長距離移動時の「眠れない!」を解消。旅行用枕(ネックピロー)の選び方

長距離移動時の「眠れない!」を解消。旅行用枕(ネックピロー)の選び方

寝具の選び方

長距離移動時の「眠れない!」を解消。旅行用枕(ネックピロー)の選び方

飛行機や新幹線、バス、車などでの長時間の移動をする旅行では、座ったままの状態が続き、よく眠れなかった経験や、首・肩・腰が痛くなった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?そんな時はネックピローがオススメです。 ネックピローというと旅行用というイメージが強いと思いますが、最近では、仕事の合間の仮眠で使用できるものや、お仕事中に座席と体の間に置いてクッションがわりに使用できるものなど、旅行以外のデイリーユースでも使えるアイテムが発売されています。 そこで今回は、ネックピローの選び方とオススメアイテムをご紹介します。
<監修>

中島 正裕

理学博士/株式会社ブレインスリープ取締役CFO/睡眠健康指導士上級

1983年山口県出身。2007年東京大学理学部物理学科卒業、2012年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了(理学博士)。 株式会社ブレインスリープには2019年5月の設立時より取締役として参画。CFOとして財務面の統括及びパートナー企業向けの睡眠コンサルティング関連事業に加えて、睡眠偏差値として公表している睡眠関連疫学調査の結果を基にした睡眠研究や企業向け健康経営サポート業務も担当。2021年11月に睡眠健康指導士上級資格を取得。

旅行用枕(ネックピロー)とは?

ネックピローとは、日本語で首(ネック)+枕(ピロー)のことで、首に巻いて使う枕です。飛行機や新幹線、バス、車などで移動する際に使用することで、移動時間に効率よく睡眠をとることができ、寝不足の解消や日中のパフォーマンスの向上を期待することができます。また、睡眠の質を高めるだけでなく、首や頭をサポートし、快適な移動時間にしてくれます。

旅行用枕を使うメリット

長時間の移動は、首や背中に負担がかかりますが、体に合ったネックピローを使うことで、首こりや肩こりの改善、睡眠の質の向上などが期待できます。

首こりや肩こりなどの身体の負担を軽減

飛行機やバスなど、座った状態で長時間寝てしまうと、起きた時に首や肩が痛くなってしまいます。座った姿勢では、頭の位置が安定せずに、頭が傾き、首や肩に負担がかかることが原因です。ネックピローを使うと、座った姿勢でも頭の位置が固定され、体への負担を軽減してくれます。

移動中の睡眠サポート

頭の位置が固定されることで、寝る姿勢が安定し、睡眠の質が向上します。また、乗り物の振動による衝撃も防いでくれるので、より深い睡眠を得ることができます。

タイプごとの違いと特徴

ネックピローには、エアタイプやクッションタイプといった枕の中の素材の違いのほか、U型・J型などの形の違いがあります。まずは、それぞれの特徴とメリットをご紹介します。

エアタイプ

空気を入れて使うエアタイプは、使用時以外はコンパクトに畳んで収納できるため、軽量で、持ち運びに便利です。また、空気の入れ具合を調整することで、自分に合ったフィット感を実現させることができます。口で空気を入れなくても、中にポンプが内蔵されていて、押すことで空気を入れられるタイプもあります。旅行の飛行機や長距離バスなどの移動時にオススメです。

クッションタイプ

クッションタイプは通常の枕と同じように中身が詰まっているものです。空気を入れる必要がないので、すぐに使うことができるのが利点です。また、中に入っている素材によって使用感が異なります。小さくたたむことはできませんが、バッグやスーツケースなどに取り付けられるストラップ付きの商品なら、移動時にもあまり邪魔になりません。

旅行用枕の持ち運び方

移動中の睡眠タイムに使用するアイテムだからこそ、それ以外の時間の持ち運びに便利な方法をご紹介します。

収納ポーチを使う

ジャストサイズの収納ポーチに入れれば、持ち運ぶ際にかさばらず便利です。空気を抜けるタイプや、小さく縮む商品もあるので、それぞれに合うサイズのポーチを選びましょう。

