眠れないまま 朝になった…もしかして不眠症?

眠れないまま 朝になった…もしかして不眠症?

眠れないまま 朝になった…もしかして不眠症?

不眠
明日も仕事や学校があるから眠らなくてはいけないのに…そんなことを思いながらベッドに入っていると徐々に外が明るくなってきて絶望。今日もほとんど眠れないまま朝になってしまった…。そんな経験はありませんか? 睡眠に課題があると日中の眠気や集中力の低下などを引き起こし、日頃の生活に影響が出てきてしまいます。そのような状態は睡眠障害「不眠症」の可能性があります。 今回は不眠症やその他の睡眠障害について解説、今日から取り入れられる改善方法についてご紹介します。

不眠症とは

なかなか寝付けない(入眠困難)、途中で頻繁に起きる(中途覚醒)、本人が希望する時間よりも1~2時間前に目が覚める(早朝覚醒)などの課題を抱え、なおかつ日中の眠気や集中力の低下などによって生活に支障が出ていると、不眠症と診断されます。 その要因は多岐にわたりますが、以下のようなものが考えられます。 ・心理的な緊張やストレス ・急な生活環境の変化 ・カフェイン、アルコールやタバコ ・不適切な睡眠環境 ・体内リズムの乱れ など… 一時的に不眠症の症状が現れることは決して珍しいことではありません。そのような一過性の不眠に悩む人は人口の30~35%と言われています。特に治療をしなくても生活習慣の改善や、不眠の要因が取り除かれることで自然と治ることが多いです。一方症状が3か月以上続く場合は慢性的な不眠症として診断されます。そうなると適切な治療をしないと回復しにくくなります。

今日から取り入れられる改善方法

日々の生活の中で取り入れられる不眠の改善方法についてご紹介します。

1.睡眠の妨げになるものを避ける

カフェインには覚醒作用あり、夕方5時以降はカフェインを含む飲み物を避けたほうがよいとされています。またアルコールは一見寝つきが良くなると感じますが、睡眠の質を悪化させ、中途覚醒や早朝覚醒の原因になります。タバコに含まれるニコチンにも覚醒作用があるため、睡眠の2時間以上前からは避けた方が良いでしょう。 「光」も睡眠に大きな影響を与えることが分かっています。白く明るい光は覚醒効果があります。夜遅くまでコンビニやオフィスなどの明るい空間にいたり、液晶を見ることは避けたほうが良いでしょう。

2.睡眠時間の規則化

寝る時間と起きる時間を一定にすることで体内リズムを整えることができます。 人間の身体は14~16時間起き続けると睡眠を欲する力である睡眠圧がたまり、スムーズに入眠できるようになります。睡眠時間が不規則だと睡眠圧が溜まらないまま夜を迎え、寝つきにくくなります。出来る限り、睡眠時間を固定し、規則正しいリズムを意識しましょう。

3.就寝前のリラクゼーション

リラクゼーションを取り入れて、寝る前に心と身体を緩めることを意識しましょう。自分の趣味嗜好に合わせて、リラックスできるアロマや音楽、ヨガやマッサージなどを取り入れるとよいでしょう。

4.過度に眠ろうと努めないこと

眠れないことを不安に感じると、その不安によってさらに眠れなくなってしまいます。なかなか眠れない日は一度ベッドから出て過ごした方が良いとされています。部屋の明かりを暖かい暖色系の光にして、リラックスしながら普段は興味が湧かずに読み進められないような単調な本を読んだりして過ごしましょう。睡眠に対してあまり神経質にならないことも大切です。

5.睡眠環境を整える

温度や湿度が快適でない状態だったり、寝る直前まで白く明るい光を付けていたり、寝具やパジャマが身体に合っていなかったりすると不眠になることがあります。睡眠環境を快適に整えることも不眠を改善する方法の一つです。例えば、寝るときには深部体温を下げるために手足や頭から熱が放散されますが、枕は頭からの熱放散を妨げないような通気性の良いものを使用するのがおすすめです。

自覚できる睡眠障害

実は睡眠障害と言ってもその種類は様々です。現在、睡眠障害は64種類もあります。その中には不眠症のように自覚できるものもあれば、睡眠時に呼吸が止まる閉塞性睡眠時無呼吸症(通称、睡眠時無呼吸症候群)のように自覚できないものもあります。 自覚できるものの中には、睡眠時間帯が後退してしまう睡眠・覚醒相後退障害や、交代制勤務や時差で睡眠が不規則になり、体に不調が起こる交代勤務睡眠障害や時差症候群があります。

1.睡眠・覚醒相後退障害

睡眠時間帯が後ろにずれてしまう障害で、典型的な事例として、深夜3時頃に寝つきお昼過ぎに起床します。思春期や若年成人で多く認められ、夜遅くまでの部活やアルバイト、スマホやパソコン操作などによって生活習慣が後退しやすくなります。夜型化が固定されてしまうと、早く寝ようとしてもなかなか眠れなくなってしまいます。

2.交代勤務睡眠障害

夜勤など交代制勤務によって、身体が寝ようとしている時間帯に仕事をし、通常覚醒している時間帯に寝る日々が続くことで、体内時計が乱れて身体に不調をきたす障害です。睡眠の質が落ちたり、不眠の症状が現れたりすることがあります。警察官や医療関係者、24 時間稼働の工場職員や航空会社職員などはこの疾患に悩む人が多いです。

3.時差症候群

移動先の現地の時間と、自身の体内時計が合わないために起こる不調で、いわゆる時差ぼけのことです。特に海外出張の多い人は、睡眠のとり方を工夫しないと、体内リズムが乱れて睡眠に悩みを抱えた状態が続きやすくなります。 睡眠障害の原因は非常に多岐にわたります。日々の習慣の改善で自然に治る場合もあれば、医療の力がないと治らないものもあります。悩んだら一度睡眠専門医のいるクリニックを受診することがおすすめです。

睡眠改善方法をさらに知る

いくつか睡眠改善方法をご紹介してきましたが、睡眠を改善する方法はこれだけではありません。適切な睡眠改善を知る方法の一つとして、睡眠資格のスリーププランナーがあります。今回取り上げた5つの方法以外にも睡眠を改善する方法を学ぶことができます。 現在、日本人の5人に1人が睡眠に悩んでいると言われています。さらに世の中には睡眠の誤った情報が沢山存在しています。睡眠の正しい知識と、悩みに沿った効果的な改善方法をより多くの人に知ってもらいたいという思いから、睡眠の資格であるスリーププランナーが生まれました。『スタンフォード式 最高の睡眠』の著者である西野精治氏が総監修を務め、総勢12名の専門家から睡眠を学ぶことができます。 正しい睡眠のメカニズムを学ぶと自分が眠れない原因がわかる、原因を理解できると適切な睡眠改善を行うことができます。またスリーププランナーは自分の睡眠悩みの改善だけでなく、周りの人の睡眠の相談にのることができ、睡眠の情報を発信することもできます。
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「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...