<監修>
中島 正裕
理学博士/株式会社ブレインスリープ取締役CFO/睡眠健康指導士上級
1983年山口県出身。2007年東京大学理学部物理学科卒業、2012年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了(理学博士)。
株式会社ブレインスリープには2019年5月の設立時より取締役として参画。CFOとして財務面の統括及びパートナー企業向けの睡眠コンサルティング関連事業に加えて、睡眠偏差値として公表している睡眠関連疫学調査の結果を基にした睡眠研究や企業向け健康経営サポート業務も担当。2021年11月に睡眠健康指導士上級資格を取得。
ミニマリストという言葉が浸透し、できるだけ持ち物を減らして身軽な暮らしをしたいと思う人が増加。その中でも、家具や家電、寝具など、大物の選び方にこだわることで、部屋を広くシンプルに保つことができます。特に寝具は「人生の1/3を占める」と言われている睡眠の質に深く関わるアイテムなので、「場所を取らなければなんでもいい」というわけにはいきません。そこで、寝室をスッキリさせつつ、良質な睡眠を保つための寝具の選び方をご紹介します。
寝具を見直すメリット
まずは、寝具を見直すことで得られる4つのメリットをご紹介します。
1:部屋が広くなる
大きな家具やたくさんの物を持っている生活では、それらを収納するために広い部屋が必要になります。逆に物が少なければ、その分コンパクトな部屋に住むことができ、今住んでいる部屋をもっと広く使用することができます。
2:掃除が楽になる
コンパクトな部屋や物の少ない部屋は掃除が楽です。ベッドの下はホコリがたまりやすいのに掃除しにくいですが、手軽に移動できる寝具に変えれば、部屋全体をキレイにすることも簡単です。
3:布団のダニやほこりのケアが楽
大型寝具は、簡単に洗うことができないものが多く、ダニやほこりのケアをするのが大変です。自宅で洗濯可能な寝具を使うことで、ハウスダストやアレルギーに悩んでいる人でも安心して眠ることができます。
4:引っ越しが楽になる
物が少ないことはもちろん、コンパクトな家具は引越しが楽になります。また、整理するのが簡単なだけでなく、荷物が少なければ引越し費用も安くなります。お金も時間も労力も必要以上に費やさないためにも、ミニマリストの生活を検討してもいいかもしれません。
部屋を広くしたい! ミニマリストが取り入れている寝具の種類
寝心地がよく質の高い睡眠が取れることはもちろんのこと、布団やベッドのスペースを狭くして、部屋のスペースを広くしたいと思っている人も多いかと思います。そこで、ミニマリストの人たちが実際に取り入れている寝具の種類をご紹介します。
布団を床に直接敷く
布団は、使用しない日中、折り畳んで片付けることができるので、ベッドを置くスペースが必要ありません。収納するスペースがない場合は、畳んだ布団を布などで覆い、ソファーとして使用することも可能。毎日、布団を片付けるのが面倒ではあるものの、簡単に部屋をスッキリさせることができます。
マットレスのみ、マットレス一体型
マットレスのみの場合、簡単に移動させることができるので、家具の配置を変えたいときや、隅々まで掃除したいときに便利です。どうしてもスペースを空けたいときは、マットレスを壁に立てかけることもできます。マットレスと一体型のシンプルなベッドも人気。布団と違って畳む必要がなく、脚付きマットレスの場合は、ベッドの下を収納スペースとして利用することも可能。ただし、ベッドの下にホコリがたまりやすいため、布団よりも掃除が面倒になることも。
寝袋
身体への負担を考慮する必要はありますが、ミニマリストには寝袋も人気です。クッション性がある寝袋や、極寒にも耐えられる高機能寝袋などもあるので、睡眠への悩みがない人は、検討してもいいかもしれません。
折り畳みベッド
最近は、折り畳んでコンパクトに収納できるベッドもあります。マットレスとしての機能はそのままなので身体に負担がなく、睡眠の質を落としません。畳むことができるので、部屋を広く使用したり、持ち運びができたりもします。また、引越しの際にもかさばらないので、引越しの手間や費用を抑えることもできておすすめです。
ソファーベッド、ソファー
ソファーベッドとは、ソファーとしてもベッドとしても利用ができる、可動式の家具です。マットレス部分の下に枕やかけ布団を収納できる商品が多いので、ソファーとして利用するときも安心です。
