いろいろ考えすぎて眠れない原因と即実践できる対策5つ

いろいろ考えすぎて眠れない原因と即実践できる対策5つ

睡眠コラム

いろいろ考えすぎて眠れない原因と即実践できる対策5つ

不眠
誰でも、仕事やプライベート、家庭のことなどで、悩んだり、考え込んだ経験があると思います。「一度寝て頭をクリアにしてから考えよう!」と思ってベッドに入ってみるものの、悩み事が頭から離れず、考えないようにしようと思えば思うほど考えてしまい眠れないといった悪循環に……。そこで今回は考えすぎて眠れない原因と快眠を得るための対策をご紹介します。
<監修>

中島 正裕

理学博士/株式会社ブレインスリープ取締役CFO/睡眠健康指導士上級

1983年山口県出身。2007年東京大学理学部物理学科卒業、2012年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了(理学博士)。 株式会社ブレインスリープには2019年5月の設立時より取締役として参画。CFOとして財務面の統括及びパートナー企業向けの睡眠コンサルティング関連事業に加えて、睡眠偏差値として公表している睡眠関連疫学調査の結果を基にした睡眠研究や企業向け健康経営サポート業務も担当。2021年11月に睡眠健康指導士上級資格を取得。

考えすぎて眠れない原因を考える

寝付きが悪い、夜中に目が覚めてしまう、眠りが浅い、日中激しい眠気に襲われるなど、睡眠の悩みは様々ですが、眠れない原因について考えてみましょう。

精神的な要因

仕事やプライベートの悩み、やらなくてはいけないことなど、色々と考えすぎて脳が興奮状態のままになっていると、寝付きが悪くなってしまいます。また、ストレスや疲労によって自律神経が乱れることも不眠につながります。

HSPかもしれない?

「どんなことでも深く思考をめぐらせる」「刺激に対する反応が強く、疲れやすい」「他人との心の境界線が薄く、相手の感情の影響を受けやすい」「他の人が気づかないような音や光、匂いなど、些細な刺激にすぐ気づく」という人は、「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン/Highly Sensitive Person)」かもしれません。 「HSP」とは、神経が細やかで感受性が強い性質を生まれ持った人のことで、全人口の15~20%、約5人に1人いると考えられています。「HSP」の人にみられる特徴としては、下記のようなポイントがあります。 ・ひとつひとつの物事を深く考えてしまう ・音、光、匂い、気候の変化など、五感で感じる刺激に対して過剰に反応してしまう ・他人に対して共感しやすく、周囲の意見に合わせることが多い ・自己肯定感が低い これらのことから、「HSP」の方は交感神経が優位に働き、過覚醒の状態になりやすいといわれています。しかし、「HSP」は病気ではなく生まれ持った特徴ですので、自身の特徴を把握して、自分にとって居心地の良い環境を築くことが重要です。

身体的な要因

眠れない理由には、精神面以外にも身体的な要因も考えられます。 人は、加齢によって、睡眠の質が低下する傾向にあると言われています。また、アルコールやカフェインの摂取、喫煙などの生活習慣、不規則な生活、騒音や室温、明るさなどによる環境的な問題が原因で不眠の症状を引き起こしている可能性もあります。 また、脳や体の内部の温度(深部体温)が高いせいで、寝付きが悪いという可能性もあります。

睡眠誤認はないか?

不眠を感じている人の中には、「睡眠誤認」という「実は自分が思っているよりも、ずっとよく眠れている」パターンもあるので、気にしすぎなくていいかもしれません。眠っている間は意識がないため、自分の睡眠状態や不眠を把握することは難しいです。気になる人は、寝付きや夜中の覚醒など、睡眠の質を計測するデバイスやアプリを使用して、分析してみましょう。

考えすぎて眠れない時にすぐ出来る対策5つ

なかなか眠れないと、余計なことを考え、悩んでしまい、さらに眠れなくなってしまうという悪循環が起こります。そんな、考えすぎて眠れない時に試して欲しい対策を5つご紹介します。

