第10条 靴下を脱いで裸足で寝る

第10条 靴下を脱いで裸足で寝る

睡眠コラム

第10条 靴下を脱いで裸足で寝る

睡眠習慣の改善の指針として、これまで一日の朝から時系列でオススメポイントを紹介してきましたが、今回が“最高の睡眠10か条”の最終条になります。 肌寒くなってくる秋以降、手足が冷たくなってしまいがちです。特に女性に多いとされる「冷え性」の方は、お困りのはずです。冷え性の方で「手足が冷たくて寝られない」から靴下を履いて寝る人もいますが、実はそれは逆効果です。靴下を履くと意図に反して眠りにくくなってしまいます。今回は、なぜ靴下を履くことが逆効果になるのか、また対処法や冷え性の改善法などをご紹介します。

靴下を履くことのデメリット

足が冷たくて寝られない時に、靴下を履くという選択肢があります。その時に、そのまま履き続けてしまう、若しくはそのまま寝床に入って寝ようとすると、足に熱が溜まる一方で、入眠にとって大事な深部体温の低下を引き起こすための手足からの熱放散が出来なくなり、睡眠の準備が整わずなかなか眠くならなくなってしまいます。靴下を履く場合、温まったら就床前には脱ぐことが大切です。

冷え性とは

ヒトは恒温動物なので恒常性が働いていて、体温を通常37度前後の一定に保とうとします。この体温は、生命活動にとって重要な様々臓器が集まる体の中心部の温度(深部体温)のことで、深部体温が大きく変動しないように、体内を循環させる血流量を調整したり、発汗したり、身震いしたりすることなどで調整しています。 例えば、暑い時は、表面積の多い手足の末梢血管を拡張させて血流量を増やし手足からの熱放散を促進させたり、気化熱を利用して発汗して熱放散させることで、深部体温を下げようとします。その際の蒸発による熱放散が約9割を占めます(※1)。反対に、寒い時には、重要な臓器の集まる深部体温の熱を下げないために、末梢血管を縮小させて血流量を減らし、中心部に血液を留め体温を維持しようとします。 冷えは、この体温調節機能が正常に機能してないために生じる状態で、「一般的に寒さを感じない程度の温度でも、体の一部が慢性的に冷えて辛い症状」を冷え性と呼ぶようです(※2、3)。 その原因は、女性の半数以上が冷え性とも言われるように、筋肉量の少なさや女性ホルモン分泌の乱れ、他には自律神経の乱れや血流循環の悪化、皮膚感覚の乱れなどが考えられています。 冷え性は、冬に想像されがちですが、夏の強い冷房や冷たい飲食物を沢山摂取することでも起こります。

冷え性の場合の対処法

冷え性で手足が冷たくて眠れないという現象は、寒いと感じて手足の抹消血管が収縮して熱放散が起こりにくく、そのため深部体温が下がりにくい状態にあり、入眠を促す深部体温の低下が起こらずなかなか眠くならないために生じると考えられています。 入眠には、深部体温の低下(厳密には皮膚温度の上昇と深部体温の低下により、2つの温度が2度以内に縮まること)が必要ですが、まずは熱放散を促すため、表面積の多い手足を温め皮膚温度(及び深部体温)を上昇させることが必要です。 その選択肢の一つとして、靴下を履くという方法があります。靴下を履くことで足が温まりますが、ここで注意してほしいのがそのまま履き続けてはいけないことです。熱放散をするために温めているのですから、ある程度温まったら靴下を脱ぐ必要があります。そうする事で熱放散が始まり、深部体温が下がり、入眠準備が整います。靴下は熱をにがさないように作られているので、靴下を履いていると熱放散はおこりません

注意事項

電気毛布や湯たんぽやコタツなどを使う方法もありますが、温め続けてしまうと熱が溜まる「うつ熱:熱を外に逃がすことが出来なくなり熱が体内にこもる状態」現象となり、熱放散が起こらなくなります。 うつ熱は体温調節機能が低い子供や高齢者に多くみられるため注意が必要です。うつ熱になってしまった場合は、薄手の服に着替えたり、体にぬるめの水をかけて風に当てたりし、熱を逃がすようにしましよう(※4)。 入眠前に限らず、寒いからといって靴下を何重にも重ねたり、きつい下着やゴムの強い衣服を着る方がいらっしゃいますが、血液の流れが悪くなり逆に冷えに繋がるため、締め付けの弱いものにしましょう。

寝やすくなる効果的な手順

上記で伝えたように、眠るためには、深部体温の低下・皮膚温度の上昇が必要です。そのため、寒くて寝られない時は以下の手順を試してみて下さい。 ① 手足を温める:靴下を履く・足湯を行う・手足のマッサージや手足の運動をする ② 熱放散をしやすくする:靴下を脱ぐ・足湯から出る・マッサージなどをやめる ③ 脳が興奮するような行動を控える:モノトナスな状態(脳がリラックスして単調な状態)で寝床につく

足湯に秘められた効果

上記の①手足を温める方法として、足湯を挙げましたが、足湯は靴下を履くよりも断然効果的でオススメです。 「最高の睡眠10か条」の9条ではお風呂について、時間があるときは90分前入浴(炭酸浴ならより効果的)、時間がなければシャワーで使い分けをすることをお伝えしましたが、靴下やシャワーよりも効果的で即効性があるのが足湯です。 熱放散を主導しているのは表面積が大きくて毛細血管が発達している手足です。足湯で足の血行を促進して熱放散を促せば、入浴と同様の効果が得られます。入浴は主に深部体温は上がった分だけ下がるという性質を活用した「深部体温上昇のアプローチ」であるのに対して、足湯は主に「熱放散のアプローチ」だと言えます。深部体温の上昇は入浴には劣りますが幾分かは上がり、熱放散が効果的に行われます。そして、入浴と異なり、寝る直前でも大丈夫です。

冷えの根原的な対策

女性の半数以上が冷え性とも言われるほど女性に多い症状で、その原因の一つは筋肉量の少なさ・運動量の少なさにあります。女性は男性に比べて筋肉が付きにくいため、筋肉運動による発熱や血流量の少なさを生じます。それに加えて、日中(冷房の効いた部屋で)デスクワークで通勤もあまり歩かないとなると冷え性になりやすくなります。また、生理後の貧血や低血圧、更年期やストレスによる女性ホルモン分泌の減少(乱れ)によって、血行が悪くなることも起因します。 また、女性だけでなく男性や年配の方にもみられます。日頃から運動不足や不摂生な食生活・不規則な生活、喫煙・飲酒、高血圧や動脈硬化を抱えている場合など、血液循環がよくないために“冷え”を招きます。肥満の方は、冷え以外にも睡眠時無呼吸症候群になる可能性も高く、良質な睡眠を阻害する原因が多くなります。 根源的な冷えの対策は、やはり日頃の生活習慣の改善を行うことです。運動不足の人は、定期的に運動するようにしてみて下さい。他の記事で紹介しているポイントを取り入れ、睡眠改善をしていきましょう。なお、現在不眠等の症状が重い人や改善が見られなかった場合は、速やかに睡眠専門外来で受診して下さい。
【参考】 ※1: 介護roo!、ワンポイント生理学、熱放散|体温とその調節 ※2: テルモ体温研究所、「冷え性」はなぜおこるか? ※3:くすりと健康の情報局、からだの症状、手足の冷え(冷え性)の原因 ※4: UMKテレビ宮崎、夏を健康に・・・「うつ熱」にご注意!(2018年8月20日放送)
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「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...