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一瞬で眠くなる・安眠できるツボ20選!道具不要でいますぐ熟睡するには

睡眠コラム

一瞬で眠くなる・安眠できるツボ20選!道具不要でいますぐ熟睡するには

快眠・安眠 睡眠

身体が疲労していたり、悩みやストレスを抱えていると、なかなか寝付けずに寝不足になってしまうことがあります。すぐに寝付けるよい方法を模索している方は、睡眠悩みの改善が期待できるツボ押しをしてみてはいかがでしょうか。 この記事では、ツボの基本からツボ押しの方法、安眠できるツボなどをご紹介しています。

そもそも不眠が起こる理由とは?

なんらかの理由で十分に眠れない状態である不眠が続くと、倦怠感や意欲低下、頭痛など身体的・精神的に様々な不調が生じます。 不眠は通常、数日~数週間で解消しますが、以下の2つの条件が認められた場合、不眠症という病気として診断されます。
  • 夜間の不眠が続く
  • 日中に倦怠感や意欲低下、頭痛など精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する

参考:不眠症 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

不眠の原因は人によって様々ですが、代表的なものとしては「ストレスや自律神経の乱れ」「女性ホルモンの乱れ」「生活リズムや体内時計の乱れ」「就寝前のスマートフォンやパソコンの使用」などが挙げられます。これらで思い当たることがあれば、まずはそれを可能な限り取り除くことが不眠解消の近道です。

それぞれの要素が不眠を引き起こすメカニズムについては、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

眠いのにぐっすり寝れない原因は?不眠の対処方法10選を紹介

安眠のツボとは?

ツボに関する古書

ツボ(正式名称は経穴<けいけつ>)とは、東洋医学から生まれた療法で、人体に361か所あるポイントの総称です。

東洋医学において、人の身体には生命エネルギーである気が張り巡らされていて、気の通り道である経絡(けいらく)があるとされています。全身を巡る経絡上には気の出入り口があり、それがいわゆるツボと呼ばれるものです。

人体にあるツボには、それぞれ対応する身体の部位や内臓が定められていて、刺激することで対応する器官の活性化に作用して体調を整えると言われています。

ツボを触ったり押したりするだけで症状が改善すると聞くと「なんだか胡散臭い」「本当に効くの?」と思う方もなかにはいるかもしれません。

しかし、ツボ押しの医療的効用は世界的にも認められています。NCI(米国国立がん研究所)は、ツボについて、「痛みやその他の症状を抑えるために鍼を刺入する身体の特定の箇所」と定義しています(※1)。また、WHO(世界保健機関)もツボの有効性を認めており、鍼灸の効果が期待できる病状のリストを作成しています(※2)。

参考
※1:Definition of acupuncture point - NCI Dictionary of Cancer Terms - NCI
※2:ACUPUNCTURE: REVIEW AND ANALYSIS OF REPORTS ON CONTROLLED CLINICAL TRIALS -WHO

 

ツボのなかには安眠につながるとされるものもあり、刺激することで不眠の原因となっている不調が緩和され、良質な睡眠を得られるとされています。さらに、睡眠の悩みの症状に合わせて複数のツボを押すことで、相乗効果も期待できるとされています。

安眠のツボで眠くなる理由

安眠効果があるとされているツボは、血流を良くしたり、心身の不調を緩和して睡眠力を高められるとされています。また、深い呼吸をしながらツボを刺激することで、よりリラックスでき、スムーズな入眠を促します。

以前は民間療法の一つとされていましたが、現在ではWHO(世界保健機関)においても、ツボを刺激することに一定の効果があることを認めており、2006年にはツボの位置を361個と定義し、世界で標準化されました。

また、眠くなるツボとは反対に、眠気を覚ますツボもあります。気になる方は下記の記事をチェックしてみてください。

眠いのにぐっすり寝れない原因は?不眠の対処方法10選を紹介

睡眠の悩み改善におすすめのツボ20選

睡眠に関する悩みを感じている時におすすめのツボをご紹介します。

眠くなる基本のツボ10選

不眠の症状のなかでも「もう寝ないといけない時間なのに眠れない」「いつまでたっても寝付けない」という夜は辛いものです。 そんなときは、身体の緊張を鎮めたり、精神を安定させたりするツボを刺激して、心身を休息モードへと切り替えましょう。具体的には、以下のようにリラックス効果があるツボを刺激するのがおすすめです。
  • 囟会(しんえ)
  • 百会(ひゃくえ)
  • 完骨(かんこつ)
  • 安眠(あんみん)
  • 労宮(ろうきゅう)
  • 井穴(せいけつ)
  • 神門(しんもん)
  • 内関(ないかん)
  • 失眠(しつみん)
  • 関元(かんげん)・丹田(たんでん)

