰痛に大きく影響します。マットレスがやわらかすぎると身体が深く沈み込み、寝返りが困難になるため、圧力分散や血液の循環が妨げられ、疲労物質の排出も滞ってしまいます。 一方、硬すぎると肩甲骨やお尻などの出っ張った部分に負担がかかり、背骨の自然なS字カーブが崩れてしまうのです。 厚生労働省の情報サイト「e-ヘルスネット」によれば、立位時4〜6cmある腰部のカーブを、寝姿勢では2〜3cmに保てるほどよい硬さのマットレスがおすすめとされています。 ブレインスリープのマットレスは、身体への負担が最も少ない姿勢を再現できる構造になっており、腰だけでなく肩や脚もしっかり支えられます。ブレインスリープ マットレス プレミアム フロート 睡眠時間が長すぎるから 睡眠時間が長くなると、それだけ身体の動きが制限される時間も長くなります。この状態が続くと、腰の周辺部分に負荷がかかり続けることになります。 特に、脊椎の骨と骨のあいだにある椎間板は、長時間同じ姿勢による圧迫を受けることで腰への負担が増し、痛みが生じるのです。 なお、厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」によると、個人差はありますが、理想の睡眠時間は6時間以上とされています。理想の睡眠時間について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。理想の睡眠時間はどのくらい?最適な時間の見つけ方と確保の仕方 腰痛を改善・軽減する寝方とは? 睡眠時の腰痛を緩和させるための対策をご紹介します。 仰向け寝では膝を立てる 腰痛を和らげるために効果的なのが、膝下にクッションや座布団を入れることです。膝を立てた状態にすることで股関節が自然と曲がり、腰の反りが抑えられます。 これにより、腰への負担が軽減され、睡眠時の痛みを防げます。就寝中にクッションがずれてしまうことがあるため、敷き布団の下にクッションや座布団を入れるのがおすすめです。...

腰痛を軽減したい!改善に向けた寝方とおすすめの寝具について

寝具の選び方

腰痛は多くの方が抱える悩みです。実は、私たちが人生の約3分の1を過ごす睡眠時の姿勢や寝具選びが、腰痛改善の重要なカギを握っています。 この記事では、快適な眠りと健やかな目覚めのために、正しい寝方と適切な寝具選びをご紹介します。 寝ているときに腰痛が生じるのはなぜ? 朝起きたときに腰や背中が痛いと感じる方は、いくつかの要因によって寝ているあいだに腰痛が生じています。 下記ではそれぞれの原因を詳しく解説します。 寝姿勢が悪いから 身体に寝具が合っていないから 睡眠時間が長すぎるから 寝姿勢が悪いから 反り腰の方が仰向けで寝ると、背骨のカーブによって布団と腰のあいだに空間が生まれ、腰の支えが得られません。 また、腰椎はやわらかい内臓や筋肉に囲まれているため、これらの十分な支えがない状態で眠ると、腰椎が沈み込んで神経を圧迫し、腰痛の原因となります。 さらに、腰部脊柱管狭窄症の方は、仰向けで寝ることで腰が反り、もともと狭い脊柱管がさらに狭くなることで神経が圧迫されます。その結果、足や腰の痛み、しびれといった坐骨神経痛の症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。 なお、下記では理想の寝姿勢に関して詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。理想の寝姿勢とは?仰向け、横向き、うつ伏せ寝のポイントを徹底解説 身体に寝具が合っていないから マットレスの硬さは腰痛に大きく影響します。マットレスがやわらかすぎると身体が深く沈み込み、寝返りが困難になるため、圧力分散や血液の循環が妨げられ、疲労物質の排出も滞ってしまいます。 一方、硬すぎると肩甲骨やお尻などの出っ張った部分に負担がかかり、背骨の自然なS字カーブが崩れてしまうのです。 厚生労働省の情報サイト「e-ヘルスネット」によれば、立位時4〜6cmある腰部のカーブを、寝姿勢では2〜3cmに保てるほどよい硬さのマットレスがおすすめとされています。 ブレインスリープのマットレスは、身体への負担が最も少ない姿勢を再現できる構造になっており、腰だけでなく肩や脚もしっかり支えられます。ブレインスリープ マットレス プレミアム フロート 睡眠時間が長すぎるから 睡眠時間が長くなると、それだけ身体の動きが制限される時間も長くなります。この状態が続くと、腰の周辺部分に負荷がかかり続けることになります。 特に、脊椎の骨と骨のあいだにある椎間板は、長時間同じ姿勢による圧迫を受けることで腰への負担が増し、痛みが生じるのです。 なお、厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」によると、個人差はありますが、理想の睡眠時間は6時間以上とされています。理想の睡眠時間について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。理想の睡眠時間はどのくらい?最適な時間の見つけ方と確保の仕方 腰痛を改善・軽減する寝方とは? 睡眠時の腰痛を緩和させるための対策をご紹介します。 仰向け寝では膝を立てる 腰痛を和らげるために効果的なのが、膝下にクッションや座布団を入れることです。膝を立てた状態にすることで股関節が自然と曲がり、腰の反りが抑えられます。 これにより、腰への負担が軽減され、睡眠時の痛みを防げます。就寝中にクッションがずれてしまうことがあるため、敷き布団の下にクッションや座布団を入れるのがおすすめです。...

