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寒くて寝れないのはなぜ?寒い夜にぐっすり快眠する方法

睡眠コラム

寒くて寝れないのはなぜ?寒い夜にぐっすり快眠する方法

快眠・安眠

気温の下がる秋冬は、体や手足の冷えが気になって眠れないことがあるかと思います。体を温めるために電気毛布を使ってみたら反対に暑すぎて寝付けなかったり、夜中に目が覚めてしまったり……。そんな、寒い日でもぐっすり快眠できる方法について、解説します。

<監修>

中島 正裕

理学博士/株式会社ブレインスリープ取締役CFO/睡眠健康指導士上級

1983年山口県出身。2007年東京大学理学部物理学科卒業、2012年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了(理学博士)。 株式会社ブレインスリープには2019年5月の設立時より取締役として参画。CFOとして財務面の統括及びパートナー企業向けの睡眠コンサルティング関連事業に加えて、睡眠偏差値として公表している睡眠関連疫学調査の結果を基にした睡眠研究や企業向け健康経営サポート業務も担当。2021年11月に睡眠健康指導士上級資格を取得。

寒くて寝れない理由とは?

寒い日の夜は、布団に入ってもなかなか寝付けなかったり、せっかく寝付いても夜中に何度も目が覚めてしまうことがあります。これらは睡眠の質の低下に繋がり、日中のパフォーマンスや眠気に影響が出てしまいます。

深部体温が低下すると、眠気を感じる

睡眠と深部体温(体の内部の温度)には深い関わりがあり、快適に眠るためには、深部体温を下げることが大切です。

そもそも、人が入眠するときは皮膚内部の血流が増えることにより、顔や手足の体感温度である体の表面の体温(皮膚温)が上がり、やがて皮膚から放熱することで体の中の体温(深部体温)が下がります。

つまり、手足からの放熱によって深部体温が下がり、皮膚温度との差が縮まることで、入眠モードに切り替わるということ。また、体温を下げることで脳をリラックスモードに変えることができるので、深部体温を下げることが良質な睡眠にとって大切です。

手足が冷えると放熱できない

冷たい空気は、低い位置にたまるため、床や畳に布団を敷いている場合や、通気性の高いベッドを使用している場合は、寝具も冷えやすくなります。当然、冷えた寝具を使用すれば、体も冷たくなり、末端の手足が冷え切ってしまうことも。

手足が冷えた状態では血管が収縮しているため、うまく放熱できず、深部体温が下がらないので、寝付きが悪くなってしまいます。

睡眠の質を落とす間違った寒さ対策3つ

靴下をはいた足の写真

冷える夜は、様々な寒さ対策を行って眠ろうとするかと思いますが、もしかしたら、その対策が睡眠の質を落としているかもしれません……。

1:厚着や靴下の重ね履き

寒い日は厚着をしてベッドに入る方も多いかと思いますが、過度な厚着は放熱を妨げてしまう可能性があるので避けましょう。また、厚着しすぎると体の動きが妨げられてスムーズな寝返りが打ちにくくなるので、睡眠の質を下げる原因にもなりかねません。

同様に、靴下の重ね履きも、足からの放熱を妨げて深部体温をうまく調整することができなくなってしまうので避けましょう。睡眠前に足の冷え予防として靴下を履く場合は、布団に入るときに脱ぐか、寝ている間に脱げるくらい緩めの靴下を選びましょう。

2:電気毛布や電気あんかをつけっぱなしにしておく

電気毛布や電気あんかは、うまく活用すれば睡眠の質を高めることができますが、一晩中つけておくのはやめましょう。一晩中つけた状態では、布団の中が必要以上に暑くなることで深部体温の放熱が妨げられ、睡眠の質が下がってしまいます。

電気毛布などは、睡眠前に布団を温めるために使用し、眠るときには切るか、タイマー機能を利用して長時間つけっぱなしにならないようにしましょう。

3:布団や毛布等の寝具を何重にも重ねる

厚着や靴下の重ね履きと同様に、寝具を過度に重ねるのも深部体温の調整を妨げる恐れがあるのでオススメできません。また、軽くて暖かいと人気の羽毛布団は、湿気の放出がしにくいという性質があるので、慎重に選ばないと睡眠の質を下げてしまうかもしれません。