囟会(しんえ)

頭のてっぺんにある百会から、親指の幅3本分程度おでこ側にいった、おでこの上部あたりにあるツボです。 リラクゼーション効果があるとされるツボで、心身がリラックスして心地よい眠りにつけると言われています。また、頭痛、鼻づまり、顔のむくみなどにも効果があるとされています。 

百会(ひゃくえ)

鼻の延長線上と左右の耳を頭上で結んだラインが交差する頭頂部のぼぼ真ん中で、少し凹んでいるところです。 寝不足でぼんやりした気分をスッキリさせてくれると言われるツボで、めまい、脱毛、ノイローゼ、冷え、のぼせなどにも効果があるとされています。 

完骨(かんこつ)

耳の後ろにある骨の突起の一番下の部分で、後頭部の髪の生え際の左右にある風池の約指1本分外側にあるツボです。 疲労・倦怠感に効果があり、心身をリラックスさせて自然な眠りに誘うと言われています。自律神経を整え、幸せホルモンであるセロトニンの分泌を安定させる効果もあるとされています。

安眠(あんみん)

耳の後ろの、骨の出っ張りの下のくぼみから1~1.5cmあたり顔側の所にあるツボです。 自律神経を休息モードにして、安らかな眠りに導いてくれると言われています。

労宮(ろうきゅう)

手を軽く握ったときに、人差し指と中指の先端のあいだにあるツボです。 精神機能をつかさどっており、全身の緊張が緩み、ゆったりとした気分になると言われています。血流を促すことで、酸素が体中に行き渡り、筋肉の疲労回復と脳の活性化を促します。

また、自律神経を整えるので、ストレスなどの精神的な疲れにも効果があるとされています。また、手のほてり、動悸、吐き気、胸のつかえた感じ、胃腸の不調、気持ちが落ちているとき、集中力をアップさせたいときにもおすすめです。

井穴(せいけつ)

手の指の爪の生え際から2mm程度下の両端に、各指2か所づつあるツボです。 自律神経を休息モードにするとされています。指先には毛細血管がたくさんあるため、指先が温かくなって血流が回復すると言われています。刺激するのは、左右の手のどちらからでも構いませんが、親指から小指に向けて順に押しましょう。

神門(しんもん)

手掌側の手首のしわ上で、小指側にある腱の内側にあるツボです。 リラックスさせて精神状態を安定させると言われています。不安を感じたときや落ち込んだときの不眠症状を緩和するほか、ストレスによる動悸や息切れにも効果があるとされています。

内関(ないかん)

手首を曲げたときにできる一番太い横ジワの中央から、親指2本分ひじ側のくぼんでいるところにあるツボです。 自律神経のバランスを整えて穏やかな気分にさせてくれると言われており、押すと手の平や指先にピリピリとした刺激を感じます。反対側の親指で優しく垂直に押しましょう。

失眠(しつみん)

足裏のかかとの中央あたりにあるツボです。 高ぶった神経を落ち着かせると言われているので、軽度な悩みによる不眠におすすめです。下半身の冷えにも効果があるとされています。

関元(かんげん)・丹田(たんでん)

おへそから指4本分程度下の所にあるツボです。 関元(かんげん)は、丹田(たんでん)とも呼ばれ、交感神経を鎮めて心身をリラックスさせることで、睡眠導入効果が期待できると言われています。あぐらをかいた状態や、仰向けの状態で押すのがおすすめです。

身体の不調を整えるツボ10選

不眠症は精神的なストレスだけでなく、肩こりや頭痛、鼻づまりによる呼吸のしづらさなど、身体的なストレスが原因となっている場合もあります。 こういった安眠の妨げとなるような身体的な不調を整えるのに役立つツボは主に以下の通りです。

  • 風池(ふうち)
  • 印堂(いんどう)
  • 迎香(げいこう)
  • 肩井(けんせい)
  • 合谷(ごうこく)
  • 少海(しょうかい)
  • 膻中(だんちゅう)
  • 湧泉(ゆうせん)
  • 中極(ちゅうきょく)
  • 三陰交(さんいんこう)

風池(ふうち)

首の中心にある太い筋肉から指2本分外側、後頭部の髪の生え際の左右にあるくぼんでいるところにあるツボです。 首や背中の疲れ、身体のだるさ、不眠に効果があるツボで、頭痛、目の疲れ、鼻づまり、そして、風という文字が使われている通り、風邪の初期症状にも効果があるとされています。

