枕がフィットしなくてなかなか寝付けない、朝起きると首や肩がこっていたり痛みを感じる……と悩んだことのある方は、自分に合った枕を探すために、様々な種類の枕を試してみたことがあるかと思います。
この記事では、あらゆる枕を試してみたものの、自分に合った枕が見つからない方に、枕なしで寝るメリットやデメリットと、快眠を手に入れる方法をご紹介します。
枕なしでも寝られる人とは?
睡眠の際には枕が必須だと思っている方が多くいますが、場合によっては枕なしで寝たほうがしっかり熟睡できる人もいます。 早速、どのような人が、枕なしでも質の高い睡眠を得られるのかをご紹介します。
ストレートネックの人
ストレートネック(スマホ首)とは、首のカーブが伸びて、頸椎の角度が30度以下になった状態のことです。一般的な人の頸椎の角度は30〜40度と言われているため、ストレートネックの人は、横から見たときに頭が前に出ているように見えます。
そんなストレートネックの人が高すぎる枕を使用すると、頭が持ち上がり、首が前に傾きすぎてしまうことがあるので、枕なしで寝るほうが快眠できる人もいます。
ストレートネック(スマホ首)のことを詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
ストレートネック(スマホ首)の見分け方を紹介! 症状や対策枕の選び方も解説
後頭部が平らな人
後頭部が絶壁(平ら)な人は、広い面で頭の重さを支えられるので、枕がなくても頭が安定します。反対に、後頭部が張っている人が枕なしで寝ると、頭の重さが後頭部の一部にかかってしまいます。
また、絶壁の人は首とマットレスとの隙間が少なく、マットレスの沈み込みによって隙間が埋められやすこともあります。
やわらかめのマットレスを使っている人
体圧分散性がよいマットレスというより、身体全体が沈み込むようなやわらかめのマットレスは、枕なしで寝ても、頭から首、背中が沈み込んでフィットするので安定します。ただし、やわらかすぎるマットレスは腰痛などの原因になることもあるので注意が必要です。
寝返りが少ない人
寝返りを打つときに横向きの姿勢になりますが、横向き時は肩幅の分だけ首とマットレスとの隙間が多くなるため、首の痛みや肩こりの予防のために枕が必要です。
反対に、あまり寝返りを打たず、長時間、仰向きの姿勢で眠り続ける人は、枕なしで寝ることに向いています。寝返り回数の目安は、健康な大人が8時間睡眠をする場合、15〜20回前後です。
うつ伏せで寝る人
一般的な枕を使ってうつ伏せ寝をすると、枕の高さによっては首に痛みが生じてしまいます。このため、うつ伏せで寝る方は、一般的な枕を使うよりも枕なしのほうが頭が安定し、首の痛みにもつながりにくく楽に寝やすい場合があります。
枕なしで寝るメリット4つ
ここからは、枕なしで寝る場合のメリットをご紹介します。ただし、後ほどご紹介しますが、枕なしで寝る場合のメリットは、状況によってはデメリットにもなるため注意が必要です。自分に合った枕を使うことが一番大切であることを覚えておきましょう。
ストレートネックを改善できる場合がある
ストレートネックの人は、一般的な人と比べて頭が前に出ています。枕なしで寝ると頭の位置が下がり、頸椎が本来の正しいカーブを描くため、ストレートネックの解消が期待できるとされています。
いびきの改善につながる場合がある
枕が高すぎると、頭が持ち上がり、首が圧迫されて気道が狭くなることで、いびきをかきやすくなります。そのため、枕なしで寝ることによって、いびきが改善される可能性があります。
猫背・肩こりの改善につながる場合がある
枕が高すぎると首が圧迫されて血流が滞るので、猫背や肩こりの原因にもなります。そのため、枕なしで寝ることによって首の傾きが矯正されたり、猫背・肩こりの改善につながる場合があります。
なお、以上で紹介した3つの症状は、合わない枕を使っていることから生じている可能性も考えられます。枕が合わない場合に出る症状を詳しく知りたい方はこちらの記事も確認してください。
寝起きで首が痛いのは枕が原因?枕が合わないと出る症状や正しい選び方
首のシワが残りにくい
自分に合わない枕や高すぎる枕で寝ると、あごを引いた状態になるので、首にシワが寄ってしまいます。長時間、首にシワがある状態が続くため、朝起きても首にシワが残っている可能性があります。
反対に、枕なしで寝た場合は、立っているときの姿勢と近いので、寝姿勢によっては首にシワが残りにくいです。
枕なしで寝るデメリット5つ