朝スッキリ起きる方法12選!「眠くて辛い」を卒業しよう

朝スッキリ起きる方法12選!「眠くて辛い」を卒業しよう

睡眠コラム

誰しも一度くらいは「朝起きるのが辛い」「もっと寝起きを良くしたい」と思ったことがあると思います。目覚めが悪いと、「1日中身体がだるい」「頭が働かない」など、仕事や生活のパフォーマンスも下がるもの。そこでこの記事では、朝スッキリ起きるための方法をご紹介します。 目覚めが悪いと感じる人の割合は?   ブレインスリープが、20歳〜69歳の男女252人を対象に「睡眠に関する悩み」のアンケートを実施しました。 252人中、「起きたときに疲れがとれない」と回答した方が70人と最も多く、次いで、54人が「起きたときに眠気がとれない」と回答。スッキリと起きられずに悩んでいる方が多いことがわかりました。 また、「何度も目覚めてしまう」「日中に眠くなる」と回答した方も多く、十分な時間眠っても疲れがとれず、睡眠の質が悪いと感じている方が多いことがわかります。 ペンシルベニア大学とワシントン大学がおこなった研究によると、「6時間睡眠が2週間続くと、脳のパフォーマンスは二晩徹夜したときと同程度になる」とされており、睡眠不足と日中のパフォーマンスには密接な関係があります。 参考:追加覚醒の累積コスト:慢性的な睡眠制限と完全な睡眠不足による神経行動機能と睡眠生理学への用量反応効果|PubMed かといって、忙しい現代人が毎日長時間の睡眠時間を確保するのは難しいものです。そのため、最近は睡眠時間だけでなく睡眠の質に注目が集まっています。 睡眠の質が高ければ、限られた睡眠時間内で効率的に身体や脳を休め、翌朝、頭がクリアな状態を維持できます。結果的に集中力アップ、イライラしない安定したメンタルなど、仕事のパフォーマンスにつながるでしょう。 朝スッキリ起きられない主な原因 現代社会における生活様式の変化にともない、不眠に悩む方が増加しています。特に日本では、成人の約20%(5人に1人)が睡眠に関する問題を抱えており、30〜40%がなんらかの不眠症状を経験しているとされます。 参考:不眠症 | e-ヘルスネット(厚生労働省) なかでも慢性不眠症は成人の約10%に見られ、原因としてはストレスや不安、アルコールの影響や睡眠環境まで実に多様です。そこで、スッキリとした目覚めを妨害している原因を7つご紹介します。 過度のストレス 悩み、イライラ、緊張などの心理的ストレスは、脳を活性化させる交感神経を働かせます。そのため寝付けても眠りが浅く、熟眠できなくなります。ストレスを抱え込まないようにするのはもちろん、寝る直前はなるべく頭を使わないように意識しましょう。 多忙による不安感 やるべきことが多すぎて整理整頓できていない事案があると、眠る前に思い出して不安に感じ、眠れなくなってしまうこともあります。感情が不安定なまま夜を迎えないように、やるべきことや予定を可視化するなどして、頭のなかを整理しておきましょう。 過度の飲酒 アルコールは少量飲む分には、スムーズな入眠の手助けになると考えられていますが、過度な飲酒は眠りの質を下げるためおすすめできません。それが慢性的に続くと、常に不眠の状態となり、朝スッキリと起きられなくなります。 夜遅い食事 食後、胃腸の働きが落ち着くまで約2〜3時間はかかるといわれているため、夕食は寝る2〜3時間前までに済ませましょう。もし夕食が遅くなってしまう場合は、早い時間に間食をし、夜は消化のよいメニューにしてください。 いびきや睡眠時無呼吸症候群 日常的にいびきをかいている方は、睡眠時無呼吸過眠症候群(SAS)の可能性があります。この病気は、睡眠時に頻繁に無呼吸や低呼吸になり、脳も身体も酸欠状態に陥るため、眠りの質が悪くなってしまいます。 十分な時間眠ったのに疲れがとれない方や、日中強い眠気に襲われる場合は、SASの可能性も疑ってみるとよいかもしれません。 ノンレム睡眠の浅さ 睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類があります。個人差はありますが、一般的に入眠直後は、脳が深く眠っているノンレム睡眠の状態です。 そして入眠から約90分後に、脳が起きているレム睡眠に変わります。そのあとは約90分ごとにノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返し、明け方に近づくにつれ、ノンレム睡眠の間隔が短く、レム睡眠の間隔が長くなっていきます。...

