睡眠は最初の90分が肝心!ノンレム睡眠を深くする睡眠術!
睡眠によって脳と体の働きは決まる!といっても過言ではありません。現代人の多くが抱えるストレス、疲労感、頭痛や肩こりなどの体の不調の多くは、ホルモンや自律神経の乱れによって引き起こされるものです。ただただ何も考えずにベッドに横になり寝ていれば良いわけでなく、最高の睡眠を取るためにはおさえるべきポイントがいくつかあります。この記事では特に重要なポイントを紹介していきます。
睡眠は最初の90分が肝心!
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そこで重要になってくるのが、とりわけ、寝付いた後にすぐやってくる最初の90分間のノンレム睡眠(脳も体も眠っている状態)をいかに深くするかということです。この時に、睡眠圧(眠りたいという睡眠欲求)が多く解放されるので、上質な90分間を確保することが不可欠です。これにより、それに続く睡眠の質も良くなり、最高の睡眠をとることができます。入眠時に深い睡眠が出現し、睡眠圧が放出されると、明け方深い睡眠が出現せず、目覚めも自然とよくなります。
ノンレム睡眠とホルモンの関係
最初の90分のノンレム睡眠をしっかりととることで、自律神経が整えられます。また、この時に際立って多く分泌されるグロースホルモン(成長ホルモン)も、成人にとっては細胞増殖や正常な代謝促進、エイジングケアなど大切な役割を果たしています。 皮膚も成長ホルモンの影響も受け、絶えず新しい皮膚に置き換わっていますので、良い睡眠が美容に役立つと注目されています。
成長ホルモンは睡眠依存の特殊なホルモンで、分泌量は圧倒的に入眠初期のノンレム睡眠の質に比例しており、いつもなら寝ている時間に起きていると分泌されにくくなります。
よく夜10時から2時に入眠すると多く分泌されると言われますが、入眠時間に関係なく、何時に寝てもよいのですが、入眠時に深い睡眠が出現しないと十分に分泌されません。
すなわち、最初の90分間の質こそが重要なので、眠る時間帯にはこだわる必要はありません。しかし、毎日同じ時間に入眠するようにすれば、体温などの生体リズも整い、入眠時に深い睡眠が得られやすくなります。
寝つきと体温の関わりとは?
人の2種類の体温
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寝つきをよくするためには「体温スイッチ」が重要になります。
人間の体には2種類の体温があります。それが、手足表面の温度である皮膚温度と、体の中の温度である深部体温です。
熱は筋肉、脂肪、内臓の動きで産生され、起きている間は、通常深部体温の方が皮膚温度より最大2度ほど高くなっています。眠いときに手足が温かくなるというのは、入眠の時期に、皮膚温度を上げ、手足にある毛細血管から放熱することで深部体温を下げているから起こることなのです。入眠時にこれらの体温のオン・オフを行い、2つの体温の差を縮めておくことで、スムーズな入眠をすることができます。
体温スイッチに効果的な入浴
この体温スイッチに欠かせないのが、就寝90分前の入浴です。40度のお風呂に15分入ることで、深部体温は一時的に0.5℃ほど上昇します。その後、元の体温に戻るまで90分ほどかかりますが、深部体温には上昇した分だけ下がる特性があるため、そこから、深部体温は入浴しないときの体温より下がり皮膚温度との差が縮まっていきます。
そのため、寝る90分前に入浴することでスムーズな入眠をすることができるのです。入浴も運動も、入眠に効果的な場合が多いですが、そのタイミングと程度が重要で、それを誤ると逆効果にもなります。
夜ぐっすり寝るためには朝からその準備が必要
また、睡眠と覚醒は表裏一体であり、良い覚醒こそが良い睡眠をもたらします。そのため、起きるときにも「覚醒スイッチ」を押してあげることで、良い睡眠につなげていくことが重要です。
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携帯の目覚ましで、スヌーズ機能を使っている人も多いですが、スヌーズ機能は良い覚醒に向きません。睡眠サイクルを利用した、タイム・ウィンドウ(余白)アラームを設定しましょう。これは、本来起きるべき時間と、その20分前の2回アラームを設定する方法です。1回目はごく微音で短く、2回目は大きな音にします。明け方は浅い睡眠の時間が増えており、その睡眠周期も短くなっていますので、2段階設定することでどちらかは起きやすい時間にあたる可能性が高いのです。
そして、起きたら真っ先にカーテンを開けましょう。人間はサーカディアンリズムで動いているのですが、その固有の周期は24時間よりも長く、ほうっておくと後ろにずれる傾向があります。朝の光を天候に関わらず浴びることで体内リズムがリセットされます。窓辺であれば室内でも体内リズムのリセットに充分な光量を得ることができます。
今一度、自分の生活習慣を振り返ってみましょう。食事や運動も良い睡眠のためには欠かせません。日頃から少しずつ意識して変えていくことで、最高の睡眠を手に入れましょう。