寒くて寝れないのはなぜ?寒い夜にぐっすり快眠する方法

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睡眠コラム

寒くて寝れないのはなぜ?寒い夜にぐっすり快眠する方法

快眠・安眠
気温の下がる秋冬は、体や手足の冷えが気になって眠れないことがあるかと思います。体を温めるために電気毛布を使ってみたら反対に暑すぎて寝付けなかったり、夜中に目が覚めてしまったり……。そんな、寒い日でもぐっすり快眠できる方法について、解説します。
<監修>

中島 正裕

理学博士/株式会社ブレインスリープ取締役CFO/睡眠健康指導士上級

1983年山口県出身。2007年東京大学理学部物理学科卒業、2012年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了(理学博士)。 株式会社ブレインスリープには2019年5月の設立時より取締役として参画。CFOとして財務面の統括及びパートナー企業向けの睡眠コンサルティング関連事業に加えて、睡眠偏差値として公表している睡眠関連疫学調査の結果を基にした睡眠研究や企業向け健康経営サポート業務も担当。2021年11月に睡眠健康指導士上級資格を取得。

寒くて寝れない理由とは?

寒い日の夜は、布団に入ってもなかなか寝付けなかったり、せっかく寝付いても夜中に何度も目が覚めてしまうことがあります。これらは睡眠の質の低下に繋がり、日中のパフォーマンスや眠気に影響が出てしまいます。

深部体温が低下すると、眠気を感じる

睡眠と深部体温(体の内部の温度)には深い関わりがあり、快適に眠るためには、深部体温を下げることが大切です。 そもそも、人が入眠するときは皮膚内部の血流が増えることにより、顔や手足の体感温度である体の表面の体温(皮膚温)が上がり、やがて皮膚から放熱することで体の中の体温(深部体温)が下がります。 つまり、手足からの放熱によって深部体温が下がり、皮膚温度との差が縮まることで、入眠モードに切り替わるということ。また、体温を下げることで脳をリラックスモードに変えることができるので、深部体温を下げることが良質な睡眠にとって大切です。

手足が冷えると放熱できない

冷たい空気は、低い位置にたまるため、床や畳に布団を敷いている場合や、通気性の高いベッドを使用している場合は、寝具も冷えやすくなります。当然、冷えた寝具を使用すれば、体も冷たくなり、末端の手足が冷え切ってしまうことも。 手足が冷えた状態では血管が収縮しているため、うまく放熱できず、深部体温が下がらないので、寝付きが悪くなってしまいます。

睡眠の質を落とす間違った寒さ対策3つ

冷える夜は、様々な寒さ対策を行って眠ろうとするかと思いますが、もしかしたら、その対策が睡眠の質を落としているかもしれません……。

1:厚着や靴下の重ね履き

寒い日は厚着をしてベッドに入る方も多いかと思いますが、過度な厚着は放熱を妨げてしまう可能性があるので避けましょう。また、厚着しすぎると体の動きが妨げられてスムーズな寝返りが打ちにくくなるので、睡眠の質を下げる原因にもなりかねません。 同様に、靴下の重ね履きも、足からの放熱を妨げて深部体温をうまく調整することができなくなってしまうので避けましょう。睡眠前に足の冷え予防として靴下を履く場合は、布団に入るときに脱ぐか、寝ている間に脱げるくらい緩めの靴下を選びましょう。

2:電気毛布や電気あんかをつけっぱなしにしておく

電気毛布や電気あんかは、うまく活用すれば睡眠の質を高めることができますが、一晩中つけておくのはやめましょう。一晩中つけた状態では、布団の中が必要以上に暑くなることで深部体温の放熱が妨げられ、睡眠の質が下がってしまいます。 電気毛布などは、睡眠前に布団を温めるために使用し、眠るときには切るか、タイマー機能を利用して長時間つけっぱなしにならないようにしましょう