枕なしで寝ることによるメリットをご紹介しましたが、デメリットも確認しておきましょう。
身体の痛みにつながる
枕なしで寝ると首が伸びるので、ストレートネックの改善が期待できるとお伝えしましたが、ストレートネックの人でも、後頭部が安定しない場合や、首の筋肉がおかしなところで固まってしまった場合は、デメリットとなります。
首がしっかり支えられていないことで頚椎へ負担がかかる可能性があるため、ストレートネックを悪化させたり、首の痛みや肩こり、首のシワを進行させることもあり得ます。枕なしで寝ることが自分の体型や寝具に合っているのかをしっかり確認することが大切です。
枕が合わない場合に出る症状を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
寝起きで首が痛いのは枕が原因?枕が合わないと出る症状や正しい選び方
顔がむくみやすい
枕なしで寝ると、枕の分だけ頭が下がるので、重力によって頭部に血液や水分が流れやすくなります。本来、血液は常に循環していますが、睡眠中は長時間同じ姿勢が続くので、血流が滞りやすくなります。そこへさらに重力がかかると、顔のむくみへとつながる可能性があります。
いびき・睡眠時無呼吸症候群が悪化する
枕が高すぎると、気道が狭くなっていびきにつながりますが、逆に枕なしで寝る場合は、顎が上がりやすいため舌が喉奥に落ちてしまい、いびきをかきやすくなる人もいます。いびきは、枕が高すぎても、低すぎても発生しやすいとされているので、自分に合った高さの枕を使用しましょう。
また、気道が塞がれることによって睡眠時無呼吸症候群を発症するケースもあります。睡眠時無呼吸症候群とは、寝ているあいだに呼吸が浅くなる、あるいは止まる病気です。要因は様々ですが、気道の閉塞が一因になります。睡眠時無呼吸症候群は危険な合併症につながる病気です。枕を見直すことでリスクを軽減しましょう。
寝返りがしづらい
厚生労働省によると、眠りが安定してからの寝返りには以下の効果があると考えられています。
- 身体全体の血液循環を良好にする
- 寝床内の温度を適正に保つ
- 体温を調節する
- 熱や水分の発散を調節する
健康な大人の場合、睡眠時間8時間に対して一晩に打つ寝返りの回数は平均的15〜20回前後と言われています。これよりも寝返りが少ないと前述した効果が減ってしまう他、身体への負担が大きくなったり睡眠の質が低下したりする恐れがあります。
そして寝返りをサポートしてくれる枕がないと、首の可動域が狭まり、寝返りが打ちづらくなる場合があります。
寝違えやすい
枕は適切な寝姿勢をサポートしてくれるアイテムです。その枕がないことで頭の位置が不安定になり、寝姿勢が崩れてしまって首を寝違えやすくなります。
理想の寝姿勢とは?
枕なしで寝るメリットは、状況に応じてデメリットになる可能性があるため、自分に合った枕を使用することが一番です。理想の寝姿勢は、真っ直ぐに立った姿勢(正常立位姿勢) に近い背骨のラインを保つことで、枕が高すぎても低すぎてもいけません。

仰向け寝では、背骨がなだらかなS字状にカーブする状態が理想です。人は直立姿勢を楽にするために、背骨がなだらかなS字状にカーブしています。寝姿勢でも背骨のカーブを自然な状態に保つことで、身体の圧力が均等に分散され、血液が循環しやすくなります。
横向き寝では、背骨と床が真っ直ぐ平行になっている状態が理想です。 頭が適切な高さで支えられ、背骨が真っ直ぐになることで、首や肩にかかる負担を抑えられます。

身体には凹凸があるので、寝具によっては、首や背骨が曲がってしまい、腰が沈んでしまいます。理想的な寝姿勢を作るためには、頭や身体の重みを分散し、適切なサポートをしてくれる適度な高さや弾力の寝具を選ぶことが大切です。
理想の寝姿勢を詳しく知りたい方はこちらの記事も確認してください。
理想の寝姿勢とは?仰向け、横向き、うつ伏せ寝のポイントを徹底解説
枕なしで寝るよりも自分に合った枕で睡眠の質を高めよう

前述の通り、枕なしで寝るメリットは、状況によってはデメリットになる可能性があります。また、ストレートネックやいびき、猫背・肩こりなどにお悩みの場合は、枕なしで寝るのではなく、自分に合った枕に変えることでも改善が見込めます。
以上のことから、枕なしで寝るよりも、自分に合った枕を使用するほうが睡眠の質を高めることにつながります。睡眠に関するお悩みをお持ちの方は、まずは自分に合った枕を探すことから始めてみてはいかがでしょうか?