快適な睡眠を得るためには、掛け布団だけでなく、マットレスや敷き布団も重要です。布団の中の熱は下からも逃げてしまうので、布団の内側を快適な温度と湿度に保てる敷き布団やマットレスを選んで、底冷えを防ぎましょう。

また、寝具の素材によって重ねる順番も異なるので、様々な掛け布団を重ねる際には注意しましょう。吸湿効果のある綿毛布などの天然素材の毛布は、掛け布団の下にひくことで布団内の湿度を適切な状態に保つことができます。反対に、アクリル毛布の場合は、掛け布団の上に重ねることで保温性を高められます。

寒い冬の夜にぐっすり快眠出来る方法4つ

暖かい飲み物などの写真

睡眠と深い関わりのある「自律神経」は、体を動かすときに優位になる交感神経と、体を休めるときに優位になる副交感神経の2種類に分かれており、互いにバランスをとりながら体の調整をしています。寒い夜でも良質な睡眠をとるためには、副交感神経を優位にすることが大切です。

日中は交感神経が活発になり、脈拍や血圧が上昇して脳や体も活発になるので、集中力や運動能力が向上します。反対に、夜は副交感神経が活発になり、脈拍や血圧が低下して脳や体がリラックスしている状態になるので、眠りたい時間に副交感神経を活性化させることが、スムーズな入眠のポイントとなります。

1:深部体温のコントロール

体温は一日中、一定温度ではなく、常に1度ぐらいの幅で変動しています。昼間は活動するために高く、夜は睡眠中に脳や臓器の働きを休めるために下がるように、体内時計によってコントロールされています。そしてその体温の変化と睡眠には深い関係があります。

入眠時や睡眠の始めには、手や足から体の熱を放出して深部体温を下げるので、うまく手足の皮膚から放熱できればスムーズな入眠につながります。そして睡眠が深くなると体が休息状態に入るため、深部体温はさらに低下して、より質の高い睡眠をとることができます。

睡眠前の入浴やカフェインレスのホットドリンクがオススメです。

少しぬるめのお湯で入浴

眠る1~2時間程度前に、少しぬるめのお湯(40℃程度)につかると、リラックス効果で副交感神経が高まるだけでなく、体温が下がるタイミングで眠気を誘発させることができます。

ただし、入眠直前に42℃以上の熱いお風呂につかると、交感神経が高くなると言われているので気をつけましょう。

カフェインレスのホットドリンク

実験的には冷たい飲み物が眠気を誘うことが報告されていますが、温かい飲み物を飲むと、体がリラックスし、自律神経のうちの副交感神経が優位な状態になり入眠にしやすくなるという人も多いです。そういう場合は、就寝の1時間から数時間前に温かい飲み物を飲むと良いでしょう。

おすすめは、白湯のほか、ホットミルク、生姜湯など、カフェインを含まない飲み物です。昔から欧米で安眠を誘うとして愛飲されてきた、ジャーマンカモミールのハーブティーなどもいいでしょう。

お酒は一時的に入眠しやすくなりますが、眠りの質を下げてしまう恐れがあるので、避ける方が無難です。

2:部屋を温める

冷え切った部屋では体がうまく放熱できずに寝付きが悪くなってしまいます。眠る前に20〜22℃程度に部屋を暖めておくことで、スムーズな入眠につながります。ですが、一晩中エアコンを使用すると、部屋が必要以上に暑くなったり、乾燥してしまうので、眠る前にエアコンを消すか、タイマー機能を利用して、長時間エアコンのかかった部屋で眠らないようにしましょう。

また、布団の中と外の温度差が少ない方が快適に目覚めることができるので、起床時の部屋の温度も大切です。朝は最も気温が低下する時間帯でもあるので、寒い日の朝に布団から出るのが辛い方は、起床時間の1時間程度前にエアコンがつくように設定し、起床時の部屋の温度が20〜22℃程度になるようにしましょう。寒い時期でも手足の冷えを防ぐことができます。

