男性・女性によって枕の選び方は変わる?子どもはどうするべきか

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寝具の選び方

男性・女性によって枕の選び方は変わる?子どもはどうするべきか

枕は布団と同じように睡眠の質を左右する重要な寝具です。 眠りが浅い、起きたときに肩が凝るなど不具合を感じている方は、枕が合っていないのかもしれません。 枕は身長や体格はもちろんのこと、性別でも選び方が異なります。夫婦でおそろいの枕を買う人も多いですが、もしかしたらどちらかが体格に合わない枕を使うことになるかもしれません。 今回は、体格や性別によって枕の選び方が異なる理由を解説します。 枕が合わないかもと悩んでいる方は、この記事も参考にしつつ枕を選んでみましょう!

1.理想的な枕は性別によって選び方が変わる

枕は、体格に合わせて選ぶことが大切です。男女では体格はもちろんのこと、骨格も微妙に異なります。 そのため、性別で枕の選び方を変えることが重要です。 この項では、枕の選び方を性別や体格で変える理由を紹介します。

1-1.男性の場合:いびきなどの悩みが多い

男性は女性と比べると頸椎弧(けいついこ)という首のカーブが深めです。 これは、体格や運動量によっても差が出ます。一般的に体格ががっしりしていたり運動量が多かったりする人の方が頸椎弧は深くなりやすいです。 頸椎弧が不快ということは、仰向けに寝ると首と布団の間に大きな隙間ができやすくなります。 その場合、仰向けに寝ると気管が狭まりやすくなるでしょう。そのため、男性はいびきをかく人が多いです。 大きないびきは家族の迷惑になるだけでなく、睡眠時無呼吸症に繋がる可能性もあります。 枕が適切な高さであれば隙間がしっかりと埋まり、いびきを押える可能性もあるでしょう。 また、朝になると首が痛い肩が凝っていると悩んでいる人は、枕の高さが合っていない可能性もあります。 特に朝起きると枕が頭から離れているという人は高さはもちろんのこと、大きさも合っていないかもしれません。

1-2.女性:肩こりなどの悩みが多い

女性の場合は、男性に比べると頸椎弧が浅く仰向けになっても頭と寝具の間に隙間が小さい人が多いです。 このような人が高すぎる枕を使うとかえって頸椎に負担がかかり、肩こりや首のこりに繋がることもあります。 また、女性は肩幅も狭いのであまり広すぎる枕をつかうと体に合わないこともあるでしょう。特に、小柄な方や細い方は男性と同じ枕を使うと眠りの質が低下しがちです。

1-3.子ども:大人の枕では合わないことが多い

子どもは女性よりもさらに頸椎弧が浅く肩幅も狭いです。 ですから、大人の枕を使うと高すぎたり大きすぎたりして眠りの質が低下します。「大は小を兼ねる」といいますが、枕に限っては大きすぎても小さすぎてもよくありません。 自分の肩幅や頭の大きさにあった枕を使うことが重要です。子どもの場合は子ども用の枕を使うことが最も適しています。

2.男性・女性によって枕の選び方はどう変わる?

では、男性と女性は枕を選ぶ際、どこに注意すればいいのでしょうか? この項では、男性・女性それぞれに適した枕の選び方を解説します。ぜひ参考にしてみてください。

2-1.枕の高さ:体格によって変える

前述したように、枕の高さは頸椎弧の深さや頭の大きさによって変わります。 男性は女性よりも頸椎弧が深いので、その隙間を埋めるためにある程度高さがある枕の方がおすすめです。 一方、女性は頸椎弧が浅いので男性と同じ高さの枕を選ぶと高すぎることもあります。ですから、低めの枕の方がフィットしやすいでしょう。 男性のものより1~2cm低い枕を選ぶのがおすすめです。ただし、これも個人差があります。大柄な人ならば男性と同じでも問題ないこともあるでしょう。 さらに、頭が大きい人は重さもあります。 羽毛など柔らかすぎる素材の枕は高さを合わせても頭が沈み込んでしまうこともあり、おすすめできません。 頸椎が逆くの字に曲がったり隙間が埋まらなかったりすれば気道が狭まってい画像びきをかきやすくなるだけでなく、首や肩に負担がかかりやすくなりますが、小さく頸椎弧の浅い人は固くて高い枕を使うと首がくの字に曲り、肩や首に負担がかかりやすくなるでしょう。 体格は枕選びの重要な指標です。 なお、体格は性別だけでなく年齢によっても変わってきます。年を取って太った、痩せた、筋肉がついた、落ちたで体格は変わるのでその都度枕を見直しましょう。 たとえば、ダイエットに成功して5~10kg痩せれば体格は大分変わります。年を取って筋肉が落ちても同様です。 今まで使っていた枕がなんだか使いにくくなったという場合は、枕が合わなくなったことが考えられます。この場合も、枕を見直しましょう。

