寝すぎてしまう原因は何?もしかして病気?解決策を知って快眠する方法

寝すぎてしまう原因は何?もしかして病気?解決策を知って快眠する方法

睡眠コラム

寝すぎてしまう原因は何?もしかして病気?解決策を知って快眠する方法

快眠・安眠 眠い 睡眠時間
「十分な睡眠時間を確保したのに眠い」、「疲れが残っていて朝起きるのがつらい」、「寝不足ではないのに、やる気が出ない」などの経験をしたことはありませんか? この記事では、たくさん寝ても疲れが取れなかったり、寝不足というほど睡眠時間が短いわけではないのに起きられない……など、寝すぎてしまうことで「もしかしたら自分は病気なのかも」と不安に感じている方に、寝すぎてしまう原因や、寝すぎが関連する病気、改善方法について解説します。

寝すぎとはどれくらいの時間?

心身ともに健康な状態の時に、体が必要としている時間以上に眠ることを“寝すぎ”と言いますが、その人の年齢や体質、生活スタイルなどによって適切な睡眠時間が異なるため、明確な定義はありません。 睡眠時間は短すぎても長すぎても体に負担がかかるので、自分にとって適切な睡眠時間を取ることが大切です。また、休日だからといって寝すぎてしまうと、体内時計が狂って睡眠が浅くなったり、寝つきが悪くなる可能性があるので注意が必要です。休日でも、平日の睡眠時間+2時間までを目安としましょう。

寝すぎてしまう原因6つ

自分ではしっかり寝たつもりでも、睡眠環境や生活環境が影響して熟睡できていない場合があります。日常的に寝すぎてしまう方は、睡眠の質が低いことで効率的に疲れが取れず、結果的に睡眠時間が増えているのかもしれません。 まずは寝すぎてしまう原因について考えてみましょう。

1:ストレス

人の体は一般的に、日中は交感神経が優位になり、睡眠時は体をリラックスさせる副交感神経が優位になります。 健康な時は交感神経と副交感神経のバランスが保たれていますが、ストレスを受けると交感神経が優位になるため、自律神経のバランスが崩れることで睡眠の質が下がり、寝すぎにつながる可能性があります。

2:睡眠不足

忙しい平日などに十分な睡眠時間を確保できず、睡眠負債(睡眠不足の状態)が溜まってまってしまうと、寝すぎを引き起こす可能性があります。平日と休日の睡眠時間の差が2時間以上ある方は要注意です。 一般的な睡眠時間について、厚生労働省が示す「健康づくりのための睡眠指針 2014」には、「日本の成人の睡眠時間は6時間以上8時間未満の人がおよそ6割を占め、これが標準的な睡眠時間と考えられます」と記載されています。 また、ブレインスリープが全国47都道府県の1万人(性別・年齢・都道府県で割付)を対象として行った「睡眠偏差値®」調査によると、日本の平均睡眠時間は2020年では6時間27分、2021年では6時間43分、2022年では6時間48分となり、過去2年間で睡眠時間が21分増加するなど改善する傾向がみられていました。しかし、2023年の調査では、日本の平均睡眠時間は6時間43分で、2022年と比較すると5分短くなり、2021年と同じ睡眠時間に戻る結果となりました。

3:疲労

通常、十分な睡眠時間を取れば体の疲れは回復しますが、疲労が過度に蓄積していると、寝てもだるさや疲れが解消されず、寝すぎてしまいます。疲労を蓄積しすぎないように日々の生活をコントロールすることが重要です。

4:体質(ロングスリーパー)

ロングスリーパーとは、生まれつき必要な睡眠時間が長い人のことを指します。ロングスリーパーは遺伝的な要素が強く、体質なので、睡眠障害のひとつである過眠症とは異なります。 一般的には、毎日9時間以上の睡眠を取らなければ睡眠不足を感じてしまう人を指しますが、睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3)では「成人は10時間以上、子どもは年齢に適した睡眠時間より2時間以上多い場合にロングスリーパー」とされていて、明確な定義はありません。 ロングスリーパーは十分な睡眠時間を確保できれば日中の活動に支障がないのに対し、過眠症は夜間に十分な睡眠を取っていても日中に強い眠気を感じるため、集中しなければならない状況でも耐えきれずに居眠りをしてしまうこともあります。 ロングスリーパーについては、下記の記事でも詳しく紹介していますので、気になる方はチェックしてみてください。 実はあなたも?ロングスリーパーの特徴と治すための方法