印堂(いんどう)

眉間中央部のくぼみにあるツボです。 ヨガではチャクラ(エネルギーセンター)と位置づけられており、第三の目とも呼ばれています。古来より中国ではプラスエネルギーの宿る場所とされ、気持ちを落ち着けると言われています。また、頭痛、めまい、目の疲れや鼻水、鼻づまりなどの症状にも効果的です。

迎香(げいこう)

小鼻の両脇にある少しへこんだ所にあるツボです。 鼻水、鼻づまりに効くと言われています。呼吸が苦しくて眠りにつけないときは、鼻翼の両脇を、鼻の通りがよくなるまで押しましょう。

肩井(けんせい)

首を前に倒した際に出っ張る骨と、肩先を結んだラインの中央部分、肩の筋肉の中央部分にあるツボです。 肩周りの血流を促すことで、肩こりを和らげつつ体のバランスを整え、眠りを誘う効果があると言われているツボです。指先で軽く揉んだり、拳で軽く叩くほか、ツボを刺激しながら首をすくめるように肩を上げ、力を抜いてストンと落とす方法もおすすめです。

合谷(ごうこく)

手の親指と人差し指の分かれ目付近にあるツボです。 自律神経を調節してストレスを緩和することで、眠気を感じやすくすると言われています。頭痛や肩コリ、眼精疲労などの幅広い症状に効果が期待できるとされており「万能のツボ」とも呼ばれています。指間の中央よりもやや人差し指側にある方が多いので、押した際に痛みを感じる場所を刺激しましょう。

少海(しょうかい)

ひじを直角に曲げたときにできる肘関節横ジワの小指側の先端にあるツボです。 自律神経を整えて頭痛などを和らげることで、心身へのリラックス効果が期待できると言われています。また、ストレスからくる手足の冷えやめまい、耳鳴りなどにも効果があるとされています。

膻中(だんちゅう)

左右の乳頭の中間にあるツボです。 鎮痛安定作用があり、自律神経の乱れを整えると言われています。緊張や不安などで眠ることができない方に効果的とされています。

湧泉(ゆうせん)

足裏のうえから3分の1あたりで、足指を曲げて力を込めたときに最も深い谷間ができる所にあるツボです。 頭の血行促進や首のコリ解消、疲労回復に効果があると言われています。足の冷えや生理痛にも効果があるとされています。

中極(ちゅうきょく)

眠くなる基本のツボ10選でも最後に紹介した関元(へそから指幅4本分下)のさらに親指1本分下、膀胱のうえにあるツボです。 膀胱の様々なトラブルを緩和するのに役立つため、トイレが近くて眠りが浅いという場合におすすめです。

三陰交(さんいんこう)

指を4本そろえ、足の内くるぶしの最も高い所に小指を置いたとき、人差し指が当たる所にあるツボです。冷え改善や胃腸の調整など様々な不調に役立つため、身体が冷えて眠れない、貧血気味で眠れないときに試してみてください。

眠くなるためにツボを刺激するベストタイミングと圧のかけ方

手のツボを押す

不眠緩和のためのツボ押しは、眠る直前よりも眠る30分~1時間前におこなうのが理想的ですが、布団に入ってからでも刺激できるツボもあります。

ツボ押し前の過度の飲酒や、テレビを見ながらのツボ押しは良くないとされています。照明を暗くし、身体の中の余分なものを出すような気持ちで深呼吸しながらおこないましょう。息を細く長く吐きながら押しやすい指でツボを押し、ゆっくり息を吸いながら圧迫を緩めてください。それぞれ、5秒くらい刺激し、5~10回程度繰り返します。強く押しすぎると刺激で脳が覚醒してしまうので、痛気持ちいいくらいの強さを心がけましょう。

また快眠には脳をリラックスさせる必要もあるので、ツボの正確な場所にこだわりすぎず、押して気持ちよい所を刺激してください。 不調な場所ほど、刺激する際にかたく感じやすく、痛みも強く感じると言われています。毎日ツボ押しをすることで身体の変化に気付くことができるので、日課にしてみてください。

