睡眠リズムとは?
睡眠には、“ノンレム睡眠(脳も体も熟睡している状態)”と“レム睡眠(体は休んでいるが、脳は起きている状態)”の2種類があります。ちなみに、夢を見る(夢を覚えている)のは、脳は半分起きている“レム睡眠”のタイミングだと言われています。個人差はありますが、一般的に、入眠直後は、深いノンレム睡眠の状態で、入眠から約90分後に、レム睡眠に変わります。その後は約90分ごとにノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返します。このような約90分の周期が、一晩に4~5回繰り返され、睡眠の前半3時間は深いノンレム睡眠が多く、明け方に近づくにつれ、浅いレム睡眠が多くなっていきます。
ブレインスリープでは、入眠直後に訪れるノンレム睡眠状態の90分間「黄金の90分」と呼んでいますが、この「黄金の90分」を深くすることで、睡眠の質を高めることができます。また、深い睡眠の時間が短いと、脳をしっかり休めることができずに、光や物音で目が覚めてしまうことが増えたり、起床時からの疲労感や倦怠感、日中の強い眠気などにつながります。睡眠リズムが崩れる理由
睡眠リズム=体内リズム(体内時計)かは不明ですが、この2つには深い関わりがあり、どちらも光の影響が大きいと考えられています。 人の体には、昼は活動的に、夜は休息状態に切り替わる体内時計が備わっています。ですが、地球の周期は24時間なのに対し、人の体内時計の周期は約24.2時間と言われているため、約12分のズレが生じることになります。このズレを修正できずにいると、睡眠や覚醒リズムに乱れが生じてしまいます。 体内時計は、朝に強い光を浴びることでリセットされ、約14~16時間後に睡眠をつかさどる睡眠ホルモンの「メラトニン」が分泌されます。そのため、夜になると自然と眠くなり、規則正しい睡眠リズムを身に付けることができます。 逆に、朝遅い時間まで寝て太陽の光を浴びる時間が遅れてしまったり、日中も光を通さない遮光カーテンを閉め切っていたり、夜間でも昼のように明るい環境で昼夜が逆転するような生活をしている人は、体内リズムが乱れている可能性があります。睡眠リズムが崩れると…
睡眠と覚醒のリズムを調節している体内時計の乱れによって起きる睡眠障害を「睡眠リズム障害」と言います。 睡眠リズム障害については下記の記事でもご紹介しています。 【2020年最新】リズム障害の治し方を大公開! 基本的に、人は夜に眠り、朝に起きるという活動パターンなので、日中は眠くならず、活発に動けます。ですが、夜勤や、不規則な睡眠、時差ボケなどで体内時計が乱れ、自分の活動したい時間帯と自分の睡眠覚醒リズムにズレが生じてしまうことも。そんな、睡眠リズム障害があると、日中の眠気だけでなく、疲労、頭痛、食欲の低下などの症状が現れることもあります。 睡眠リズムが崩れる代表的な原因を5つご紹介します。1:睡眠相後退型・睡眠相前進型
眠りに入り、起きるまでの時間帯のことを「睡眠相(すいみんそう)」と言い、「睡眠相後退型」と「睡眠相前進型」があります。 「睡眠相後退型」 「睡眠相後退型」の特徴は、「夜なかなか眠くならない」「朝起きられない」「放っておくと昼近くまで寝ている」などです。思春期に多く、中学生、高校生の朝寝坊、遅刻、不登校の原因のひとつです。昼夜逆転の生活になる方もいます。 最近では、在宅勤務によって、自由な時間が増えたことや、深夜までスマホや趣味活、オンラインゲームに夢中になり、体内時計が遅れていき、起床困難になるケースもあります。「睡眠相前進型」
「睡眠相前進型」は「睡眠相後退型」とは逆の特徴で、「夜早く眠くなる」「早朝に目覚めてしまう」などです。高齢者の方に多くみられ、夕方早くから眠気が出てきたり、午前3時や4時など、まだ暗い時間に目が覚めてしまうこともあります。2:時差による影響
数時間以上の時差がある地域を、飛行機などで短時間で移動した際に起こる時差ボケ。現地時間に体のリズムが適応することができず、一時的な不眠や、日中の眠気といった症状が生じます。3:夜勤やシフト勤務
夜勤と日勤が混ざっているシフト勤務をしている場合、一定の睡眠リズムが保てないため、一時的な不眠や、日中の眠気といった、時差ボケのような症状が起こることがあります。4:睡眠時間帯が、毎日ズレる
メリハリのない生活をしていると、人の体内リズムは24時間よりも長いため、睡眠相が徐々に後退していきます。睡眠相が後退し続けると、昼夜逆転などの症状が出ることも。朝決まった時間に起きれなくなったり、日中眠くてだるくなったりと、社会生活に支障が出てしまいます。5:不規則なリズムになっている
アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患を持っている高齢者の方は、体内時計が適切に機能しないことがあり、寝る時間と起きる時間がバラバラになってしまいます。睡眠リズムを整えることは可能?