5:ホルモンの関係

女性は、月経前に起こる月経前症候群(PMS)の症状のひとつとして、日中に眠気が強くなることがあります。月経前に増加する「プロゲステロン(黄体ホルモン)」によって基礎体温が高くなり、一日の体温リズムにメリハリがなくなるためと考えられています。 妊娠初期には、体を休ませようとするプロゲステロンの働きによって、眠気やだるさが強くなることもあります。また、閉経後は女性ホルモンの分泌量が減少することで、睡眠が浅く、短くなることがあり、その影響で日中に眠気が生じることあると言われています。

6:季節的要因

厚生労働省が示す「健康づくりのための睡眠指針 2014」によると、「睡眠時間は、日の長い季節では短くなり、日の短い季節では長くなるといった変化を示します」と記載されています。 季節による睡眠の変化については様々な研究が行われており、冬は夏に比べて睡眠時間が長くなることが分かってきています。光の刺激によって、体内時計がリセットされたり、朝スッキリと目覚めることができるのですが、日の出が遅くなる冬はその刺激が入ってくる時間が遅くなり、目覚めも遅くなると考えられています。 最も日の短い12月から1月に長くなりやすく、6月から7月の初夏に最も短くなることが分かっている一方で、春になると寝すぎてしまうという調査結果もあるため、まだ完全に解明されているわけではありません。

寝すぎで疑う病気

十分な睡眠時間を取っているのに眠気が取れず、寝すぎてしまう時に考えられる病気をご紹介します。当てはまると感じた方は、一度クリニックで診てもらうことをおすすめします。

1:特発性過眠症

夜にしっかりと睡眠時間を確保できているにも関わらず、日中に過度な眠気が生じる病気です。発症の原因はまだわかっていませんが、睡眠・覚醒を調整している脳の機能異常が指摘されています。 目が覚めた時に頭がスッキリしないことが多く、強い眠気のために何度も居眠りをしてしまう方や、めまいや立ちくらみ、頭痛などの症状を伴う方もいます。

2:うつ病

代表的な精神疾患で、精神的ストレスや身体的ストレスなどにより、脳がうまく働かなくなっている状態です。気分障害のひとつですが、精神症状だけでなく、過眠や、不眠、食欲の変化、体のだるさなどを伴う方もいます。 一般的に、うつ病における“眠る”という行為は「寝逃げ」とも言われており、強いストレスやつらいできごとから現実逃避するための防衛本能でもあると言えます。睡眠には心身の疲労回復効果があるので、うつ病中にたくさん眠るのは悪いことではありません。

3:睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時に、空気の通り道(上気道)が狭くなり、呼吸が止まる“無呼吸”や、呼吸が止まりかける“低呼吸”を繰り返す病気です。無呼吸と低呼吸を繰り返すことで、脳も体も酸欠状態に陥るため、様々な臓器に負担がかかります。 眠りが浅くなってしまうので、十分な時間眠ったのに疲れが取れないことがあります。

4:むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群・下肢静止不能症候群)

むずむず脚症候群は、レストレスレッグス症候群や下肢静止不能症候群とも呼ばれ、主に下肢に不快な症状を感じる病気です。女性の方が男性の1.5倍程度かかりやすいと言われています。 症状として、脚がむずむずする、脚を動かしたくて我慢できなくなる、ほてる、脚の深部をかきむしりたくなるなど、脚の内側から何とも言えない不快感が起こり、脚を動かすと和らぎます。 夜眠ろうとしてベッドに入ったタイミングに症状が現れたり強くなることが多いため、なかなか寝つけなかったり、睡眠中に脚の不快感で目が覚めてしまうことで、睡眠不足になってしまいます。 基本的には夕方から夜にかけて現れたり、強くなることが多いですが、新幹線や飛行機、映画館などでじっと座っている時に現れることもあります。

寝すぎで注意することや症状

寝すぎることが、頭痛やだるさの原因になる場合があります。

寝すぎ頭痛(片頭痛)

寝すぎることで起こる頭痛に医学的な因果関係はありませんが、寝すぎた後に片頭痛が起こることがあります。 人は長く眠ると、血管が弛緩します。さらに熟睡モードに入ると心拍数や呼吸数が低下して血流が緩やかになります。この状態で起床すると、体は必死になって血液を送ろうとして、血管の拍動が強まります。その結果、血管のまわりにある三叉神経が引っ張られ、片頭痛が起きると考えられています。 長く眠れば眠るほど、起床時の反動が大きくなります。

寝すぎ頭痛(緊張型頭痛)

枕から頭が落ちてたり、首や腰、手や足などが曲がっているなど、寝姿勢が悪いまま長時間眠ってしまうと、首や肩に余計な負担がかかり、頭痛が生じることがあります。

倦怠感(だるい)