1:深呼吸してリラックスする

呼吸と自律神経には深い関係があり、呼吸を意識的にコントロールすることで、心身ともにリラックスすることができます。また、呼吸が浅いと酸素が脳にいきわたらず、体の不調も起こしやすいので、深い呼吸を心がけましょう。 特に、腹式呼吸は自律神経を刺激し、副交感神経に切り替えてくれるので、腹式呼吸をするだけで、ストレスが軽減し、睡眠の質が向上すると言われています。ポイントは、お腹をへこませるように口から息を吐き切り、お腹を膨らませるように鼻からゆっくり息を吸うことです。

2:ヨガの呼吸法を取り入れてみる

ヨガでは、あえて呼吸を止める「止息(しそく)」という呼吸法があります。息を止めることで、考え事から呼吸に意識を集中させ、心をコントロールすることができます。「止息」のやり方は様々ありますが、一般的には、6秒間かけて口から息を吐き切り、2秒かけて鼻から息を吸い、4秒間息を止める動作を繰り返します。ゆっくりと息を吐くことはヨガの呼吸法の基本で、さらに、呼吸に意識を集中することと、吸うよりも吐くことを意識するようにしましょう。暗い気持ちを体の外に吐き出すようなイメージで行ってください。 息を止める時間が長いと体への負担が大きくなるので、まずは短い時間から始め、無理をしないようにしましょう。

3:快眠のツボを刺激

人体に無数に存在するとされているツボは、東洋医学では「経穴(けいけつ)」と呼ばれ、五臓六腑の異常が滞るところとして、刺激すると、気と血の循環が良くなると言われています。ツボにはそれぞれ対応した内臓や器官があり、ツボを押すことでそれに対応した体の場所に刺激が伝わるため、快眠のツボを刺激すると、不眠の原因となっている不調が緩和されます。 一般的に、不眠によいと言われているツボは「労宮(ろうきゅう)」と「失眠(しつみん)」です。手を軽く握った時に、手を軽く握った時、人差し指と中指の先端の中間あたりの手のひらにある「労宮」は、やや強めに押しましょう。「労宮」は精神機能を司っているので、全身の緊張が緩み、ゆったりとした気分になると言われています。足裏のかかとの中央にある「失眠」は、押すだけでなく、お灸や、湯たんぽなどで温めて刺激を加えるのもオススメです。「失眠」は、軽度な悩みによる不眠に効果的と言われています。 不眠対策のためには、眠る30分~1時間前に、照明を暗くし、深呼吸しながら行いましょう。息を細く長く吐きながらツボを押し、ゆっくり息を吸いながら圧迫を緩めてください。それぞれ、10回程度繰り返します。 快眠には脳をリラックスさせる必要があるので、ツボの正確な場所にこだわりすぎず、軽く押して気持ちよい所を優しく刺激してください。

4:おでこや手の平を冷やす

眠り始めに脳や体の内部の温度(深部体温)を効果的に下げることで、夜中に覚醒することなく深い睡眠を得ることができます。テレビやスマホなどの画面を見ると深部体温が上がるので、眠る際に脳(頭部)や手の平を冷やすことを意識しましょう。大脳を冷やすためには、柔らかい保冷剤や、凍らせたタオルを用意し、眠る時に枕の上半分に敷いてください。他にも、通気性が高く、頭の温度を下げてくれる枕を使用するのもオススメです。

5:専門書や参考書を読む

難しい本を読むと、鎮静効果やリラックス効果のある「βエンドルフィン」という物質が分泌され、眠気につながると言われています。スマホやタブレット端末での読書は、ブルーライトにより覚醒を促してしまうので、紙の本を活用してください。もし眠れなくても、目を閉じて横になっているだけで、脳は「休息モード」になるので、眠れなくても焦らずに、リラックスしながら、脳を休息させましょう。