朝スッキリ起きる方法12選!「眠くて辛い」を卒業しよう

睡眠コラム

誰しも一度くらいは「朝起きるのが辛い」「もっと寝起きを良くしたい」と思ったことがあると思います。目覚めが悪いと、「1日中身体がだるい」「頭が働かない」など、仕事や生活のパフォーマンスも下がるもの。そこでこの記事では、朝スッキリ起きるための方法をご紹介します。 目覚めが悪いと感じる人の割合は?   ブレインスリープが、20歳〜69歳の男女252人を対象に「睡眠に関する悩み」のアンケートを実施しました。 252人中、「起きたときに疲れがとれない」と回答した方が70人と最も多く、次いで、54人が「起きたときに眠気がとれない」と回答。スッキリと起きられずに悩んでいる方が多いことがわかりました。 また、「何度も目覚めてしまう」「日中に眠くなる」と回答した方も多く、十分な時間眠っても疲れがとれず、睡眠の質が悪いと感じている方が多いことがわかります。 ペンシルベニア大学とワシントン大学がおこなった研究によると、「6時間睡眠が2週間続くと、脳のパフォーマンスは二晩徹夜したときと同程度になる」とされており、睡眠不足と日中のパフォーマンスには密接な関係があります。 参考:追加覚醒の累積コスト:慢性的な睡眠制限と完全な睡眠不足による神経行動機能と睡眠生理学への用量反応効果|PubMed かといって、忙しい現代人が毎日長時間の睡眠時間を確保するのは難しいものです。そのため、最近は睡眠時間だけでなく睡眠の質に注目が集まっています。 睡眠の質が高ければ、限られた睡眠時間内で効率的に身体や脳を休め、翌朝、頭がクリアな状態を維持できます。結果的に集中力アップ、イライラしない安定したメンタルなど、仕事のパフォーマンスにつながるでしょう。 朝スッキリ起きられない主な原因 現代社会における生活様式の変化にともない、不眠に悩む方が増加しています。特に日本では、成人の約20%(5人に1人)が睡眠に関する問題を抱えており、30〜40%がなんらかの不眠症状を経験しているとされます。 参考:不眠症 | e-ヘルスネット(厚生労働省) なかでも慢性不眠症は成人の約10%に見られ、原因としてはストレスや不安、アルコールの影響や睡眠環境まで実に多様です。そこで、スッキリとした目覚めを妨害している原因を7つご紹介します。 過度のストレス 悩み、イライラ、緊張などの心理的ストレスは、脳を活性化させる交感神経を働かせます。そのため寝付けても眠りが浅く、熟眠できなくなります。ストレスを抱え込まないようにするのはもちろん、寝る直前はなるべく頭を使わないように意識しましょう。 多忙による不安感 やるべきことが多すぎて整理整頓できていない事案があると、眠る前に思い出して不安に感じ、眠れなくなってしまうこともあります。感情が不安定なまま夜を迎えないように、やるべきことや予定を可視化するなどして、頭のなかを整理しておきましょう。 過度の飲酒 アルコールは少量飲む分には、スムーズな入眠の手助けになると考えられていますが、過度な飲酒は眠りの質を下げるためおすすめできません。それが慢性的に続くと、常に不眠の状態となり、朝スッキリと起きられなくなります。 夜遅い食事 食後、胃腸の働きが落ち着くまで約2〜3時間はかかるといわれているため、夕食は寝る2〜3時間前までに済ませましょう。もし夕食が遅くなってしまう場合は、早い時間に間食をし、夜は消化のよいメニューにしてください。 いびきや睡眠時無呼吸症候群 日常的にいびきをかいている方は、睡眠時無呼吸過眠症候群(SAS)の可能性があります。この病気は、睡眠時に頻繁に無呼吸や低呼吸になり、脳も身体も酸欠状態に陥るため、眠りの質が悪くなってしまいます。 十分な時間眠ったのに疲れがとれない方や、日中強い眠気に襲われる場合は、SASの可能性も疑ってみるとよいかもしれません。 ノンレム睡眠の浅さ 睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類があります。個人差はありますが、一般的に入眠直後は、脳が深く眠っているノンレム睡眠の状態です。 そして入眠から約90分後に、脳が起きているレム睡眠に変わります。そのあとは約90分ごとにノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返し、明け方に近づくにつれ、ノンレム睡眠の間隔が短く、レム睡眠の間隔が長くなっていきます。...

