掛け布団は自宅で洗濯できるの?
掛け布団が自宅で洗濯できるかどうかのポイントは、素材として洗えるかだけでなく、洗濯機に入るサイズか、乾かす環境があるかなど、様々な条件があるのでチェックしましょう。また、洗濯機で洗えない場合でも、浴槽で洗うという方法もあります。1:洗える素材の布団かを確認する
まず、水洗いできるかどうかを確認しましょう。どの掛け布団にも必ず洗濯表示がついているので、カバーを外して探します。 洗濯表示にバツ印がついている場合は水洗い不可なので、クリーニングに出しましょう。また、手のイラストや「手洗イ」という文字が書かれている場合は、「洗濯機は不可だけど手洗いなら可能」という意味なので、洗濯機ではなく浴槽などで手洗いしてください。 洗濯表示は2016年から新しくなったため、布団によって表示が異なることも。マークの意味を確認して、洗濯できるかを判断しましょう。2:洗濯機に入るかを確認する
洗濯機で洗えるとわかったら、次は自宅の洗濯機に掛け布団が入るかを確認しましょう。 厚手の掛け布団の場合、10kg以上の容量の洗濯機が安心です。薄手の掛け布団ならもう少しコンパクトな洗濯機でも洗濯可能ですが、無理に詰め込むと破れや傷みの原因となるのでNG。洗濯機に入らない場合は、大型の洗濯機があるコインランドリーを利用しましょう。3:乾かす環境があるか、干せる気候かを確認する
掛け布団は大きいため、乾かす環境があるかを確認する必要があります。素材によって、天日干しもしくは陰干しのどちらが適しているかが変わりますが、ベランダや室内などに乾かせるスペースがあるのかを確認しましょう。一般的に、羽毛や真綿の掛け布団は日陰干し、ポリエステルや綿の掛け布団は日干しが適しています。 掛け布団はなかなか乾きにくく、表面が乾いても中身は生乾きのの場合が多くあります。完全に乾ききらないまま収納してしまっては、カビや雑菌の発生や嫌なニオイの原因となるので、完全に乾くまで干しましょう。天日干しでも、乾ききるまでに2日以上かかることもあるので、事前に干せる天気なのかも確認してください。4:浴槽で洗う方法もある
手洗いのみ可能な素材の掛け布団や、洗濯機では洗えないサイズの掛け布団の場合は、浴槽を使って揉み洗いする方法もあります。 洗い方は、まず浴槽に半分ほど水を張り、オシャレ着用の中性洗剤を入れてしっかり混ぜ、洗濯液を作ります。洗剤の量は、表示されている使用量を参考に、大体の分量で構いません。 浴槽の洗濯液の中に掛け布団を入れ、足で踏みながら汚れを浮かせます。全体を踏み終えたら、裏返して反対側も同じように踏み洗いましょう。汚れた水を捨てて、キレイな水を張りながら再び足でまんべんなく踏んですすぎます。2~3回ほど繰り返して泡が出なくなったら、すすぎ終了です。 洗った布団を浴槽の縁などに掛けて、水が落ち切るまで待ちます。1時間ほど経って水分がある程度抜けたら、物干し竿などでしっかり干しましょう。自宅で洗濯が出来ない場合のお手入れ方法
自宅で洗濯ができないケースには、掛け布団が大きくて洗濯機に入らない場合と、そもそも水洗いができない場合の2通りあります。1:コインランドリー
自宅の洗濯機に入らない大きさの掛け布団でも、浴槽で洗うことはできますが、手間も時間もかかります。浴槽で洗いたくない場合は、布団が洗える大型の洗濯乾燥機が置いてあるコインランドリーに持ち込みましょう。 掛け布団を傷めないために、洗濯ネットに入れ、おしゃれ着用の中性洗剤を使用します。コインランドリーの洗濯機を利用する場合、柔軟剤は液体ではなく、シート状を使用するのがオススメです。2:クリーニング店
水洗い不可のマークが描かれている掛け布団は、洗濯機では洗えないので、クリーニングに出しましょう。クリーニング店によって対応できる素材が異なるので、持ち込む前に対応可能かを確認しておくと安心です。 一般的なクリーニング店への依頼ができない素材の掛け布団でも、布団専門のクリーニング店なら対応してもらえる可能性もあるので、問い合わせてみましょう。 時々、掛け布団本体に洗濯表示がない場合がありますが、その場合も布団専門のクリーニング店に依頼しましょう。布団専門のクリーニング店なら、洗濯表示がついていなくても最適な方法で洗濯をしてくれます。掛け布団を洗濯した方が良い理由
人はひと晩寝ている間にコップ一杯分の汗をかくと言われています。掛け布団には、その汗の水分だけでなく、フケやアカ、食べ物のカスなど、様々な汚れがたまります。湿気や汚れがたまった温かい掛け布団は、ダニやカビが最も好む繁殖場所となってしまいます。 ダニやカビは、喘息やアトピーといったアレルギーの元になるだけでなく、悪化すると肺炎や気管支炎などを起こしてしまう可能性もあるので、健康のためにも掛け布団を定期的に洗濯することが必要です。掛け布団の洗濯頻度