カラビナを使ってリュックやキャリーケースにつける

輪の一部にスプリングが付いてるカラビナや、ストラップ付きの商品なら、リュックやキャリーケースにつけて持ち運ぶことができます。商品自体についていない場合でも、輪っか状のタグがついていれば、タグにカラビナなどを装着して使うこともできます。

中材ごとの違いと特徴

クッションタイプのネックピローには、主に「低反発ウレタン」「マイクロビーズ」「コットン」などの素材が使われています。 寝心地が良い商品が多いので、しっかり休みを取りたい人にオススメです。 小さくたたむことはできませんが、バッグやスーツケースなどに取り付けられるストラップ付きの商品なら、移動時にもあまり邪魔になりません。

低反発ウレタン

低反発ウレタンは適度な硬さと弾力性が特徴です。形状記憶をする性質もあるため、心地良い形をキープして、首をしっかり支えてくれます。しかし、重さがあり、コンパクトなものは少ないため、自宅や車など、持ち運びが少ない人にオススメです。

マイクロビーズ

マイクロビーズは、しなやかな触り心地と、自在に形が変化するのが特徴です。商品によってビーズの種類が異なるので硬さやフィット感で選びましょう。包み込まれるような柔らかさを求めている人にオススメです。

コットン

柔らかい触り心地なので、お肌への刺激の少なさやクッション性に優れています。

形状ごとの違いと特徴をご紹介

次に形状ごとの違いと特徴をご紹介します。自分に合ったネックピローを選ぶことで、肩こりの軽減や睡眠の質向上などの効果を期待することができます。

U型

ネックピローの中では最もポピュラーな形状です。首の周りを全体的に包み込んで、首や頭が傾かないように支えてくれるくれるため、安定感が強いのが特徴。座席の背もたれを倒せない時でもフィットします。一般的なネックピローはU型が多いので、素材・大きさ・価格などの選択肢も多く、自分の好みのネックピローが選びやすいでしょう。

J型

頭部と顔の片側、あごを支える形状で、頭が前に倒れるのを防いでくれます。左右のどちらか片方に頭を傾けるため姿勢が安定するので、揺れなどの衝撃を抑え、長時間の移動時に最適。特に、座ったままの姿勢で寝る時に、頭が前に傾いてしまう人や、座ったまま眠ると首が痛くなる人にオススメです。 安定感があり安眠できると好評ですが、この型の商品は少ないため、選択肢は限られるかもしれません。

I字

U字やJ字よりも使用用途が幅広く、自分に合った使い方を選べる点が特徴的。座った姿勢の時だけでなく、うつ伏せになって枕のように使用することもできます。

枕型

頭を支えるように置いて使うほか、座席と体の間に置いて使うなど、幅広く使用できます。手をネックピローの下に入れても痺れない形になっているタイプや、首や肩、腰に当てて肩こりや痛みを和らげてくれるタイプもあります。

価格による違いはあるのか?

一般的に、価格によってフィット感や使い心地、プラスαの機能の有無などの違いがあります。

フィット感の違い

安価な商品では、頭や首にフィットせずに、使い心地が悪いことがあります。ですが、しっかりと設計されたネックピローは、頭や首にしっかりフィットし、快眠できる姿勢をサポートしてくれます。その人にあったサイズ感に調整できる商品もあるので、一般的なサイズのネックピローがフィットしなかった人は、試してみてください。

中材による寝心地の違い

価格と引き換えに、熱がこもりやすく、すぐにヘタってしまうネックピローも販売されているので注意が必要です。好みではありますが、頭や首をしっかりと支えてくれる弾力性と、頭を包み込んでくれるような心地よさのある商品を選びましょう。 また、ネックピローは外出先で使うことが多く、カバーや本体を洗濯できるかどうかによって、衛生面が変わるので、購入前に確認してください。