白い羽毛

羽毛布団の正しい洗濯方法とは?頻度や干し方、丸洗いできる布団について

羽毛布団は自宅やコインランドリーでも洗濯可能ですが、適切な方法で洗わないと羽毛を傷める恐れがあります。そのため、洗濯機や手洗いの正しい手順を守り、洗剤の選び方や水温にも気をつけることが重要です。 この記事では、羽毛布団の洗濯方法を「洗濯機」「手洗い」に分けて解説します。また、羽毛布団を干すコツや頻度も解説しているので、ぜひ参考にしてください。 羽毛布団を洗う前に確認すること 羽毛布団を長持ちさせるには、洗う前の確認が必要です。ここではどのようなポイントに注意すべきか詳しく解説します。 天候 季節によって異なりますが、洗った羽毛布団を完全に乾燥させるには、最大3日程度かかることがあります。そのため、洗濯を計画する前に、数日先までの天気予報をチェックすることをおすすめします。特に湿度の低い、カラッとした晴れの日が続く時期を選ぶようにしましょう。 これにより、羽毛が湿気を含んだまま長時間放置されることを防ぎ、カビや悪臭の発生リスクを軽減できます。また、十分な乾燥時間を確保することで、羽毛のふんわり感を維持し、布団の寿命を延ばせます。 ただし、直射日光は布団のなかが高温になってしまい、羽毛が傷んでしまうため陰干しがおすすめです。 洗濯表示マーク 洗濯する際は、洗濯表示マークを必ず確認してください。マークには注意事項が記載されていますが、特に液温(洗濯時の水温)の上限を守ることが大切です。 なお2016年に洗濯表示マークが変更されたため、詳細な注意書きが記載されている場合もあります。2016年以前の表示マークは「洗濯機」、それ以降は「たらい」のイラストになっています。 もし表記を確認して、たらいのマークにバツがついている場合は、自宅での水洗いができないため、専門のクリーニング店に依頼してください。洗濯表示マークを正しく理解して守ることで、羽毛布団をきちんとケアでき、長く清潔に保つことにつながります。 キルティング加工の有無 キルティング加工のされていない羽毛布団を洗濯すると、中の羽毛が偏りやすく、結果として布団の形が大きく崩れてしまうことがあります。 キルティング加工とは、ダウンジャケットのように布地を重ね合わせてマス目をつける技法のことです。羽毛布団では中わたの移動を防ぎ、形状を保つために施されます。羽毛が偏ってしまうと、布団の保温性や快適性が低下し、もとの状態に戻すのは困難です。 そのため、キルティング加工のない羽毛布団を洗濯する際は、優しく均一に力をかけて洗うよう心がけ、脱水時も羽毛の偏りを最小限に抑えるよう注意しながら扱う必要があります。キルティング加工がされている場合は、できるだけクリーニングに出すのがおすすめです。 洗濯機のコース 洗濯機を使用する場合は「大物洗いコース」または「ふとん丸洗いコース」を選択します。もし大物洗いコースがない場合は「ドライコース」もしくは「毛布コース」など、デリケート素材向けのコースを選んでください。 また、使用前に必ず洗濯機の取扱説明書を読んで、羽毛布団が洗えるかを確認することが大切です。説明書には、各コースの詳細や推奨される洗濯物の種類、注意事項が記載されています。 加えて、布団のサイズごとに必要な洗濯機のサイズは異なるため、ご自宅の洗濯機のサイズで洗えるのか事前に確認しておく必要があります。無理に洗濯機に詰め込むと、洗濯機の故障につながるため、形状や機種により洗濯機に入らない場合は、手洗いか大型コインランドリーでの洗濯をおこなうようにしましょう。 羽毛布団を洗濯機で洗う正しい方法 ここからは羽毛布団を洗濯機を使い、きれいに仕上げる方法を紹介します。それぞれ順番に見ていきましょう。 目立つ汚れを落とす 洗濯ネットに入れる コースを選択する 洗濯機で洗う 干す 1:目立つ汚れを落とす まず羽毛布団の表面についているホコリを軽く払い落としましょう。汗ジミのような目立つ汚れがある場合は、おしゃれ着用の中性洗剤を水で薄め、その部分になじませておきます。洗剤の量はボトルの裏に表記されているため、確認してから使用してください。 2:洗濯ネットに入れる...

