意外と間違えやすい!?夏用布団の上手な選び方と接触冷感の注意点

意外と間違えやすい!?夏用布団の上手な選び方と接触冷感の注意点

寝具の選び方

意外と間違えやすい!?夏用布団の上手な選び方と接触冷感の注意点

快眠・安眠 掛け布団
夏は夜になっても気温が下がらない熱帯夜が増え、寝苦しい夜を過ごす人が多いかと思います。そこで、適切な睡眠環境を整える方法や、快適に眠ることができる寝具の選び方をご紹介します。

夏場に寝苦しいのはなぜ?

体の中の体温(深部体温)が下がることで脳がリラックスモードになり、快適な入眠につながります。ですが暑い夏は深部体温が下がりにくく、睡眠の質が低下してしまいます。快適な睡眠を得るためにチェックしたい3つの睡眠環境をご紹介します。

1:温度

寝付きを良くするために、睡眠前にしっかり寝室を適切な温度に冷やしておきましょう。この時、マットレスから熱が逃げやすいように掛け布団をめくっておくと、寝具全体を効率よく冷やすことができます。夏の理想的な室内温度は27℃前後(冬は15〜18℃) と言われているので、冷房の温度は26〜28℃を目安に設定しましょう。冷房や扇風機で体を冷やしすぎないように注意してください。

2:湿度

よく眠れない原因は室温だけでなく、湿気や汗によるベタベタとした不快感もあります。睡眠に快適な湿度は50〜60%程度なので、冷房などで調整してください。

3:寝具が適切ではない

適正な温度や湿度に調整しても寝苦しい時は、枕やマットレスなどの寝具が合っていない可能性があります。暑い夜は、寝ている間に500ml以上の汗をかくと言われているので、通気性や放湿性が高く、寝汗対策に優れた寝具がおすすめです。

夏の睡眠環境で気を付けるべきポイント

熱帯夜だからといって、体温を下げすぎる行為は体調を崩す原因になるので注意が必要です。

体が冷えると夏バテの原因に

体を冷やしすぎると手足の血行循環が悪くなるので、深部体温をスムーズに下げることができなくなり、快適な入眠の妨げに。また、室温が低すぎると、体が熱を産生しようとするので、眠っていても体が休息をとりにくくなります。その結果、夏バテや自律神経の不調を招く恐れがあるので、冷やし過ぎには注意が必要です。

体温は冷やし過ぎないように

体の中の体温(深部体温)をしっかりと下げることで、睡眠に大切な、眠り初めの90分に深い睡眠をとることができます。室温によって睡眠の質が変化するので、適温と言われている27℃前後(冬は15〜18℃)に調節しましょう。

夏用の布団がなぜ必要なのか?

人は寝ている時に少しずつ体温が下がるので、何も掛けないで寝てしまうと体温調節が上手くできない可能性があります。

暑くても何も布団をかけないと体を冷やし、体調を崩しやすい

近年は熱帯夜が多く、朝まで冷房をつけたまま眠る人が多いかと思います。睡眠中は体温が下がっているので、体調を崩さないためには、冷房の風で体が冷えすぎないようにする必要があります。暑い日でも、夏用の掛け布団を使用して、体温調節が適切にできるようにサポートしましょう。

接触冷感生地はいいの?気を付けたいポイント

近年は、触れた瞬間に冷んやりと感じる“接触冷感素材”の寝具や衣類が多数発売されています。購入後に後悔しないためにも、事前に注意点を確認しましょう。

冷感が続くわけではない

接触冷感とは、あくまでも触れた時に冷んやりと感じる効果のことなので、ずっと冷たさが続くわけではありません。接触冷感素材の衣服を着ている時は動きが多いので、常に冷んやり感を感じやすいのですが、寝具は別物。睡眠中はあまり動きがないため、肌と接触冷感生地の同じ部分が接触し続けます。そのため、肌と生地の温度差がなくなり、時間が経つと生暖かく感じてきます。

猛暑日は部屋の温度も調整しないと熱中症の危険がある

接触冷感とは、寝具や衣類などに触れた時に、皮膚の体温が温度の低い物へ移動することで、冷たく感じる効果のことです。接触冷感素材は、熱伝導率が高く、吸放湿性に優れ、肌触りがサラサラして心地いいのが特長ですが、猛暑日の暑さまでを解決してくれるわけではありません。寝苦しいと感じる時は、冷房や扇風機を活用するなど、熱中症対策を怠らないようにしましょう。

素材によっては吸湿性・吸水性不足

ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ジェルなどの接触冷感素材は、吸湿性や吸水性がないため、睡眠中に体から放散される気化熱(蒸気として出される汗)を吸収することができず、蒸れや寝苦しさを感じることがあります。より快適に過ごしたい人は、吸水性のある素材が混紡されている商品や、吸水性のない素材でも3Dメッシュ加工のように通気性の高い商品を選びましょう。

夏におすすめの布団やマットレスは?