<監修>
井坂 奈央
Dクリニック東京ウェルネス 睡眠・SAS外来 睡眠センター長 医学博士
埼玉医科大学医学部医学科を卒業後、東京慈恵会医科大学(耳鼻咽喉科)にて勤務。 日本睡眠専門医。睡眠時無呼吸症候群を専門とし、男性にとどまらず女性・小児と数多くの診療実績を有する。 2022年9月よりDクリニック東京ウェルネスに入職し、現在に至る。
正しい寝姿勢をサポートする枕を取り入れよう!
ブレインスリープでは、お客様の睡眠に関するご要望やお悩みに合わせて、様々な寝具を開発しています。その中から、おすすめの枕アイテムやポイントをご紹介します。ブレインスリープ ピロー ネックコンディショニング
「ブレインスリープ ピロー ネックコンディショニング」は、スマホやデスクワークで首を酷使する方向けに開発された、首を整えてパフォーマンスを変える枕です。
特徴1:首のカーブにフィット。伸ばして、支えて、整える
真っ直ぐ伸びた首を正しいカーブにすることで首回りの筋肉が緩みます。伸びた首をしっかり支えるハードギア搭載で頸椎を正しいカーブに導き頭と首をしっかり支えて整えます。
特徴2:首のコンディションに合わせて使えるダブルストレッチ構造
身体のコンディションが毎日違うように、首のコンディションもその日によって異なります。強度の異なるダブルストレッチ構造により、毎日の首のコンディションに合わせて使い分けることが可能です。
特徴3:超通気性素材で深い眠りへ
良質な睡眠を得るためには、寝床内の温度と湿度を適正に保つことが重要です。通気性のよい素材が頭部の熱を放熱し、深い眠りへ導きます。
特徴4:シャワーで水洗いできて清潔
人間は寝ている間に、コップ1杯分(約200ml)の汗をかくと言われています。抜群の通気性で湿気をためず、衛生的です。さらに、水洗いもできてすぐ乾くので、いつでも清潔に保てます。
ブレインスリープ ピロー スノーレス
「ブレインスリープ ピロー スノーレス」は、横向き寝を促進し、いびきを軽減する枕です。
特徴1:いびきを抑えるクラウンウェーブ形状が、横向き寝を促進、呼吸を整える
なだらかなクラウンウェーブが常に横向き寝をキープ。睡眠中の気道を確保し、スムーズな呼吸でいびきを軽減します。
10人のいびきに悩みを抱える被験者の睡眠中に横向きになっている時間といびき発生頻度を計測したところ、一般的な枕と比較してブレインスリープ ピロー スノーレスを使うと横向きの時間が増え、いびきの発生頻度も66%軽減という結果に。横向きで眠ることで自然といびきを解消します。
特徴2:横向き寝姿勢を最適にサポート好みや体格に応じて使えるダブル設計
ソフトサイド/スタンダードサイドのダブル設計でそれぞれの好みや体格に応じて最適に寝姿勢をサポートします。
特徴3:超通気性素材が最適な睡眠温度と湿度をコントロール
90%以上が空気層でできているので、睡眠時に発生する熱や湿気が枕にこもらず、快適な睡眠環境をつくります。
特徴4:シャワーで水洗いできて清潔
人間は寝ている間に、コップ1杯分(約200ml)の汗をかくと言われています。抜群の通気性で湿気をためず、衛生的です。さらに、水洗いもできてすぐ乾くので、いつでも清潔に保てます。
ブレインスリープ ピロー
ブレインスリープの看板商品『ブレインスリープ ピロー』は、ベストセラー『スタンフォード式 最高の睡眠』の理論を基に、脳と睡眠研究によって開発されました。睡眠の質を左右する「黄金の90分」に注目し、脳を冷やすことで睡眠の質を高める枕です。
特徴1:オーダーメイドのようなフィット感で、首や肩が痛くならない
独自の3層構造が特徴。1番上のふんわりとした層が、自分の頭の大きさや重さに合わせて変化するため、オーダーメイドを超えるフィット感を感じることができます。
また、中心部分が1番柔らかく、左右にいくほど弾力が高まっている“9つのグラデーション構造”になっているため、仰向け・横向き・うつ伏せなど、どのような寝方にもフィットします。さらに横幅60cmと幅広設計なので寝返りしやすく、睡眠の質が高まります。