3:布団や毛布等の寝具を何重にも重ねる

厚着や靴下の重ね履きと同様に、寝具を過度に重ねるのも深部体温の調整を妨げる恐れがあるのでオススメできません。また、軽くて暖かいと人気の羽毛布団は、湿気の放出がしにくいという性質があるので、慎重に選ばないと睡眠の質を下げてしまうかもしれません。 快適な睡眠を得るためには、掛け布団だけでなく、マットレスや敷き布団も重要です。布団の中の熱は下からも逃げてしまうので、布団の内側を快適な温度と湿度に保てる敷き布団やマットレスを選んで、底冷えを防ぎましょう。 また、寝具の素材によって重ねる順番も異なるので、様々な掛け布団を重ねる際には注意しましょう。吸湿効果のある綿毛布などの天然素材の毛布は、掛け布団の下にひくことで布団内の湿度を適切な状態に保つことができます。反対に、アクリル毛布の場合は、掛け布団の上に重ねることで保温性を高められます。

寒い冬の夜にぐっすり快眠出来る方法4つ

睡眠と深い関わりのある「自律神経」は、体を動かすときに優位になる交感神経と、体を休めるときに優位になる副交感神経の2種類に分かれており、互いにバランスをとりながら体の調整をしています。寒い夜でも良質な睡眠をとるためには、副交感神経を優位にすることが大切です。 日中は交感神経が活発になり、脈拍や血圧が上昇して脳や体も活発になるので、集中力や運動能力が向上します。反対に、夜は副交感神経が活発になり、脈拍や血圧が低下して脳や体がリラックスしている状態になるので、眠りたい時間に副交感神経を活性化させることが、スムーズな入眠のポイントとなります。

1:深部体温のコントロール

体温は一日中、一定温度ではなく、常に1度ぐらいの幅で変動しています。昼間は活動するために高く、夜は睡眠中に脳や臓器の働きを休めるために下がるように、体内時計によってコントロールされています。そしてその体温の変化と睡眠には深い関係があります。 入眠時や睡眠の始めには、手や足から体の熱を放出して深部体温を下げるので、うまく手足の皮膚から放熱できればスムーズな入眠につながります。そして睡眠が深くなると体が休息状態に入るため、深部体温はさらに低下して、より質の高い睡眠をとることができます。 睡眠前の入浴やカフェインレスのホットドリンクがオススメです。 少しぬるめのお湯で入浴 眠る1~2時間程度前に、少しぬるめのお湯(40℃程度)につかると、リラックス効果で副交感神経が高まるだけでなく、体温が下がるタイミングで眠気を誘発させることができます。ただし、入眠直前に42℃以上の熱いお風呂につかると、交感神経が高くなると言われているので気をつけましょう。 カフェインレスのホットドリンク 実験的には冷たい飲み物が眠気を誘うことが報告されていますが、温かい飲み物を飲むと、体がリラックスし、自律神経のうちの副交感神経が優位な状態になり入眠にしやすくなるという人も多いです。そういう場合は、就寝の1時間から数時間前に温かい飲み物を飲むと良いでしょう。 おすすめは、白湯のほか、ホットミルク、生姜湯など、カフェインを含まない飲み物です。昔から欧米で安眠を誘うとして愛飲されてきた、ジャーマンカモミールのハーブティーなどもいいでしょう。お酒は一時的に入眠しやすくなりますが、眠りの質を下げてしまう恐れがあるので、避ける方が無難です。

2:部屋を温める

冷え切った部屋では体がうまく放熱できずに寝付きが悪くなってしまいます。眠る前に20〜22℃程度に部屋を暖めておくことで、スムーズな入眠につながります。ですが、一晩中エアコンを使用すると、部屋が必要以上に暑くなったり、乾燥してしまうので、眠る前にエアコンを消すか、タイマー機能を利用して、長時間エアコンのかかった部屋で眠らないようにしましょう。 また、布団の中と外の温度差が少ない方が快適に目覚めることができるので、起床時の部屋の温度も大切です。朝は最も気温が低下する時間帯でもあるので、寒い日の朝に布団から出るのが辛い方は、起床時間の1時間程度前にエアコンがつくように設定し、起床時の部屋の温度が20〜22℃程度になるようにしましょう。寒い時期でも手足の冷えを防ぐことができます。 部屋の温度がすぐに下がってしまう場合は、窓からの冷気を遮断する断熱シートを貼ったり、断熱ボードを設置したり、カーテンを厚地に変えてみましょう。