夏用と冬用の寝具は薄さや機能が異なるので、夏は夏用の布団やマットレスを使用しましょう。

タオルケット

タオル生地の掛け布団で、生地が薄く柔らかい手触りです。吸水性や通気性が抜群なので、寝汗をかいてもベタつかず快適。汗をかきやすい人や暑がりの人におすすめです。

掛け布団

冬に使用する掛け布団よりも、中わたの量が少なくて薄い掛け布団がおすすめ。夏や梅雨時期は、吸湿性や放湿性の高い掛け布団を選ぶことで、サラッと気持ちよく眠れます。

マットレス

寝ている間は汗をかくので、マットレスに湿気がたまってしまいます。そのままでは湿度が高くなりすぎて寝苦しくなるので、通気性や放湿性の高いマットレスを使用しましょう。また、放湿性の高い生地のシーツを選ぶと、より快適な睡眠を得ることができます。最近では、寝返りを打つたびに冷んやり感を得られる、接触冷感効果のある敷きパッドも発売されています。

夏用布団の選び方のポイント

夏用布団を選ぶ時にチェックしたい項目を3つご紹介します。

1:通気性・吸湿性

睡眠中は、たくさんの汗をかきます。そのため、通気性や吸湿性の高い布団かどうかを確認しましょう。一般的に、コットン・麻・シルクなど素材が夏向きと言われています。

2:お手入れのしやすさ

夏に使用する布団は直接肌に触れる面積が多く、汗や皮脂が付着しやすいので、こまめな洗濯が必要です。汚れた状態のまま使用し続けると、ダニやカビ、不快な臭いの原因となるので、自宅で手軽に洗濯できるかをチェックしておきましょう。

3:寝心地

ベタつきやすい夏でも快適に使用できるのは、コットン・シルク・麻などの素材です。特にコットンやシルクは肌触りがいいのでおすすめ。また、暑苦しさが気になる人は、冷感素材の掛け布団を試してみてください。

お手入れ方法

汗や皮脂が付着しやすい夏の寝具は、こまめにお手入れをして、快適に使用しましょう。

起きた後の湿気飛ばし(寝汗からカビやすい)

寝汗をそのまま放置しておくとカビが発生する原因になるので、朝の湿気飛ばしを習慣化させましょう。起床後、マットレスの上に掛け布団を置いたままにするのではなく、掛け布団をめくり、マットレスの上側と掛け布団の下側が空気に触れるように広げてください。30分程度広げておくだけで、寝具の湿度が下がり、カビや臭いを防ぐことができます。

洗える寝具であれば水洗い

夏の掛け布団は汗をたくさん吸収しているので、1週間に1度を目安に洗濯するのがおすすめ。本体ごと洗濯できない掛け布団には、布団カバーをかけて、カバーをこまめに洗濯しましょう。タオルケットなど引っかけやすい素材は、大きな洗濯用ネットを使用すると安心です。

定期的な布団乾燥機

洗えない素材の場合は、布団乾燥機で湿気を飛ばしましょう。定期的に乾燥させることで、ダニやカビ、臭いを防ぐことができます。布団乾燥機がない場合は、天気の良い日に干すのもおすすめ。干した後、布団の表面に掃除機をかけると、干したことで表面に出てきたダニを吸い取ることができます。

夏におすすめの布団

暑苦しい夏を快適に過ごすための寝具をご紹介します。

夏用の快適寝具を取り入れて、寝苦しい夜を乗り越えましょう!

寝苦しい夜が続くと、夏バテや体調不良の原因になりかねません。最適な睡眠環境や夏用の布団を上手に取り入れて、熱帯夜を快適に過ごしましょう。
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睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

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「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...