特徴2:脳を冷やして早く、深く眠れる
脳を冷やすと、眠り始めの90分の睡眠が深くなり、眠りの質が良くなります。この90分の質が悪いと、その後何時間寝ても睡眠の質が悪いとまで言われているほど。ポリエチレンを編み込んで作られる『ブレインスリープ ピロー』は、枕に使用されることの多いウレタンやフェザーなどの他素材と比べて、長時間眠っていても高い放熱量を維持することができるので、頭部の温度を低く保つことが可能。熱や湿気が睡眠を邪魔することなく、快適に睡眠できます。
特徴3:自宅で丸洗いできるからいつでも清潔
ポリエチレンを編み込んでできているため、汚れが素材にしみ込んで取れないということも起こりにくく、シャワーで簡単に汚れを落とすことができます。3か月に1回程度のお手入れがおすすめですが、自宅で手洗いできるので、汚れや臭いが気になった時に丸洗いし、いつでも清潔な状態をキープ。また、枕カバーは洗濯機で洗うことができます。
さらにダニやカビが発生しにくい素材なので、ハウスダストやアレルギーをお持ちの方や、お子様と一緒に寝ている方が安心して使用できるのも嬉しいポイントです。
ブレインスリープ コイン(アプリ&デバイス)
『ブレインスリープ コイン』は、睡眠研究× AIの高度なアルゴリズムにより、自分だけでは気づくことができない、眠っているときの全てがわかるアプリ&デバイスです。
ブレインスリープ コイン(アプリ)
アプリでは、睡眠研究により蓄積されたデータを基に独自開発したアルゴリズムを取り入れ、みなさまの睡眠の質を様々な項目で分析できます。分析結果を基に、睡眠の質をアップできるのはもちろん、アプリを使用することで貯まる「スリープコイン」を、様々な商品やサービスのクーポンに交換することもできます。
アプリは下記より無料でダウンロード可能です。
ブレインスリープ コイン(デバイス)
デバイスは、睡眠時にウエストに装着し、アプリと連携することで、アプリ単体の計測項目に加え、今までの睡眠計測デバイスでは見る事が出来なかった、寝姿勢・寝返りの回数・寝床内温度など、睡眠の質にかかわる重要な項目の分析が可能になります。装着しやすく外れにくい、シリコン製のクリップタイプで、柔らかく不快感がなく、睡眠中のストレスにもなりません。
※アプリのみでも無料でご利用頂けますが、スリープコイン(デバイス)と連携することによって、計測項目や精度が上がり、より正確な睡眠計測が可能になります。
特徴1:かつてないほど高性能な睡眠分析
睡眠研究を基に独自開発したアルゴリズムと、睡眠研究で使用されている技術を応用。今までの睡眠計測デバイスでは見る事が出来なかった、個人の睡眠ステージ(睡眠の深さ)、寝姿勢、寝床内温度(布団の中の温度)、いびきが明らかになります。
特徴2:心地よい入眠と目覚めをサポート
雨の音や、焚き火、波の音、快眠に導く穏やかなヒーリングサウンドなど、avexとコラボしたハイクオリティのミュージックを収録。入眠時や起床時に設定することで、スムーズな入眠や心地よい目覚めをサポートしてくれます。選定できる曲は、随時追加、アップデート予定です。
また、睡眠ステージの分析によって、眠りの浅いタイミングに合わせてアラームを鳴らすことができるので、深い睡眠時に無理やり起きるということが減り、爽やかな目覚めを導いてくれます。
特徴3:眠るたびにコインが貯まる
睡眠計測をはじめ、アプリ内で様々なアクションをすることで、アプリ内で「スリープコイン」がたまります。貯まった「スリープコイン」は、『ブレインスリープ』商品の割引クーポンや、アプリ内の音楽購入、アプリ内の宝くじなど、お得なクーポンやサービスに交換ができます。随時様々な商品クーポンやサービスなどがアップデートされるので、睡眠の楽しみが増えます。

<Writer>
ブレインスリープ編集部