睡眠の質に深く関わる睡眠リズムは、整えることができます。早速、整える方法を3つご紹介します。1:まずは、自身の睡眠状況を可視化する。
睡眠リズムを知るために、まずは自分の睡眠状況を可視化してみるのがオススメです。 「ブレインスリープ コイン」のアプリ&デバイスを使用すると、独自の睡眠ステージを判定するアルゴリズムとセンサーによって、4つの深度の睡眠ステージ【目覚めた状態】【レム睡眠】【浅い睡眠】【深い睡眠】に分類し、その時間を可視化。どの時間に目覚めているのか、深い睡眠がどの程度とれているのかなどを把握することで、自分にとって最適な睡眠リズムをつくりだすサポートにつながります。 「ブレインスリープ コイン(アプリ)」は、睡眠研究により蓄積されたデータを基に独自開発したアルゴリズムを取り入れ、みなさまの睡眠の質を様々な項目で分析できます。分析結果を基に、睡眠の質をアップできます。 「ブレインスリープ コイン(デバイス)」は、睡眠時にウエストに装着し、アプリと連携することで、アプリ単体の計測項目に加え、今までの睡眠計測デバイスでは見る事が出来なかった、個人の睡眠ステージ(睡眠の深さ)・寝姿勢・寝返りの回数・寝床内温度(布団の中の温度)・いびきなど、睡眠の質にかかわる重要な項目の分析が可能になります。 また、仰向け、横向き、うつ伏せなど、どの時間帯にどの寝姿勢だったかも記録することができます。睡眠ステージと重ねて見ることで、深い睡眠をとっているときや、目が覚めているときの寝姿勢がわかるので、よりよい睡眠をとるためのヒントを知るきっかけに。さらに、寝返りの回数も記録してくれるので、マットレスや枕が自分にフィットしているのかを知ることもできます。 ※アプリのみでも無料でご利用頂けますが、スリープコイン(デバイス)と連携することによって、計測項目や精度が上がり、より正確な睡眠計測が可能になります。2:光環境の配慮
先ほどもお伝えしましたが、光環境は、良質な睡眠にとって、とても重要なポイントです。
体内時計は、朝に強い光を浴びることでリセットされ、約14~16時間後に睡眠をつかさどる睡眠ホルモンの「メラトニン」が分泌されます。そのため、夜になると自然と眠くなり、規則正しい睡眠リズムを身に付けることができるため、光環境を整えることで、睡眠リズム障害や昼夜逆転の改善が期待できます。
起きたらまずカーテンを開け、太陽の光を15秒ほど浴びるのがオススメです。太陽光の照度はとても高いので、曇りや雨天の日でも効果があります。 また、太陽光ではなく、高照度の器具でも、体内時計のリズムを元に戻すことができます。