部屋の温度がすぐに下がってしまう場合は、窓からの冷気を遮断する断熱シートを貼ったり、断熱ボードを設置したり、カーテンを厚地に変えてみましょう。

3:寝具を温める

室温と同様に、冷えた布団では手足の熱が奪われてうまく放熱できないので、寝付きが悪くなってしまいます。理想の寝床内温度(布団の中の温度)は、32~34℃と言われているので、眠る前に布団乾燥機や湯たんぽ、電気毛布、電気あんかなどで布団を温めておくのがオススメです。20〜30分程度前から暖めておけば、冷えを感じにくく、スムーズな眠りにつくことができます。

一晩中、電気毛布や電気あんかなどを使用すると、布団の中が必要以上に暑くなってしまうので、あくまでも入眠時のための一時的な対策として利用し、その後の保温に適した寝具を使用しましょう。

4:寝具の素材を冬用に切り替える

理想の寝床内温度である32~34℃を、睡眠中に維持するためには、季節に合わせた素材の寝具を選ぶことが大切です。気温の下がる秋冬は、保温性や断熱性が高い冬用素材の寝具に切り替えましょう。

寝返りには、寝床内温度や体温を調節する役割があるので、寝返りが打ちにくくなる、重い布団の使用には注意が必要です。寒いからといって寝具を重ね過ぎると、睡眠の質を低下させてしまう可能性があります。

羽毛布団は保温性が高いくて軽いため冬用の寝具として人気ですが、湿気を放出しにくいので、慎重に選ぶ必要があります。布団の中の湿度は45〜55%程度が良いとされているので、掛け布団だけでなく、マットレスや敷き布団との組み合わせを意識して、睡眠の質を高めましょう。

また、寝具だけでなく、睡眠中の深部体温のコントロールができるパジャマを選ぶことも大切です。保温性はもちろん、寝汗を吸収してくれる吸湿性の高い素材がオススメです。最近では、寝ている間に体の疲労をケアしてくれるリカバリーウェアも豊富なので、より睡眠の質を高めたい人はチェックしてみてください。

冬にぐっすり眠るメリット

暖かいものを飲む女性の写真

血流が滞りやすい冬は、肉体的にも精神的にもパフォーマンスが落ちやすい季節ですが、睡眠の質を高めることで、日中のパフォーマンスを向上させることができます。また、睡眠の質は運動能力だけでなく集中力にも影響するので、仕事のパフォーマンスにも直結します。

寒い日は、疲れやすい

寒い日は、体から熱を逃さないために全身を縮こめようと、無意識に力が入ります。その結果、筋肉がかたくなり、血流も悪くなることで、パフォーマンスが低下します。また、外気温が低い日は体が体温を維持するために筋肉を使うので、特別な運動をしなくても疲労がたまりやすくなります。

つまり、冬は筋肉がかたくなって血流が悪くなり、さらに疲れやすく、運動能力が低下しやすい季節だと言えます。

快眠とパフォーマンスとの関係性

“6時間睡眠が2週間続くと、脳のパフォーマンスは、ひと晩徹夜したときと同程度になる”と言われているほど、睡眠不足と日中のパフォーマンスには密接な関係があります。

かといって、毎日長時間の睡眠時間を確保するのは難しいもの。ですが、睡眠の質が高ければ、限られた睡眠時間内で効率的に体や脳を休めることができ、翌朝、頭がクリアな状態を維持することが可能です。集中力アップ、イライラしない安定したメンタルなど、仕事のパフォーマンスにつながる効果が期待できます。