おすすめの鍼灸マッサージ院

ツボは指先での押圧だけでなく、金属の細い針を刺入する鍼やもぐさをツボのうえで燃やす灸など様々な刺激法があります。

鍼灸とは、このようにツボをはじめ身体に様々な刺激を加えることで、本来身体に備わっている自然治癒力を高めて健康な状態にする治療方法です。

ここからは、そんな鍼灸の力を利用して睡眠の質を向上に貢献するおすすめの鍼灸マッサージ院を紹介します。

より快適な睡眠のために睡眠環境も意識しよう

ここまで、安眠にいいとされるツボや睡眠の質向上におすすめの鍼灸マッサージ院をご紹介しました。

また、よりよい睡眠のためには睡眠環境を整えることも大切なので、睡眠時の光や音、機能的な寝具などにもこだわりましょう。

特に、温度や湿度を快適に保ってくれる寝具を取り入れることで、人生の3分の1を占めると言われている睡眠を最高の時間に変えることができます。

寝具のなかでも、特に睡眠の質を大きく左右するといわれているのが、枕とマットレスです。これらの選び方については、以下の記事でそれぞれ詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

睡眠の質を上げる枕の上手な選び方。後悔しない選定基準とは?
朝の目覚めが変わる!?QOLが上がるマットレスの上手な選び方

睡眠環境を改善させるなら!おすすめアイテムをチェック

ブレインスリープでは、お客様の睡眠に関するご要望やお悩みに合わせて、様々な寝具を開発しています。その中から、おすすめアイテムの特徴やポイントをご紹介します。
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睡眠コラム

最近は“睡眠時間”の大切さだけでなく“睡眠の質”に注目が集まっており、良質な睡眠を得るために、“理想の寝姿勢”を考える人が増えています。そこで、寝姿勢の種類やそれぞれのメリット・デメリット、理想の寝姿勢などをご紹介します。自分に合った寝姿勢や適切な寝具を選んで、快眠を目指しましょう! 寝姿勢とは? “寝姿勢”とは、寝ているときの姿勢のことで、主に、仰向け、横向き、うつ伏せなどがあります。寝姿勢が崩れている場合、肩こりや腰痛、首の痛みのほか、寝起きのだるさなど、翌日の体調に悪影響を及ぼすことも。反対に、背骨が自然な状態の寝姿勢で眠ると、効率的に疲労回復でき、背骨の歪みを整える効果が期待できます。 日中は、デスクワークの方も立ち仕事の方も、同じ姿勢を取り続けて身体に負担をかけていることが多いため、睡眠時には理想の寝姿勢で快眠を得て身体の不調を解消することが大切です。 また、睡眠には免疫力の向上や精神の安定、記憶の整理や定着などの効果もあるといわれており、快眠によって頭がクリアな状態にリセットされ、仕事や日常生活のパフォーマンス(生産性)向上が期待できます。 人生の3分の1を費やすといわれている睡眠。せっかくなら整った寝姿勢で睡眠の質を高め、効率よく疲労回復しましょう。 寝姿勢の種類とメリット&デメリット 寝姿勢は主に下記の3種類に分けられます。 仰向け寝 横向き寝 うつ伏せ寝 どの寝姿勢にもメリットとデメリットがあるため、入眠時は、ご自身が心地よく感じる寝姿勢で寝て問題ありません。 肝心なのは、熟睡している際の寝姿勢と寝返りの打ちやすさです。一般的に人は一晩で平均20~30回寝返りを打つといわれており、寝返りを打つことで体液循環や背骨の歪み調節など、身体をリセットしています。 それでは、各寝姿勢の概要とメリット・デメリットをそれぞれご説明します。 仰向けは、リラックスした状態の寝姿勢 仰向けは、日本人に多い“平たい体格の人”向き。背中全体で体重による圧力(体圧)を支えるので、身体への負担が少なく余分な力も入りません。また、手足を動かしやすく体液循環がよいことから、筋肉がこりにくいといわれており、猫背の改善や防止が期待できます。 「睡眠時に仰向け寝の時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしている」とされているほど、最も安定・リラックスできる寝姿勢です。 ただし、尾てい骨を圧迫しやすく、反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすいので、寝返りが打ちやすいマットレス選びが重要です。ほかにも、舌が重力で落ち込むため気道が塞がれやすく、横向き寝に比べるといびきにつながるといったリスクが挙げられます。 メリット 体液循環が良くて筋肉がこりにくい 体圧が均等に分散されて負担が少ない デメリット いびきにつながることがある 反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすい 横向きは、いびき予防に有効な寝姿勢 横向き寝は、肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭くなっている方向きの寝姿勢です。舌が落ち込むことによる気道の妨げが起きにくいため、“いびきをかきにくく呼吸がしやすい”特徴があります。 また、腰の角度を自由に調整できるため、腰に負担がかかりにくいです。個人差はありますが、左側を下にすると消化系の臓器などに負担がかかりにくいともいわれています。 ただし、身体とマットレスの接する面積が小さく、体圧による血流の滞りが起きやすいため、長時間横向き寝の状態が続くと筋肉のこりや冷えの原因に。特に一方向で寝続けた場合は、身体の歪みや肩・骨盤の圧迫による痛みも生じやすいため、スムーズな寝返りをサポートしてくれる寝具を選ぶ必要があります。 メリット 呼吸がしやすくいびきをかきにくい...