3:寝具を温める

室温と同様に、冷えた布団では手足の熱が奪われてうまく放熱できないので、寝付きが悪くなってしまいます。理想の寝床内温度(布団の中の温度)は、32~34℃と言われているので、眠る前に布団乾燥機や湯たんぽ、電気毛布、電気あんかなどで布団を温めておくのがオススメです。20〜30分程度前から暖めておけば、冷えを感じにくく、スムーズな眠りにつくことができます。 一晩中、電気毛布や電気あんかなどを使用すると、布団の中が必要以上に暑くなってしまうので、あくまでも入眠時のための一時的な対策として利用し、その後の保温に適した寝具を使用しましょう。

4:寝具の素材を冬用に切り替える

理想の寝床内温度である32~34℃を、睡眠中に維持するためには、季節に合わせた素材の寝具を選ぶことが大切です。気温の下がる秋冬は、保温性や断熱性が高い冬用素材の寝具に切り替えましょう。 寝返りには、寝床内温度や体温を調節する役割があるので、寝返りが打ちにくくなる、重い布団の使用には注意が必要です。寒いからといって寝具を重ね過ぎると、睡眠の質を低下させてしまう可能性があります。 羽毛布団は保温性が高いくて軽いため冬用の寝具として人気ですが、湿気を放出しにくいので、慎重に選ぶ必要があります。布団の中の湿度は45〜55%程度が良いとされているので、掛け布団だけでなく、マットレスや敷き布団との組み合わせを意識して、睡眠の質を高めましょう。 また、寝具だけでなく、睡眠中の深部体温のコントロールができるパジャマを選ぶことも大切です。保温性はもちろん、寝汗を吸収してくれる吸湿性の高い素材がオススメです。最近では、寝ている間に体の疲労をケアしてくれるリカバリーウェアも豊富なので、より睡眠の質を高めたい人はチェックしてみてください。

冬にぐっすり眠るメリット

血流が滞りやすい冬は、肉体的にも精神的にもパフォーマンスが落ちやすい季節ですが、睡眠の質を高めることで、日中のパフォーマンスを向上させることができます。また、睡眠の質は運動能力だけでなく集中力にも影響するので、仕事のパフォーマンスにも直結します。

寒い日は、疲れやすい

寒い日は、体から熱を逃さないために全身を縮こめようと、無意識に力が入ります。その結果、筋肉がかたくなり、血流も悪くなることで、パフォーマンスが低下します。また、外気温が低い日は体が体温を維持するために筋肉を使うので、特別な運動をしなくても疲労がたまりやすくなります。 つまり、冬は筋肉がかたくなって血流が悪くなり、さらに疲れやすく、運動能力が低下しやすい季節だと言えます。

快眠とパフォーマンスとの関係性

“6時間睡眠が2週間続くと、脳のパフォーマンスは、ひと晩徹夜したときと同程度になる”と言われているほど、睡眠不足と日中のパフォーマンスには密接な関係があります。 かといって、毎日長時間の睡眠時間を確保するのは難しいもの。ですが、睡眠の質が高ければ、限られた睡眠時間内で効率的に体や脳を休めることができ、翌朝、頭がクリアな状態を維持することが可能です。集中力アップ、イライラしない安定したメンタルなど、仕事のパフォーマンスにつながる効果が期待できます。 つまり、寒い冬でもしっかりと対策して睡眠の質を上げることが、仕事の成果を上げることにつながります。

寒い夜にしっかり快眠するために

良質な睡眠は、肉体的にも精神的にもとても大切です。寒い日は寝付きが悪くなりやすいので、正しい対策をとって、快眠を目指しましょう。
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寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

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「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...