2-2.枕の素材:頭・首にフィットするかどうか

枕の素材はさまざまです。 そば殻やパイプ、低反発ウレタンのような固い素材から、羽毛や綿のような柔らかい素材まで自由に選ぶことができます。 人によって硬めの枕が好き、柔らかめの枕でないと眠れないということもあるでしょう。 しかし、好みの枕と体に合う枕は違います。前述したように、硬い枕は頭が沈み込まないというメリットはありますが、高すぎたり低すぎたりすると調節が難しいのがデメリットです。 一方、柔らかい枕は多少高さが合わなくても調整がしやすいというメリットがありますが、ぴったりの高さを選んでも頭の重みで沈み込みが発生し、結果的に体に負担がかかるのというデメリットがあります。 ですから、柔らかい素材の枕を選ぶ場合は、頭の沈み込みを考慮に入れて枕を選びましょう。また、枕の下に支えを入れて硬さを調節する方法もあります。 素材だけでなく枕は形も重要です。スタンダードな形の枕は仰向けで寝るのには適していますが、横向きで寝ると首や肩に負担がかかることもあります。 自分が横向き、仰向けのどちらで寝ることが多いのか、よく考えて選ぶことも大切です。 スタンダードな形の枕では頭から首のラインがフィットしにくい場合は、首の部分が盛り上がった波形枕を選んでもいいでしょう。 標準形の枕はどうしても合うものがない場合は、変形型にも目を向けてみてください。ただし、昼寝用のミニ枕などは熟睡するのには向きません。 このように、枕は素材も形もさまざまですが、市販品ではどうしても体に合わないということもあります。 その場合はオーダー枕がおすすめです。既製品の枕が千円前後~手に入るのに対し、オーダー枕は1万円~が相場となっています。 高いですが、朝起きると肩こりや首のこりがしょっちゅう起こっているという場合は、オーダー枕も検討してみましょう。オーダー枕ならば微妙な頭から首にかけてのカーブにもしっかり対応してくれますよ!

2-3.枕の大きさ:男性は大きめ推奨

枕は、スタンダードサイズが63cm×43cmとなっています。 この63cmは日本人の標準的な肩幅だそうです。しかし、肩幅の広い男性はこれでは狭いこともあるでしょう。 肩幅に対し枕が小さすぎると寝返りが十分に打てません。寝てる間に体が動かせないのはつらいものです。 また、枕が小さすぎると収まりが悪く、体がこわばりやすくもなります。枕はどちらかといえば大きめがおすすめです。 ただし、大きすぎる枕もよくありません。たとえば、子どもに大きすぎる枕を使わせると、高さが合わなかったり寝返りをすると姿勢が崩れたりします。 ですから男性は大きめの枕がおすすめで、子どもや小柄な女性は小さめの枕がおすすめです。 なお、枕の幅を確かめる目安は、肩が枕の幅からはみ出ないかどうかになります。これより小さい幅の枕は、夜眠るようには向きません。自分の肩幅に枕が合っているか分からない場合は、寝具店で調べてもらうといいでしょう。 小柄で細見の女性の場合は成人用よりも子ども用の枕が合っていることもあります。市販品の枕が大きすぎる、高すぎる場合は子ども用の枕を試してみてくださいね。

3.子どもの枕は成長によって変えていくのがベスト

子どもは年々成長していきます。最初から大きな枕を与えるのも問題ですが、小さすぎる枕を使い続けるのも問題です。 前述したように小さすぎる枕は寝返りが打てずに寝ている間に枕を外してしまうこともあるでしょう。 そうなると、枕が役目を果たせません。子どもは、成長に従って枕を買い替えるのが理想的。枕の高さはタオルなどで調節できますが、大きさは調節できません。成長期の子どもは1~2年おきに枕を買い替えるのがベストです。 なお、子どもの成長は女子は13歳前後、男子の場合は17歳前後で一度落ち着きます。 オーダーメイドの枕を作りたいという場合は、それ以後に作るのがおすすめです。また、枕の寿命は3~5年といわれています。子どもはよく寝返りを打つので寿命が短くなる可能性もあります。成長だけでなく枕のへたり具合で買い換えを検討してください。

まとめ:性別によって枕の選び方を変えていこう

今回は、性別による枕の選び方のポイントなどを解説しました。
  • 記事をまとめてみましょう。
  • 枕は体格によって適した形が違う
  • 男性と女性では適した枕の形が違う
  • 男性は高めの枕、女性は低めの枕がおすすめ
  • 子どもの枕は大人用を流用しない方がいい
  • 子どもの枕は成長に合わせて買い替えよう
  • 体にぴったりと合った枕はオーダーメイドがおすすめ
市販品にもいろいろなサイズ、形の枕がありますが本当に体に合った枕を選びたいならばオーダーメイドがおすすめです。 また、枕は通販でもホームセンターでも購入できますが、体に合った枕を買いたい場合は、寝具店で店員にアドバイスを求めながら選ぶといいでしょう。 最近では、店で頸椎弧の深さや理想の枕の高さを測定してくれます。朝目が覚めると肩が凝っているという人は自分に合った枕の高さや自分の頸椎弧の深さを測定してもらいましょう。枕選びの参考になりますよ!
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寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

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「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...