フードや収納袋の有無などプラスαの機能の違い

明るい環境での睡眠に利用する機会が多いので、フード付きの商品もあります。周りの目を気にせずに、ゆっくりとくつろぎたい人にオススメです。また、収納袋付きの商品や、カバンやスーツケースに取り付けられるストラップ付きの商品など、プラスαの機能が備えられている商品もあるので、使うシーンに合わせて選んでください。

旅行用枕の選び方

ここまででご紹介したタイプや形の違い、特徴を踏まえて、選び方のポイントをまとめます。

①タイプ

空気を入れて使うエアタイプ、または、通常の枕と同じように中身が詰まっているクッションタイプから、用途に合わせて選びましょう。 エアタイプは、使用時以外はコンパクトに畳んで収納ができるので、持ち運びに便利。クッションタイプは、すぐに使用することができ、素材によって好みの使用感が選べます。

②形状

U型、J型、I型、枕型など、自分の寝姿勢に合った形状を選びましょう。 U型は、首の周りを全体的に包み込んでくれるから安定感抜群。J型は、片方に頭を預けて姿勢を安定させるので、長時間の移動にオススメ。I型は、座った姿勢の時だけでなく、うつ伏せ寝の姿勢の時にも使用可能です。枕型は、クッションとして座席と体の間に置くなど、幅広く使用可能です。

③素材

低反発ウレタンやビーズなど、硬さや弾力性、フィット感から、自分の好みにあった素材を選ぶ。 低反発ウレタンは適度な硬さと弾力性が特徴。ビーズは、しなやかな触り心地と、自在に形が変化するのが特徴。

『ブレインスリープ ピロー ポータブル』が登場!

睡眠の質にこだわる『ブレインスリープ』ならではの快適な寝心地を追求し、機能や寝心地はそのままに、ネックピローとして欲しい機能もたくさん取り入れました。

1:省スペース設計

コンパクトに折りたためる省スペース設計、軽く、スーツケースに取り付けてスマートに移動が可能。また、小さく折りたためて、重量は約210gと「ブレインスリープ ピロー」の約1/3程度と超軽量。荷物が多い時でも邪魔にならず持ち運びもラクです。移動中や移動先でも、快適な睡眠を得ることができます。

2:首をしっかり支えて、最適な寝姿勢をサポート

高反発の立体構造ファイバー素材が首のカーブを正しい位置でしっかりと支える構造なので、頭の沈み込みを回避。異なる2種類の密度により、長時間寝ても体に負担がかかりにくい寝姿勢を維持することができます。さらに、独自の三次元構造素材により、体積の90%以上が空気層でできているので、頭や首まわりの熱や湿気を逃し、蒸れないため、長時間の使用でもサラッと快適な温度のまま過ごすことができます。

3:首元のアジャスターベルトでフィット感を調整

首元のアジャスターベルトでネックピローのフィット感を調節可能。あまったベルトはポケットに収納ができて邪魔になりません。

4:全て丸洗いできるから衛生的

カバーはもちろん、中材もすべて丸洗いできるので、移動先で汚れても心配不要。常に清潔な状態で使用することができます。

5:移動先のホテルや普段の枕に重ねて使用することもできる

枕に重ねて、寝心地をアップデートすることができるので、移動先のホテルの枕を自分好みに変えることができます。普段の枕に重ねて使用するほか、低い枕が好きな人には、単体で使用するのもオススメ。

6:仕事場でも活用!

イスの背もたれに設置することのできるアジャスター付き。高反発の立体構造ファイバーが、長時間のデスクワークで腰へかかる負担をサポート。腰のカーブに沿うように設置するだけで、座骨を立てて腰椎のカーブを正しい状態に導いてくれます。 裏面のドットボタンで形状を自由に固定することができ、高反発素材でもスムーズで簡単に変形可能。腕を挟んで使用することもできるので、昼休憩にデスクでひと休みする際にも最適です。日中に短時間でも仮眠をとることで、頭がすっきりとして、仕事効率が上がります。