また、座る部分の幅が広いソファーを、ベッドとして利用する人も。寝具は1日の疲れを取り、身体の調子を整えてくれるものなので、寝心地や身体への負担を考慮した上で、検討しましょう。
ミニマリストにおすすめの布団の選び方
睡眠の質は、疲労回復や日中のパフォーマンスにとても重要なポイントです。そこで、睡眠の質にこだわりつつも、ミニマリストの生活を叶える布団の選び方をご紹介します。
1年を通して使えるもの
季節ごとに寝具変えると、シーズン外の寝具を収納するスペースが必要になってしまいます。そこで、オールシーズン使用できる羽毛布団がおすすめ。軽いので身体への負担が少なく、良質な睡眠をサポートしてくれます。羽毛の量によって価格は様々ですが、できるだけ軽くて暖かい羽毛布団を選びましょう。軽くて暖かい羽毛布団は、春秋だけでなく真冬も使用可能。真夏はさすがに暑いので、大判のタオルや薄手のタオルケットなどを利用してください。
掃除のしやすさ、放湿性
軽い掛け布団は持ち運びが簡単なので、布団干しが簡単。自宅で洗濯でき、乾燥しやすい商品を選べば、いつでも快適に使用できます。また、良質な睡眠にとって、吸湿性と放湿性に優れ、湿度をコントロールしてくれることは、とても大切なポイントです。
睡眠の質を保持できるもの
掛け布団には、睡眠時の温度や湿度を調整する役割があります。人は睡眠時に体温が下がるので、身体の体温を守るために暖かいことはもちろん、睡眠の邪魔にならないように、軽いことも大切です。
シンプルな就寝環境での良質な睡眠のとり方
「人生の1/3を占める」と言われている睡眠。睡眠時間の長さではなく、質の高い睡眠を取ることで、最高のパフォーマンスを得られます。睡眠の質は、眠り始めの90分で大きく左右されると言われています。さらに、最初の90分の質が悪いと、その後何時間寝ても睡眠の質が悪いとまで言われているほど。
脳の深部を冷やし最初の90分で深く眠る
脳の深部を冷やすと、眠り始めの90分が深くなり、眠りの質が良くなるので、枕にこだわることが大切。放熱性や放湿性が高く、頭の温度を冷やしてくれる素材を選びましょう。
【参考:
睡眠は最初の90分が肝心!ノンレム睡眠を深くする睡眠術!】
猛暑、極寒の際はどうすればいい? 夏、冬の過ごし方
猛暑や極寒の日は、寝つきが悪く、寝不足になってしまうことが多いかと思います。そんな寝心地の悪い日に、良質な睡眠を取るためには、どうしたら良いでしょうか。
体内の深部の温度を下げる
人は、体内の深部の温度が下がるときに眠くなります。そのために、寝る少し前にお風呂に浸かって体温を上げ、ゆっくり体温が下がるタイミングで眠るのがおすすめ。その際、放熱性や放湿性の高い寝具であれば、体温低下の邪魔をしないので、より寝つきが良くなります。
【参考:
第7条 就寝90分前に入浴完了/すぐ寝るときはシャワーにする】
通気性のいい寝具を選ぶ
せっかく眠ることができても、熱帯夜では暑くて目が覚めてしまうことも。そうならないためには、快適な温度に調節してくれる役割を持った寝具がおすすめ。熱気や湿気を放出する機能性寝具や、接触冷感、調温機能など、様々な商品があるので、チェックしてください。特に、血管が多く集まり熱を持ちやすい頭部を冷やすと快適な眠りにつくことができるので、枕の素材も重要です。
【参考:
90%以上空気でできている!脳が眠る枕『ブレインスリープ ピロー』】
羽毛布団を直接身体にかける
羽毛は体温を吸収して温まるため、羽毛布団は身体に直接かけて使用しましょう。羽毛はただ暖かいだけでなく、寝ている間にかいた汗や湿気を布団の外へ放湿し、温度調節もしてくれます。それでも寒い日は、羽毛布団の中に蓄えられた熱を逃さないよう、羽毛布団の上に毛布をかけてください。羽毛をつぶさない、薄手で軽い毛布がおすすめです。
厚みのある敷布団
熱が下へ向かって逃げるのを防ぐために、敷布団はしっかりと厚みのある物を選びましょう。マットレスの上で眠る場合は、ベッドパッドを使うのがおすすめ。その際には、通気性の良さも兼ね備えた商品を選ぶことで、暖かさと、蒸れのない快適な睡眠を手にすることができます。
【参考:
6つの効果をもった多機能メディカルマットレス『ブレインスリープ マットレス』】
ミニマリストにおすすめの布団に替わるアイテム
ミニマリストにおすすめしたい、マットレスと枕、掛け布団が一体となった究極の寝具をご紹介します!