羽毛布団の正しい洗濯方法とは?頻度や干し方、丸洗いできる布団について

羽毛布団は自宅やコインランドリーでも洗濯可能ですが、適切な方法で洗わないと羽毛を傷める恐れがあります。そのため、洗濯機や手洗いの正しい手順を守り、洗剤の選び方や水温にも気をつけることが重要です。 この記事では、羽毛布団の洗濯方法を「洗濯機」「手洗い」に分けて解説します。また、羽毛布団を干すコツや頻度も解説しているので、ぜひ参考にしてください。 羽毛布団を洗う前に確認すること 羽毛布団を長持ちさせるには、洗う前の確認が必要です。ここではどのようなポイントに注意すべきか詳しく解説します。 天候 季節によって異なりますが、洗った羽毛布団を完全に乾燥させるには、最大3日程度かかることがあります。そのため、洗濯を計画する前に、数日先までの天気予報をチェックすることをおすすめします。特に湿度の低い、カラッとした晴れの日が続く時期を選ぶようにしましょう。 これにより、羽毛が湿気を含んだまま長時間放置されることを防ぎ、カビや悪臭の発生リスクを軽減できます。また、十分な乾燥時間を確保することで、羽毛のふんわり感を維持し、布団の寿命を延ばせます。 ただし、直射日光は布団のなかが高温になってしまい、羽毛が傷んでしまうため陰干しがおすすめです。 洗濯表示マーク 洗濯する際は、洗濯表示マークを必ず確認してください。マークには注意事項が記載されていますが、特に液温(洗濯時の水温)の上限を守ることが大切です。 なお2016年に洗濯表示マークが変更されたため、詳細な注意書きが記載されている場合もあります。2016年以前の表示マークは「洗濯機」、それ以降は「たらい」のイラストになっています。 もし表記を確認して、たらいのマークにバツがついている場合は、自宅での水洗いができないため、専門のクリーニング店に依頼してください。洗濯表示マークを正しく理解して守ることで、羽毛布団をきちんとケアでき、長く清潔に保つことにつながります。 キルティング加工の有無 キルティング加工のされていない羽毛布団を洗濯すると、中の羽毛が偏りやすく、結果として布団の形が大きく崩れてしまうことがあります。 キルティング加工とは、ダウンジャケットのように布地を重ね合わせてマス目をつける技法のことです。羽毛布団では中わたの移動を防ぎ、形状を保つために施されます。羽毛が偏ってしまうと、布団の保温性や快適性が低下し、もとの状態に戻すのは困難です。 そのため、キルティング加工のない羽毛布団を洗濯する際は、優しく均一に力をかけて洗うよう心がけ、脱水時も羽毛の偏りを最小限に抑えるよう注意しながら扱う必要があります。キルティング加工がされている場合は、できるだけクリーニングに出すのがおすすめです。 洗濯機のコース 洗濯機を使用する場合は「大物洗いコース」または「ふとん丸洗いコース」を選択します。もし大物洗いコースがない場合は「ドライコース」もしくは「毛布コース」など、デリケート素材向けのコースを選んでください。 また、使用前に必ず洗濯機の取扱説明書を読んで、羽毛布団が洗えるかを確認することが大切です。説明書には、各コースの詳細や推奨される洗濯物の種類、注意事項が記載されています。 加えて、布団のサイズごとに必要な洗濯機のサイズは異なるため、ご自宅の洗濯機のサイズで洗えるのか事前に確認しておく必要があります。無理に洗濯機に詰め込むと、洗濯機の故障につながるため、形状や機種により洗濯機に入らない場合は、手洗いか大型コインランドリーでの洗濯をおこなうようにしましょう。 羽毛布団を洗濯機で洗う正しい方法 ここからは羽毛布団を洗濯機を使い、きれいに仕上げる方法を紹介します。それぞれ順番に見ていきましょう。 目立つ汚れを落とす 洗濯ネットに入れる コースを選択する 洗濯機で洗う 干す 1:目立つ汚れを落とす まず羽毛布団の表面についているホコリを軽く払い落としましょう。汗ジミのような目立つ汚れがある場合は、おしゃれ着用の中性洗剤を水で薄め、その部分になじませておきます。洗剤の量はボトルの裏に表記されているため、確認してから使用してください。 2:洗濯ネットに入れる...