旅行をもっと楽しむための旅行用枕を選ぼう

移動中の時間を、良質な睡眠時間へと変える事のできるネックピロー。わずかな時間を疲労回復に当てることができれば、移動先でのパフォーマンスを上げることにもつながります。自分にフィットしたネックピローを見つけて、快適な移動時間を過ごしてください。
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最近は“睡眠時間”の大切さだけでなく“睡眠の質”に注目が集まっており、良質な睡眠を得るために、“理想の寝姿勢”を考える人が増えています。そこで、寝姿勢の種類やそれぞれのメリット・デメリット、理想の寝姿勢などをご紹介します。自分に合った寝姿勢や適切な寝具を選んで、快眠を目指しましょう! 寝姿勢とは? “寝姿勢”とは、寝ているときの姿勢のことで、主に、仰向け、横向き、うつ伏せなどがあります。寝姿勢が崩れている場合、肩こりや腰痛、首の痛みのほか、寝起きのだるさなど、翌日の体調に悪影響を及ぼすことも。反対に、背骨が自然な状態の寝姿勢で眠ると、効率的に疲労回復でき、背骨の歪みを整える効果が期待できます。 日中は、デスクワークの方も立ち仕事の方も、同じ姿勢を取り続けて身体に負担をかけていることが多いため、睡眠時には理想の寝姿勢で快眠を得て身体の不調を解消することが大切です。 また、睡眠には免疫力の向上や精神の安定、記憶の整理や定着などの効果もあるといわれており、快眠によって頭がクリアな状態にリセットされ、仕事や日常生活のパフォーマンス(生産性)向上が期待できます。 人生の3分の1を費やすといわれている睡眠。せっかくなら整った寝姿勢で睡眠の質を高め、効率よく疲労回復しましょう。 寝姿勢の種類とメリット&デメリット 寝姿勢は主に下記の3種類に分けられます。 仰向け寝 横向き寝 うつ伏せ寝 どの寝姿勢にもメリットとデメリットがあるため、入眠時は、ご自身が心地よく感じる寝姿勢で寝て問題ありません。 肝心なのは、熟睡している際の寝姿勢と寝返りの打ちやすさです。一般的に人は一晩で平均20~30回寝返りを打つといわれており、寝返りを打つことで体液循環や背骨の歪み調節など、身体をリセットしています。 それでは、各寝姿勢の概要とメリット・デメリットをそれぞれご説明します。 仰向けは、リラックスした状態の寝姿勢 仰向けは、日本人に多い“平たい体格の人”向き。背中全体で体重による圧力(体圧)を支えるので、身体への負担が少なく余分な力も入りません。また、手足を動かしやすく体液循環がよいことから、筋肉がこりにくいといわれており、猫背の改善や防止が期待できます。 「睡眠時に仰向け寝の時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしている」とされているほど、最も安定・リラックスできる寝姿勢です。 ただし、尾てい骨を圧迫しやすく、反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすいので、寝返りが打ちやすいマットレス選びが重要です。ほかにも、舌が重力で落ち込むため気道が塞がれやすく、横向き寝に比べるといびきにつながるといったリスクが挙げられます。 メリット 体液循環が良くて筋肉がこりにくい 体圧が均等に分散されて負担が少ない デメリット いびきにつながることがある 反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすい 横向きは、いびき予防に有効な寝姿勢 横向き寝は、肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭くなっている方向きの寝姿勢です。舌が落ち込むことによる気道の妨げが起きにくいため、“いびきをかきにくく呼吸がしやすい”特徴があります。 また、腰の角度を自由に調整できるため、腰に負担がかかりにくいです。個人差はありますが、左側を下にすると消化系の臓器などに負担がかかりにくいともいわれています。 ただし、身体とマットレスの接する面積が小さく、体圧による血流の滞りが起きやすいため、長時間横向き寝の状態が続くと筋肉のこりや冷えの原因に。特に一方向で寝続けた場合は、身体の歪みや肩・骨盤の圧迫による痛みも生じやすいため、スムーズな寝返りをサポートしてくれる寝具を選ぶ必要があります。 メリット 呼吸がしやすくいびきをかきにくい...

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寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...