最近、テレビやネットでのニュースでも取り上げられるようになった「スリープテック」というワード。みなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
ですが、「スリープテックってなんとなくわかるけど、結局何のこと?」「どういう製品やサービスがあるの?」といったお声も伺います。
そこで今回は、そんな疑問にお答えすべくブレインスリープが実施している睡眠に関する調査『睡眠偏差値』の結果も交えながら、「スリープテックとは何か?」「編集部がオススメするスリープテック商品」についてお伝えします。
スリープテックとは
スリープテックとは、センサーやアプリなどのIT・AI などの技術を活用し、睡眠前の環境、入眠から睡眠途中の覚醒目覚め(起床)、までの定量的な取得データを分析し、そのフィードバックを何らかの形でアウトプットすることで「睡眠不足の改善」や「質の高い睡眠」を得ることを目的とした機器・システム・サービスのことを指します。睡眠の「Sleep」とテクノロジーの「Tech」をかけあわせてスリープテックと呼ばれています。
上記のような睡眠を改善する技術は、これまでは主に研究機関や医療機関で活用されていましたが、インターネット技術の浸透やスマートフォン、スマートウォッチの普及により、個人でも簡単に自身の睡眠状態を把握できるようになったことで、寝具、家電、アプリ以外でも、ウエアラブル機器、睡眠改善・支援サービスなど、様々な製品やサービスが登場してきています。
スリープテックの市場規模
2021年にスリープテック機器の世界市場は1.8兆円を超え、スリープテック機器市場は今後さらに成長することが予想されており、2030年には8.1兆円まで拡大する見通しとなっています。そして、その中でも現在は北米がスリープテック市場の売り上げの42%以上を占めています。※1
日本においては、スリープテックを活用したデバイス・サービス市場規模は、2021年で約4,600億円に発展し、寝具等含む睡眠市場の約3割を占めると言われています。※2
日本の平均睡眠時間と睡眠負債は
ブレインスリープで毎年実施している睡眠に関する大規模調査『睡眠偏差値』から、日本の睡眠に関するデータをご紹介します。日本の平均睡眠時間と睡眠負債の変化:平均睡眠時間は2年連続上昇、睡眠負債も改善傾向に。

ブレインスリープの2020年の調査では、日本の平均睡眠時間は6時間27分、2021年の調査では6時間43分でした。今年の調査では、日本の平均睡眠時間は6時間48分となり、2年連続で睡眠時間が増加する結果となりました。
ブレインスリープは2019年の設立以来、3年間継続して同様の調査を行ってきていますが、日本の睡眠時間は増加傾向です。しかしながら、OECD加盟国の平均睡眠時間は8時間25分であり、依然として日本の睡眠時間は世界でも最低レベルですので、スリープテックを取り入れて、より質の高い睡眠を取る必要があるといえます。
日本のスリープテックの普及率・利用率は?

睡眠の質を上げるためにアプリを利用している人は全体1万人のうち5.6%、ガジェットを使用している人は4.3%に留まっており、スリープテックの一般の人への普及はそこまで進んでいないことがわかります。
一方で、睡眠の質を高める方法として、今後アプリやガジェットを取り入れてみたいと回答した人は全体の15.4%となり、スリープテックに関する興味関心が高いことがわかります。
この調査結果から、スリープテックに対して興味はあるけど、どのようなアイテムがあるのかわからない方が多いということが想定されます。
編集部がおすすめするスリープテックアイテムをご紹介
【参考】
※1:Sleep Tech Devices Market Size & Share Report, 2032|Global Market Insights
※2:スリープテック関連市場における事例・需要性調査|シード・プランニング