寝すぎると、二日酔いのような倦怠感が起こることがあります。「睡眠酩酊(すいみんめいてい)」と呼ばれていますが、アルコールが引き起こすダメージとは異なります。 人は光の刺激により体内時計をリセットしますが、寝だめをすることで1日のサイクルを司る脳の部分が混乱し、倦怠感を引き起こすと考えられています。

寝すぎてしまう時の解決策5つ

寝すぎてしまう原因には睡眠不足が影響していることが多いので、自分にとって適切な睡眠時間を確保しつつ、睡眠の質を高めましょう。 十分な睡眠時間と睡眠の質を高めることが一番の解決策ですが、しっかり寝ても改善されない場合は病気の可能性があるので、一度医療機関を受診してください。

1:ストレスを解消する

悩み、イライラ、緊張などの心理的ストレスは、脳を活性化させる交感神経を働かせるため、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなる、熟眠できなくなるなど、睡眠の質が低下します。 ストレスを抱え込まないようにするために、まずはストレスの原因を考えて受け入れ、こまめに発散・解消する方法を探しましょう。スポーツやカラオケ、買い物、旅行など、気分転換になることであれば何でも構いません。また、睡眠時にリラックスできるアロマやヒーリング系の音楽を取り入れることも効果的です。

2:仮眠を取る

夜に十分な睡眠時間を取ることができなかった日は、日中に15~30分程度の仮眠を取って睡眠不足を補いましょう。睡眠不足は蓄積されてしまうので、日々解消することが大切です。 また、眠気を感じる前に仮眠すると常に頭がスッキリした状態を維持できるので、日中のパフォーマンスが良くなります。ただし、長時間の仮眠を取ると夜に寝つきが悪くなる可能性があるので気をつけましょう。

3:食生活の改善

カフェインを多く含む飲み物は交感神経を刺激するため、就寝前に飲むと入眠しにくくなります。個人差はありますが、血中のカフェイン濃度が半減するのには4~6時間はかかると言われているので、夕方以降にエナジードリンクや栄養ドリンク、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、ほうじ茶などを飲む習慣のある方は注意してください。 寝つきが良くなるイメージのアルコールも、覚醒作用があるので就寝前には摂取しないようにしましょう。 また、生活リズムを整えるためには1日3食、毎日決まった時間に食べることが望ましいとされています。特に朝食は体内時計をリセットする役割もあるので、少しだけでも食べる習慣をつけましょう。

4:正しい方法での入浴

人は、一度上がった体温が下がるタイミングで眠気を感じるので、眠る1.5~2時間程度前に、40℃前後のぬるめのお湯で15分ほど入浴しましょう。ただし、入眠直前に熱すぎるお風呂につかると交感神経が働き覚醒してしまうので、どうしても熱いお湯につかりたい場合は短時間にしましょう。

5:睡眠環境を見直す

「寝つきが悪い」、「途中で目覚めてしまう」、「十分な時間寝ているのに、朝起きた時に疲れが取れていない」など、睡眠の質が悪いことによる悩みのある方は、一度、睡眠環境を見直してみましょう。 枕やマットレスなどの寝具を見直す 枕やマットレスは、睡眠の質にとても大切です。頭や体が程よく沈み込み、体圧分散に優れ、寝返りが打ちやすい商品を選んでください。また、通気性や洗いやすさなども確認して購入しましょう。 季節に合わせて掛け布団を変えるのが面倒な方は、1年を通して快適に使用できるタイプの掛け布団がおすすめです。 睡眠前の光を意識する 睡眠前にパソコンやスマートフォンの光を浴びると、体内時計が狂って寝つきが悪くなる原因となります。できれば就寝の1〜2時間前までには使用をやめましょう。 また、寝室は蛍光灯などの白色~青色の寒色系の光よりも、オレンジ色に近い暖色系の明かりがおすすめです。赤みを帯びたやわらかい光や間接照明を取り入れて、リラックスしましょう。 寝室の温度を適切にコントロールする 寝室の快適な温度は、夏は25〜27℃前後、冬は15〜18℃前後、湿度は通年50〜60%が理想と言われています。 一度上がった体温が下がるタイミングで眠気が促されるので、室内温度と湿度に気を配りましょう。温度が低すぎても高すぎても、深部体温(体の中の体温)が下がらず、寝つきが悪くなったり、睡眠中の覚醒が増えるなど、睡眠の質が低下する恐れがあります。 また、夏と冬では外気温が異なるので、各シーズンに応じて寝具やエアコン、加湿器などをうまく利用して睡眠環境を調整しましょう。