ブレインスリープ オールインワン
『ブレインスリープ オールインワン』は、マットレスと枕、掛け布団が一体となった寝具です。通常のシングルサイズの3分の2とコンパクトで、折り畳むことも可能。畳むと20分の1まで面積を抑えられ、とても軽いので、持ち運びに便利です。
【参考:
これひとつでどこでも最高の睡眠。ブレインスリープ ALL IN ONE】
睡眠の質にこだわるブレインスリープが開発
脳を冷やし、深い睡眠に誘う『ブレインスリープ ピロー』と、優れた体圧分散性の『ブレインスリープ マットレス フロート』が一体化。高反発素材で、スムーズな寝返りをサポートしてくれます。
寝袋タイプの掛け布団でオールシーズン対応可能
シュラフタイプの『ブレインスリープコンフォーター』は、シュラフに包まれば暖かく、開いて掛け布団のように使用すれば涼しいので、オールシーズン対応可能。肌に当たる面はしなやかなコットン素材で心地よく、外側は撥水素材で清潔さをキープしてくれます。
超省スペース設計&軽量で持ち運びが楽
わずか5秒で収納できる簡単構造。コンパクト&軽量なので、どこにでも持ち運ぶことができます。2個を連結してダブルベッドサイズにカスタマイズすることも可能。
水洗いができて清潔
汚れにくい加工はもちろん、ピローとマットレスはシャワーで丸洗いができ、コンフォーターとカバーは洗濯機で洗えるので、衛生面も安心。日常使いのほか、キャンプや車中泊、来客時にもおすすめです。
ベッドや布団を使わないときの注意点
寝具を長期間使用しないと、傷んだり、カビや臭いが発生することがあるので、注意が必要です。
ずっと床に敷きっぱなしにすると埃、湿気の原因に…
人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われています。そのままにしておくと、汗や湿気がこもり、カビや臭いが発生する原因に。また、寝具を長期間使用しないでいると、埃がたまり、ダニが発生しやすくなります。ハウスダストやアレルギーが気になる人は、注意が必要です。特に布団はマットレスと違い、高い通気性や放湿性は持ち合わせていないので、敷きっぱなしにしないようにしましょう。
布団の処分方法は?
大きなサイズである布団は、そのままでは一般ごみとして捨てることができません。処分するときは、自治体、販売店、不用品回収業者、リサイクルショップなどにお願いしましょう。
粗大ゴミとして処分するときは、住んでいる自治体のホームページや問い合わせ先から、処分にかかる金額や回収日を確認しましょう。新しい布団を購入する場合は、寝具メーカーが無料で引き取ってくれるサービスがあるかもしれないので、事前に聞いておくと安心。不用品回収業者は、自宅まで引き取りに来てくれるので楽ですが、回収料金が業者によって違うので、悪徳業者に注意してください。リサイクルショップやネットショップで販売するなど、リユースを検討するのもおすすめです。
シンプルな寝具で快適な睡眠を目指しましょう!
良質な睡眠は、日々を充実させ、パフォーマンスを上げてくれるので、寝具の質にこだわることが大切。最近は、機能性とコンパクトさを兼ね備えた商品が多く発売されているので、部屋をより広くシンプルに保ちたい人や、物を持たないシンプルな暮らしが好きな人、高くても良いものを長く使いたい人は、一度、寝具を見直してみてはいかがでしょうか。
【参考】
これひとつでどこでも最高の睡眠。ブレインスリープ ALL IN ONE