寝すぎで頭痛が起こる原因とは?タイプ別の治し方や予防策について

寝すぎで頭痛が起こる原因とは?タイプ別の治し方や予防策について

睡眠コラム

「寝すぎて起きたら頭痛がした。」という経験はありませんか? 睡眠には疲労回復の効果がありますが、実は必要以上の睡眠時間をとるいわゆる「寝すぎ」はかえって体に負担となり、身体の不調の原因となることがあります。 そこでこの記事では、寝すぎで起こる頭痛の種類や原因を解説し、さらにその治し方や予防策をまとめました。 寝すぎたときの頭痛のタイプと原因 寝すぎで起こる頭痛には主に、片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の2種類があります。 片頭痛の原因は完全には解明されていないものの、長時間睡眠による血管の拡張が原因で起こると考えられています。 それに対して緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢で寝ることによる筋肉の緊張が主な原因です。 片頭痛 片頭痛は、目の奥から側頭部、もしくは頭全体にズキズキと脈打つような痛みが主な症状です。他にも、頭を前後左右に動かすと痛みが強くなる、光・音・においに過敏になりやすいなどの特徴があり、人によっては吐き気を催す場合もあります。 眠っているあいだは、自律神経のうち回復や修復をつかさどる副交感神経が優位になり、脳内の血管が拡張します。寝すぎによる片頭痛は、長時間睡眠により脳内血管が必要以上に拡張し、その周辺の神経が引っ張られるためだと考えられています。 緊張型頭痛 緊張型頭痛は、後頭部や頭部全体が締め付けられるような痛みが主な症状です。時間の経過とともに痛みが増す傾向にあり、首や肩のこり、軽いめまいを併発することもあります。 緊張型頭痛の原因は、筋肉の緊張による血行不良です。 同じ姿勢で長時間寝たり、寝相が悪いまま寝てしまったりすると、筋肉が緊張して血流が悪化。筋肉の血管が収縮して神経が刺激され、締め付けられるような痛みが発生します。 寝すぎたときの頭痛に対する治し方 寝すぎによる頭痛の原因は、片頭痛が血管の拡張、緊張型頭痛が筋肉の緊張による血行不良であり、その治し方も異なります。ここからはそれぞれの対処方法を確認していきましょう。 片頭痛は「冷やす」 血管の拡張によって起こる片頭痛を和らげるには、冷やすのが効果的です。 体温が上昇して血流が良くなると痛みが強くなるため、ズキズキと痛む部分や首の後ろを冷やしましょう。特に、うなじの中央のくぼんだ部分である「盆の窪」を、保冷剤や冷却シートなどで冷やすとよいでしょう。 誘発因子である光や音に過敏になっている場合は、暗く静かな場所で安静にするようにしましょう。 また、カフェインには血管収縮作用があるため、起床時にコーヒーや紅茶などを飲むと痛みを軽減できる可能性があります。ただし、飲みすぎは逆効果になる可能性もあるため、注意が必要です。 緊張型頭痛は「温める」 血行不良によって起こる緊張型頭痛を和らげるには、体を温めて血流を良くすることが効果的です。目や肩、首などを温めるほか、お風呂に入って全身を温めることもよいでしょう。また、軽い運動やストレッチ、マッサージで筋肉をほぐすと、痛みが和らぎます。 なお、慢性的な姿勢の悪さは血流を悪化させるため、普段から正しい姿勢を心がけるようにすることも意識しましょう。 そもそも寝すぎてしまう原因とは 睡眠が足りていない状態を「睡眠負債」と呼びます。睡眠負債が溜まっていると、不足している睡眠を補おうとして週末などに長く寝てしまいがちです。睡眠負債には睡眠の長さだけでなく質も関係しているため、普段から質のよい睡眠を十分にとることが大切です。 【医師監修】寝すぎてしまうのは病気やストレスが原因?改善・対策方法について 寝すぎの頭痛を予防する方法 睡眠負債を解消し、寝すぎによる頭痛を予防するには主に以下の3つの方法があります。 規則正しい生活リズムを心がける...