快眠環境を整えることが大切

寝すぎてしまう原因や可能性のある病気、改善方法などをご紹介しました。睡眠の質を高めることで効率的に疲労回復したり、適切な時間でしっかりと目覚めることができるので、“睡眠時間”よりも“睡眠の質”にこだわってみてはいかがでしょうか。 「人生の3分の1を占める」と言われている睡眠は、毎日の疲れを癒し、心も体も回復させる大切な時間だからこそ、一度、生活環境や睡眠環境を見直しましょう。特に睡眠の質を左右する枕やマットレスなどの寝具にこだわることが、最高の睡眠への第一歩です。
【参考】 「睡眠偏差値®」ブレインスリープ 健康づくりのための睡眠指針 2014」厚生労働省
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理想の寝姿勢とは?仰向け、横向き、うつ伏せ寝のポイントを徹底解説

睡眠コラム

最近は“睡眠時間”の大切さだけでなく“睡眠の質”に注目が集まっており、良質な睡眠を得るために、“理想の寝姿勢”を考える人が増えています。そこで、寝姿勢の種類やそれぞれのメリット・デメリット、理想の寝姿勢などをご紹介します。自分に合った寝姿勢や適切な寝具を選んで、快眠を目指しましょう! 寝姿勢とは? “寝姿勢”とは、寝ているときの姿勢のことで、主に、仰向け、横向き、うつ伏せなどがあります。寝姿勢が崩れている場合、肩こりや腰痛、首の痛みのほか、寝起きのだるさなど、翌日の体調に悪影響を及ぼすことも。反対に、背骨が自然な状態の寝姿勢で眠ると、効率的に疲労回復でき、背骨の歪みを整える効果が期待できます。 日中は、デスクワークの方も立ち仕事の方も、同じ姿勢を取り続けて身体に負担をかけていることが多いため、睡眠時には理想の寝姿勢で快眠を得て身体の不調を解消することが大切です。 また、睡眠には免疫力の向上や精神の安定、記憶の整理や定着などの効果もあるといわれており、快眠によって頭がクリアな状態にリセットされ、仕事や日常生活のパフォーマンス(生産性)向上が期待できます。 人生の3分の1を費やすといわれている睡眠。せっかくなら整った寝姿勢で睡眠の質を高め、効率よく疲労回復しましょう。 寝姿勢の種類とメリット&デメリット 寝姿勢は主に下記の3種類に分けられます。 仰向け寝 横向き寝 うつ伏せ寝 どの寝姿勢にもメリットとデメリットがあるため、入眠時は、ご自身が心地よく感じる寝姿勢で寝て問題ありません。 肝心なのは、熟睡している際の寝姿勢と寝返りの打ちやすさです。一般的に人は一晩で平均20~30回寝返りを打つといわれており、寝返りを打つことで体液循環や背骨の歪み調節など、身体をリセットしています。 それでは、各寝姿勢の概要とメリット・デメリットをそれぞれご説明します。 仰向けは、リラックスした状態の寝姿勢 仰向けは、日本人に多い“平たい体格の人”向き。背中全体で体重による圧力(体圧)を支えるので、身体への負担が少なく余分な力も入りません。また、手足を動かしやすく体液循環がよいことから、筋肉がこりにくいといわれており、猫背の改善や防止が期待できます。 「睡眠時に仰向け寝の時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしている」とされているほど、最も安定・リラックスできる寝姿勢です。 ただし、尾てい骨を圧迫しやすく、反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすいので、寝返りが打ちやすいマットレス選びが重要です。ほかにも、舌が重力で落ち込むため気道が塞がれやすく、横向き寝に比べるといびきにつながるといったリスクが挙げられます。 メリット 体液循環が良くて筋肉がこりにくい 体圧が均等に分散されて負担が少ない デメリット いびきにつながることがある 反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすい 横向きは、いびき予防に有効な寝姿勢 横向き寝は、肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭くなっている方向きの寝姿勢です。舌が落ち込むことによる気道の妨げが起きにくいため、“いびきをかきにくく呼吸がしやすい”特徴があります。 また、腰の角度を自由に調整できるため、腰に負担がかかりにくいです。個人差はありますが、左側を下にすると消化系の臓器などに負担がかかりにくいともいわれています。 ただし、身体とマットレスの接する面積が小さく、体圧による血流の滞りが起きやすいため、長時間横向き寝の状態が続くと筋肉のこりや冷えの原因に。特に一方向で寝続けた場合は、身体の歪みや肩・骨盤の圧迫による痛みも生じやすいため、スムーズな寝返りをサポートしてくれる寝具を選ぶ必要があります。 メリット 呼吸がしやすくいびきをかきにくい...

欠伸をする女性

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...