つまり、寒い冬でもしっかりと対策して睡眠の質を上げることが、仕事の成果を上げることにつながります。

寒い夜にしっかり快眠するために

良質な睡眠は、肉体的にも精神的にもとても大切です。寒い日は寝付きが悪くなりやすいので、正しい対策をとって、快眠を目指しましょう。

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羽毛布団は自宅やコインランドリーでも洗濯可能ですが、適切な方法で洗わないと羽毛を傷める恐れがあります。そのため、洗濯機や手洗いの正しい手順を守り、洗剤の選び方や水温にも気をつけることが重要です。 この記事では、羽毛布団の洗濯方法を「洗濯機」「手洗い」に分けて解説します。また、羽毛布団を干すコツや頻度も解説しているので、ぜひ参考にしてください。 羽毛布団を洗う前に確認すること 羽毛布団を長持ちさせるには、洗う前の確認が必要です。ここではどのようなポイントに注意すべきか詳しく解説します。 天候 季節によって異なりますが、洗った羽毛布団を完全に乾燥させるには、最大3日程度かかることがあります。そのため、洗濯を計画する前に、数日先までの天気予報をチェックすることをおすすめします。特に湿度の低い、カラッとした晴れの日が続く時期を選ぶようにしましょう。 これにより、羽毛が湿気を含んだまま長時間放置されることを防ぎ、カビや悪臭の発生リスクを軽減できます。また、十分な乾燥時間を確保することで、羽毛のふんわり感を維持し、布団の寿命を延ばせます。 ただし、直射日光は布団のなかが高温になってしまい、羽毛が傷んでしまうため陰干しがおすすめです。 洗濯表示マーク 洗濯する際は、洗濯表示マークを必ず確認してください。マークには注意事項が記載されていますが、特に液温(洗濯時の水温)の上限を守ることが大切です。 なお2016年に洗濯表示マークが変更されたため、詳細な注意書きが記載されている場合もあります。2016年以前の表示マークは「洗濯機」、それ以降は「たらい」のイラストになっています。 もし表記を確認して、たらいのマークにバツがついている場合は、自宅での水洗いができないため、専門のクリーニング店に依頼してください。洗濯表示マークを正しく理解して守ることで、羽毛布団をきちんとケアでき、長く清潔に保つことにつながります。 キルティング加工の有無 キルティング加工のされていない羽毛布団を洗濯すると、中の羽毛が偏りやすく、結果として布団の形が大きく崩れてしまうことがあります。 キルティング加工とは、ダウンジャケットのように布地を重ね合わせてマス目をつける技法のことです。羽毛布団では中わたの移動を防ぎ、形状を保つために施されます。羽毛が偏ってしまうと、布団の保温性や快適性が低下し、もとの状態に戻すのは困難です。 そのため、キルティング加工のない羽毛布団を洗濯する際は、優しく均一に力をかけて洗うよう心がけ、脱水時も羽毛の偏りを最小限に抑えるよう注意しながら扱う必要があります。キルティング加工がされている場合は、できるだけクリーニングに出すのがおすすめです。 洗濯機のコース 洗濯機を使用する場合は「大物洗いコース」または「ふとん丸洗いコース」を選択します。もし大物洗いコースがない場合は「ドライコース」もしくは「毛布コース」など、デリケート素材向けのコースを選んでください。 また、使用前に必ず洗濯機の取扱説明書を読んで、羽毛布団が洗えるかを確認することが大切です。説明書には、各コースの詳細や推奨される洗濯物の種類、注意事項が記載されています。 加えて、布団のサイズごとに必要な洗濯機のサイズは異なるため、ご自宅の洗濯機のサイズで洗えるのか事前に確認しておく必要があります。無理に洗濯機に詰め込むと、洗濯機の故障につながるため、形状や機種により洗濯機に入らない場合は、手洗いか大型コインランドリーでの洗濯をおこなうようにしましょう。 羽毛布団を洗濯機で洗う正しい方法 ここからは羽毛布団を洗濯機を使い、きれいに仕上げる方法を紹介します。それぞれ順番に見ていきましょう。 目立つ汚れを落とす 洗濯ネットに入れる コースを選択する 洗濯機で洗う 干す 1:目立つ汚れを落とす まず羽毛布団の表面についているホコリを軽く払い落としましょう。汗ジミのような目立つ汚れがある場合は、おしゃれ着用の中性洗剤を水で薄め、その部分になじませておきます。洗剤の量はボトルの裏に表記されているため、確認してから使用してください。 2:洗濯ネットに入れる...