寝すぎで頭痛が起こる原因とは?タイプ別の治し方や予防策について

睡眠コラム

「寝すぎて起きたら頭痛がした。」という経験はありませんか? 睡眠には疲労回復の効果がありますが、実は必要以上の睡眠時間をとるいわゆる「寝すぎ」はかえって体に負担となり、身体の不調の原因となることがあります。 そこでこの記事では、寝すぎで起こる頭痛の種類や原因を解説し、さらにその治し方や予防策をまとめました。 寝すぎたときの頭痛のタイプと原因 寝すぎで起こる頭痛には主に、片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の2種類があります。 片頭痛の原因は完全には解明されていないものの、長時間睡眠による血管の拡張が原因で起こると考えられています。 それに対して緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢で寝ることによる筋肉の緊張が主な原因です。 片頭痛 片頭痛は、目の奥から側頭部、もしくは頭全体にズキズキと脈打つような痛みが主な症状です。他にも、頭を前後左右に動かすと痛みが強くなる、光・音・においに過敏になりやすいなどの特徴があり、人によっては吐き気を催す場合もあります。 眠っているあいだは、自律神経のうち回復や修復をつかさどる副交感神経が優位になり、脳内の血管が拡張します。寝すぎによる片頭痛は、長時間睡眠により脳内血管が必要以上に拡張し、その周辺の神経が引っ張られるためだと考えられています。 緊張型頭痛 緊張型頭痛は、後頭部や頭部全体が締め付けられるような痛みが主な症状です。時間の経過とともに痛みが増す傾向にあり、首や肩のこり、軽いめまいを併発することもあります。 緊張型頭痛の原因は、筋肉の緊張による血行不良です。 同じ姿勢で長時間寝たり、寝相が悪いまま寝てしまったりすると、筋肉が緊張して血流が悪化。筋肉の血管が収縮して神経が刺激され、締め付けられるような痛みが発生します。 寝すぎたときの頭痛に対する治し方 寝すぎによる頭痛の原因は、片頭痛が血管の拡張、緊張型頭痛が筋肉の緊張による血行不良であり、その治し方も異なります。ここからはそれぞれの対処方法を確認していきましょう。 片頭痛は「冷やす」 血管の拡張によって起こる片頭痛を和らげるには、冷やすのが効果的です。 体温が上昇して血流が良くなると痛みが強くなるため、ズキズキと痛む部分や首の後ろを冷やしましょう。特に、うなじの中央のくぼんだ部分である「盆の窪」を、保冷剤や冷却シートなどで冷やすとよいでしょう。 誘発因子である光や音に過敏になっている場合は、暗く静かな場所で安静にするようにしましょう。 また、カフェインには血管収縮作用があるため、起床時にコーヒーや紅茶などを飲むと痛みを軽減できる可能性があります。ただし、飲みすぎは逆効果になる可能性もあるため、注意が必要です。 緊張型頭痛は「温める」 血行不良によって起こる緊張型頭痛を和らげるには、体を温めて血流を良くすることが効果的です。目や肩、首などを温めるほか、お風呂に入って全身を温めることもよいでしょう。また、軽い運動やストレッチ、マッサージで筋肉をほぐすと、痛みが和らぎます。 なお、慢性的な姿勢の悪さは血流を悪化させるため、普段から正しい姿勢を心がけるようにすることも意識しましょう。 そもそも寝すぎてしまう原因とは 睡眠が足りていない状態を「睡眠負債」と呼びます。睡眠負債が溜まっていると、不足している睡眠を補おうとして週末などに長く寝てしまいがちです。睡眠負債には睡眠の長さだけでなく質も関係しているため、普段から質のよい睡眠を十分にとることが大切です。 【医師監修】寝すぎてしまうのは病気やストレスが原因?改善・対策方法について 寝すぎの頭痛を予防する方法 睡眠負債を解消し、寝すぎによる頭痛を予防するには主に以下の3つの方法があります。 規則正しい生活リズムを心がける...