理想の寝姿勢とは?仰向け、横向き、うつ伏せ寝のポイントを徹底解説

睡眠コラム

最近は“睡眠時間”の大切さだけでなく“睡眠の質”に注目が集まっており、良質な睡眠を得るために、“理想の寝姿勢”を考える人が増えています。そこで、寝姿勢の種類やそれぞれのメリット・デメリット、理想の寝姿勢などをご紹介します。自分に合った寝姿勢や適切な寝具を選んで、快眠を目指しましょう! 寝姿勢とは? “寝姿勢”とは、寝ているときの姿勢のことで、主に、仰向け、横向き、うつ伏せなどがあります。寝姿勢が崩れている場合、肩こりや腰痛、首の痛みのほか、寝起きのだるさなど、翌日の体調に悪影響を及ぼすことも。反対に、背骨が自然な状態の寝姿勢で眠ると、効率的に疲労回復でき、背骨の歪みを整える効果が期待できます。 日中は、デスクワークの方も立ち仕事の方も、同じ姿勢を取り続けて身体に負担をかけていることが多いため、睡眠時には理想の寝姿勢で快眠を得て身体の不調を解消することが大切です。 また、睡眠には免疫力の向上や精神の安定、記憶の整理や定着などの効果もあるといわれており、快眠によって頭がクリアな状態にリセットされ、仕事や日常生活のパフォーマンス(生産性)向上が期待できます。 人生の3分の1を費やすといわれている睡眠。せっかくなら整った寝姿勢で睡眠の質を高め、効率よく疲労回復しましょう。 寝姿勢の種類とメリット&デメリット 寝姿勢は主に下記の3種類に分けられます。 仰向け寝 横向き寝 うつ伏せ寝 どの寝姿勢にもメリットとデメリットがあるため、入眠時は、ご自身が心地よく感じる寝姿勢で寝て問題ありません。 肝心なのは、熟睡している際の寝姿勢と寝返りの打ちやすさです。一般的に人は一晩で平均20~30回寝返りを打つといわれており、寝返りを打つことで体液循環や背骨の歪み調節など、身体をリセットしています。 それでは、各寝姿勢の概要とメリット・デメリットをそれぞれご説明します。 仰向けは、リラックスした状態の寝姿勢 仰向けは、日本人に多い“平たい体格の人”向き。背中全体で体重による圧力(体圧)を支えるので、身体への負担が少なく余分な力も入りません。また、手足を動かしやすく体液循環がよいことから、筋肉がこりにくいといわれており、猫背の改善や防止が期待できます。 「睡眠時に仰向け寝の時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしている」とされているほど、最も安定・リラックスできる寝姿勢です。 ただし、尾てい骨を圧迫しやすく、反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすいので、寝返りが打ちやすいマットレス選びが重要です。ほかにも、舌が重力で落ち込むため気道が塞がれやすく、横向き寝に比べるといびきにつながるといったリスクが挙げられます。 メリット 体液循環が良くて筋肉がこりにくい 体圧が均等に分散されて負担が少ない デメリット いびきにつながることがある 反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすい 横向きは、いびき予防に有効な寝姿勢 横向き寝は、肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭くなっている方向きの寝姿勢です。舌が落ち込むことによる気道の妨げが起きにくいため、“いびきをかきにくく呼吸がしやすい”特徴があります。 また、腰の角度を自由に調整できるため、腰に負担がかかりにくいです。個人差はありますが、左側を下にすると消化系の臓器などに負担がかかりにくいともいわれています。 ただし、身体とマットレスの接する面積が小さく、体圧による血流の滞りが起きやすいため、長時間横向き寝の状態が続くと筋肉のこりや冷えの原因に。特に一方向で寝続けた場合は、身体の歪みや肩・骨盤の圧迫による痛みも生じやすいため、スムーズな寝返りをサポートしてくれる寝具を選ぶ必要があります。 メリット 呼吸がしやすくいびきをかきにくい...

欠伸をする女性

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...