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羽毛布団は自宅やコインランドリーでも洗濯可能ですが、適切な方法で洗わないと羽毛を傷める恐れがあります。そのため、洗濯機や手洗いの正しい手順を守り、洗剤の選び方や水温にも気をつけることが重要です。 この記事では、羽毛布団の洗濯方法を「洗濯機」「手洗い」に分けて解説します。また、羽毛布団を干すコツや頻度も解説しているので、ぜひ参考にしてください。 羽毛布団を洗う前に確認すること 羽毛布団を長持ちさせるには、洗う前の確認が必要です。ここではどのようなポイントに注意すべきか詳しく解説します。 天候 季節によって異なりますが、洗った羽毛布団を完全に乾燥させるには、最大3日程度かかることがあります。そのため、洗濯を計画する前に、数日先までの天気予報をチェックすることをおすすめします。特に湿度の低い、カラッとした晴れの日が続く時期を選ぶようにしましょう。 これにより、羽毛が湿気を含んだまま長時間放置されることを防ぎ、カビや悪臭の発生リスクを軽減できます。また、十分な乾燥時間を確保することで、羽毛のふんわり感を維持し、布団の寿命を延ばせます。 ただし、直射日光は布団のなかが高温になってしまい、羽毛が傷んでしまうため陰干しがおすすめです。 洗濯表示マーク 洗濯する際は、洗濯表示マークを必ず確認してください。マークには注意事項が記載されていますが、特に液温(洗濯時の水温)の上限を守ることが大切です。 なお2016年に洗濯表示マークが変更されたため、詳細な注意書きが記載されている場合もあります。2016年以前の表示マークは「洗濯機」、それ以降は「たらい」のイラストになっています。 もし表記を確認して、たらいのマークにバツがついている場合は、自宅での水洗いができないため、専門のクリーニング店に依頼してください。洗濯表示マークを正しく理解して守ることで、羽毛布団をきちんとケアでき、長く清潔に保つことにつながります。 キルティング加工の有無 キルティング加工のされていない羽毛布団を洗濯すると、中の羽毛が偏りやすく、結果として布団の形が大きく崩れてしまうことがあります。 キルティング加工とは、ダウンジャケットのように布地を重ね合わせてマス目をつける技法のことです。羽毛布団では中わたの移動を防ぎ、形状を保つために施されます。羽毛が偏ってしまうと、布団の保温性や快適性が低下し、もとの状態に戻すのは困難です。 そのため、キルティング加工のない羽毛布団を洗濯する際は、優しく均一に力をかけて洗うよう心がけ、脱水時も羽毛の偏りを最小限に抑えるよう注意しながら扱う必要があります。キルティング加工がされている場合は、できるだけクリーニングに出すのがおすすめです。 洗濯機のコース 洗濯機を使用する場合は「大物洗いコース」または「ふとん丸洗いコース」を選択します。もし大物洗いコースがない場合は「ドライコース」もしくは「毛布コース」など、デリケート素材向けのコースを選んでください。 また、使用前に必ず洗濯機の取扱説明書を読んで、羽毛布団が洗えるかを確認することが大切です。説明書には、各コースの詳細や推奨される洗濯物の種類、注意事項が記載されています。 加えて、布団のサイズごとに必要な洗濯機のサイズは異なるため、ご自宅の洗濯機のサイズで洗えるのか事前に確認しておく必要があります。無理に洗濯機に詰め込むと、洗濯機の故障につながるため、形状や機種により洗濯機に入らない場合は、手洗いか大型コインランドリーでの洗濯をおこなうようにしましょう。 羽毛布団を洗濯機で洗う正しい方法 ここからは羽毛布団を洗濯機を使い、きれいに仕上げる方法を紹介します。それぞれ順番に見ていきましょう。 目立つ汚れを落とす 洗濯ネットに入れる コースを選択する 洗濯機で洗う 干す 1:目立つ汚れを落とす まず羽毛布団の表面についているホコリを軽く払い落としましょう。汗ジミのような目立つ汚れがある場合は、おしゃれ着用の中性洗剤を水で薄め、その部分になじませておきます。洗剤の量はボトルの裏に表記されているため、確認してから使用してください。 2:洗濯ネットに入れる...