それでも眠れない時は…

ご紹介した対策を試しても眠れない時は、日々の生活や行動にも意識を向けてみましょう。

考え事をメモしてみる

具体的に何をストレスに感じているのかわからないまま、漠然とした不安感や焦燥感に押しつぶされてしまいそうな人は、気持ちを書き出して、言語化してみましょう。何を不安に思っているのかを明らかにさせることで、考えを整理することができ、「以前と同じことに悩んでる」「自分はこの状況下で悩みやすい」など、傾向がわかることも。また、自身を俯瞰して見ることで、「意外とたいしたことないことを、大事に考えすぎていた」と感じる場合もあります。 ベッドまで持ち込まないように、ストレスに感じたことや悩んでいることを、思いついた時にすぐスマホなどにメモをして、自分の状況や感情をその都度、客観視して落ち着かせるのもオススメです。

寝ない覚悟でとことん考える

体調や翌日の予定にもよりますが、時間が許すならば、無理に眠ろうとせず、悩んでいることをとことん考えてみるのもいいかもしれません。悩みを抱えていること自体は自然なことです。しっかり向き合うことで、気持ちに変化が生まれるでしょう。 解決せずとも、自分の心と向き合い、現状を把握することで、前向きになれることもあります。

睡眠外来に行ってみる

色々試してみても、寝付きが悪く、睡眠への悩みが尽きないこともあるかと思います。悩みが改善されない時や、動悸や体の不調が出てきたら、睡眠外来のあるクリニックを受診してみましょう。専門家に相談することで自身の詳しい状態がわかり、安心することもできます。

睡眠環境を整える

スムーズな睡眠の導入には、自分に合った寝具を使用することが大切です。枕が合っていないと、寝付きが悪く、考えすぎてしまう原因にもなりかねません。高さや硬さの調整はもちろん、通気性がよく、頭の温度を低く保ってくれる枕を選びましょう。睡眠環境による悪循環をなくすことが、良質な睡眠には重要です。 「人生の1/3を占める」と言われている睡眠は、毎日の疲れを癒し、心も体も回復させる大切な時間だからこそ、睡眠の質を左右する寝具にもこだわりましょう。特に重要な、枕とマットレスの選び方をご紹介します。 枕は、高さと硬さがポイント 枕にとって一番大切なことは、自分の首のカーブに合った高さかどうかです。長時間、頭を預けるため、高さが合っていない枕では、首や肩に負担がかかり、首の痛みや肩こりの原因になるので注意が必要です。また、頭を冷やすことで睡眠の質が上がるので、熱や湿気をため込まない、高い放熱量が続く枕を選んでください。 睡眠の質を高めたい人や、睡眠に関する悩みの強い人は、やや高価になりますが、自分の首のカーブや硬さの好みに合わせて作る、オーダーメイド枕もオススメです。 マットレスは、体の沈み具合と寝返りの打ちやすさを確認 マットレスは、実際に寝てみて、硬い、柔らかい、体が楽、体が痛い、腰が突っ張る、圧迫感がある、寝やすい、などの快適さを確認することが大切です。横になった直後だけでなく、しばらく経っても体に負担がかからないか、腰の沈み具合や体への密着感に違和感がないかなども確認しましょう。 また、寝返りの打ちやすさもポイントです。マットレスの上で寝返りを打ちながら、横向きやうつ伏せの姿勢になり、体の安定感や圧迫感を確認してください。体に合ったマットレスで眠ると、日中溜まっていた血液や老廃物が循環しやすくなり、疲労やむくみなどの軽減効果も期待できます。 枕とマットレスの相性も大切なので、どちらかを店頭で試す際には、自宅で使用している枕の高さやマットレスの硬さとの違いを踏まえた上で購入するのがオススメです。 【さらに詳しく知りたい方はこちら】 睡眠の質を上げる枕の上手な選び方。後悔しない選定基準とは? 朝の目覚めが変わる!?QOLが上がるマットレスの上手な選び方

もしかしたら心配するだけムダかも?

考えすぎてしまい、なかなか眠れない原因や、すぐにできる対策をご紹介しました。とはいえ、誰にでも寝付けない日や、悩み事を考え込んでしまうことはあるので、心配しすぎないことも大切です。様々な対策があるということを知り、安心して自分の心や体と向き合ってください。
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寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

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「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...