寝すぎで頭痛が起こる原因とは?タイプ別の治し方や予防策について

寝すぎで頭痛が起こる原因とは?タイプ別の治し方や予防策について

睡眠コラム

「寝すぎて起きたら頭痛がした。」という経験はありませんか? 睡眠には疲労回復の効果がありますが、実は必要以上の睡眠時間をとるいわゆる「寝すぎ」はかえって体に負担となり、身体の不調の原因となることがあります。 そこでこの記事では、寝すぎで起こる頭痛の種類や原因を解説し、さらにその治し方や予防策をまとめました。 寝すぎたときの頭痛のタイプと原因 寝すぎで起こる頭痛には主に、片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の2種類があります。 片頭痛の原因は完全には解明されていないものの、長時間睡眠による血管の拡張が原因で起こると考えられています。 それに対して緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢で寝ることによる筋肉の緊張が主な原因です。 片頭痛 片頭痛は、目の奥から側頭部、もしくは頭全体にズキズキと脈打つような痛みが主な症状です。他にも、頭を前後左右に動かすと痛みが強くなる、光・音・においに過敏になりやすいなどの特徴があり、人によっては吐き気を催す場合もあります。 眠っているあいだは、自律神経のうち回復や修復をつかさどる副交感神経が優位になり、脳内の血管が拡張します。寝すぎによる片頭痛は、長時間睡眠により脳内血管が必要以上に拡張し、その周辺の神経が引っ張られるためだと考えられています。 緊張型頭痛 緊張型頭痛は、後頭部や頭部全体が締め付けられるような痛みが主な症状です。時間の経過とともに痛みが増す傾向にあり、首や肩のこり、軽いめまいを併発することもあります。 緊張型頭痛の原因は、筋肉の緊張による血行不良です。 同じ姿勢で長時間寝たり、寝相が悪いまま寝てしまったりすると、筋肉が緊張して血流が悪化。筋肉の血管が収縮して神経が刺激され、締め付けられるような痛みが発生します。 寝すぎたときの頭痛に対する治し方 寝すぎによる頭痛の原因は、片頭痛が血管の拡張、緊張型頭痛が筋肉の緊張による血行不良であり、その治し方も異なります。ここからはそれぞれの対処方法を確認していきましょう。 片頭痛は「冷やす」 血管の拡張によって起こる片頭痛を和らげるには、冷やすのが効果的です。 体温が上昇して血流が良くなると痛みが強くなるため、ズキズキと痛む部分や首の後ろを冷やしましょう。特に、うなじの中央のくぼんだ部分である「盆の窪」を、保冷剤や冷却シートなどで冷やすとよいでしょう。 誘発因子である光や音に過敏になっている場合は、暗く静かな場所で安静にするようにしましょう。 また、カフェインには血管収縮作用があるため、起床時にコーヒーや紅茶などを飲むと痛みを軽減できる可能性があります。ただし、飲みすぎは逆効果になる可能性もあるため、注意が必要です。 緊張型頭痛は「温める」 血行不良によって起こる緊張型頭痛を和らげるには、体を温めて血流を良くすることが効果的です。目や肩、首などを温めるほか、お風呂に入って全身を温めることもよいでしょう。また、軽い運動やストレッチ、マッサージで筋肉をほぐすと、痛みが和らぎます。 なお、慢性的な姿勢の悪さは血流を悪化させるため、普段から正しい姿勢を心がけるようにすることも意識しましょう。 そもそも寝すぎてしまう原因とは 睡眠が足りていない状態を「睡眠負債」と呼びます。睡眠負債が溜まっていると、不足している睡眠を補おうとして週末などに長く寝てしまいがちです。睡眠負債には睡眠の長さだけでなく質も関係しているため、普段から質のよい睡眠を十分にとることが大切です。 【医師監修】寝すぎてしまうのは病気やストレスが原因?改善・対策方法について 寝すぎの頭痛を予防する方法 睡眠負債を解消し、寝すぎによる頭痛を予防するには主に以下の3つの方法があります。 規則正しい生活リズムを心がける...

寝すぎで頭痛が起こる原因とは?タイプ別の治し方や予防策について

睡眠コラム

「寝すぎて起きたら頭痛がした。」という経験はありませんか? 睡眠には疲労回復の効果がありますが、実は必要以上の睡眠時間をとるいわゆる「寝すぎ」はかえって体に負担となり、身体の不調の原因となることがあります。 そこでこの記事では、寝すぎで起こる頭痛の種類や原因を解説し、さらにその治し方や予防策をまとめました。 寝すぎたときの頭痛のタイプと原因 寝すぎで起こる頭痛には主に、片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の2種類があります。 片頭痛の原因は完全には解明されていないものの、長時間睡眠による血管の拡張が原因で起こると考えられています。 それに対して緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢で寝ることによる筋肉の緊張が主な原因です。 片頭痛 片頭痛は、目の奥から側頭部、もしくは頭全体にズキズキと脈打つような痛みが主な症状です。他にも、頭を前後左右に動かすと痛みが強くなる、光・音・においに過敏になりやすいなどの特徴があり、人によっては吐き気を催す場合もあります。 眠っているあいだは、自律神経のうち回復や修復をつかさどる副交感神経が優位になり、脳内の血管が拡張します。寝すぎによる片頭痛は、長時間睡眠により脳内血管が必要以上に拡張し、その周辺の神経が引っ張られるためだと考えられています。 緊張型頭痛 緊張型頭痛は、後頭部や頭部全体が締め付けられるような痛みが主な症状です。時間の経過とともに痛みが増す傾向にあり、首や肩のこり、軽いめまいを併発することもあります。 緊張型頭痛の原因は、筋肉の緊張による血行不良です。 同じ姿勢で長時間寝たり、寝相が悪いまま寝てしまったりすると、筋肉が緊張して血流が悪化。筋肉の血管が収縮して神経が刺激され、締め付けられるような痛みが発生します。 寝すぎたときの頭痛に対する治し方 寝すぎによる頭痛の原因は、片頭痛が血管の拡張、緊張型頭痛が筋肉の緊張による血行不良であり、その治し方も異なります。ここからはそれぞれの対処方法を確認していきましょう。 片頭痛は「冷やす」 血管の拡張によって起こる片頭痛を和らげるには、冷やすのが効果的です。 体温が上昇して血流が良くなると痛みが強くなるため、ズキズキと痛む部分や首の後ろを冷やしましょう。特に、うなじの中央のくぼんだ部分である「盆の窪」を、保冷剤や冷却シートなどで冷やすとよいでしょう。 誘発因子である光や音に過敏になっている場合は、暗く静かな場所で安静にするようにしましょう。 また、カフェインには血管収縮作用があるため、起床時にコーヒーや紅茶などを飲むと痛みを軽減できる可能性があります。ただし、飲みすぎは逆効果になる可能性もあるため、注意が必要です。 緊張型頭痛は「温める」 血行不良によって起こる緊張型頭痛を和らげるには、体を温めて血流を良くすることが効果的です。目や肩、首などを温めるほか、お風呂に入って全身を温めることもよいでしょう。また、軽い運動やストレッチ、マッサージで筋肉をほぐすと、痛みが和らぎます。 なお、慢性的な姿勢の悪さは血流を悪化させるため、普段から正しい姿勢を心がけるようにすることも意識しましょう。 そもそも寝すぎてしまう原因とは 睡眠が足りていない状態を「睡眠負債」と呼びます。睡眠負債が溜まっていると、不足している睡眠を補おうとして週末などに長く寝てしまいがちです。睡眠負債には睡眠の長さだけでなく質も関係しているため、普段から質のよい睡眠を十分にとることが大切です。 【医師監修】寝すぎてしまうのは病気やストレスが原因?改善・対策方法について 寝すぎの頭痛を予防する方法 睡眠負債を解消し、寝すぎによる頭痛を予防するには主に以下の3つの方法があります。 規則正しい生活リズムを心がける...