掛け布団は毎月のように洗濯する必要はなく、半年に1度を目安に洗濯しましょう。 掛け布団を丸洗いすると、ダニやカビはほとんどなくなりますが、半年程度経つと、フケやアカ、湿気が蓄積されて再びダニやカビが発生します。タイミングとしては、夏用の掛け布団から冬用の掛け布団に衣替えする時がいいでしょう。使用前ではなく、収納前に洗濯しておくことで、汚れが染み付くことなく、清潔な状態で保管ができます。洗えない掛け布団の場合でも清潔に保つ方法
掛け布団の素材や商品によっては、洗濯ができない場合もあります。それでも清潔に使用するために、オススメな方法をご紹介します。1:布団カバーを使用する
洗えないなら、そもそも汚れないように布団カバーを使用し、カバーを週1回くらいのペースで洗濯しましょう。 カバーをすることで布団そのものの汚れや擦り切れのダメージや劣化を減らすことができる上に、カバーを洗濯するので清潔さを保つことができます。2:天日干しをする(羽毛布団)
羽毛布団のふわふわ感を維持するには、天日干しがオススメです。干すことで湿気を落とすことができるので、再び羽毛が膨らみます。ですが羽毛はとても繊細なので、長時間直射日光に当ててしまうと傷む原因となってしまうため、1時間程度干したら、ひっくり返して、さらに1時間程度干しましょう。風通しがよい場所であれば、日陰でも充分な効果があります。 干した後に掃除機をかけるとダニを吸い込むことができるのでオススメです。さらに、布団専用のブラシなどで優しく撫でて埃を取り除きましょう。干した後に、布団叩きなどで叩くことは厳禁です。羽毛が傷むだけでなく、表面に出てきていたダニが中に入り込んでしまいます。3:布団専門のクリーニングに出す
自宅で洗うことも、近所のクリーニング店にお願いすることもできない布団は、布団専門のクリーニング店に任せましょう。プロによるクリーニングなので、自分では落としきれない汚れを落とすことができ、傷みを最小限に抑えることが可能。また、布団を送るスタイルのクリーニン店なら、全国どこからでも簡単に依頼ができます。 側生地がシルクを使用していたり、補修が必要なケースなど、専門店でも対応できない素材やデザインの掛け布団もあるので、事前に確認するのがオススメです。洗濯機で洗う場合の洗濯方法
自宅の洗濯機で洗う際の手順やポイントをご紹介します。その前に、大切な掛け布団を傷めないために、洗濯表示をしっかり確認して、そもそも洗濯機を使用できるかをチェックしましょう。 羽毛布団の場合は、必ずキルティング加工されているかどうかを確認してください。キルティング加工がされていない場合、普通に洗濯すると中の羽毛が偏ってしまうので、クリーニング店へお願いしましょう。事前に準備しておくもの&確認しておくこと
・洗濯ネット 洗濯ネットを使用しないで洗濯機に入れてしまうと、生地がこすれて破れてしまう可能性があるので、掛け布団が入る大きさの洗濯ネットを用意しましょう。 ・液体タイプのオシャレ着用洗剤&液体タイプの柔軟剤 洗剤は水に溶けやすい液体タイプのオシャレ着用洗剤(中性洗剤)がオススメです。特に羽毛布団は、油分を取りすぎてしまうアルカリ洗剤で洗うと、ふわふわ感が損なわれてしまうので気をつけましょう。 ふっくらとした仕上がりがお好みの方は、液体タイプの柔軟剤も用意しましょう。 ・布団を干すスペースの確認 掛け布団は、想像以上に乾きにくと思っておきましょう。そして乾燥が不十分なまま収納してしまうと、カビやダニ、ニオイの原因に。 掛け布団を広げて陰干しできる通気性の良いスペースがベストです。外干しする場合は、洗濯当日から2~3日後までの天気予報をチェックして雨の心配がない日を選びましょう。乾燥機の場合は、かなりの大型でなければ生地がこすれて傷みの原因になってしまうので、自宅用サイズでは難しいでしょう。 干すスペースを確保できない場合は、コインランドリーまたはクリーニングでの洗濯を検討してください。1:丸く畳んで洗濯ネットに入れる
掛け布団を筒状に丸めて、洗濯ネットに入れましょう。まず縦方向に3つ折りにしてから、中の空気を抜くように優しく潰しながら巻くとキレイに収まります。 中が綿素材の場合は、綿が偏らないように3か所くらいヒモで縛るとヨレ防止になります。ヒモは洗濯中にほどけにくい綿素材がオススメです。2:洗濯機に水を張り、洗剤を溶かす
縦型の洗濯機の場合、掛け布団を入れる前に洗濯機を回し、水を最大量まで張って液体洗剤を入れましょう。先に洗剤を溶かすことで、布団に直接洗剤がかかって色落ちの原因になったり、洗剤の溶け方にムラができて洗剤が全体に行き渡らない、ということを防ぐことができます。洗剤が十分に溶けてから掛け布団を入れましょう。 ドラム式の洗濯機の場合は、先に洗濯機に水を張ることができませんが、布団に直接洗剤がかからないように、液体洗剤の投入口に洗剤を入れ、最大の水量に設定しましょう。 羽毛布団は50℃以上になるとダウンボールの油脂分が失われ、ふんわり感が損なわれてしまうので、水温を設定する場合は、ぬるま湯にしましょう。3:布団や毛布洗いコースを洗濯する
「布団」や「毛布洗い」などの専用コースがあればそちらを、なければ「手洗い」や「オシャレ着」など、優しい洗い方になるコースを選択しましょう。通常のコースしかない場合は、洗濯時間は6分程度、すすぎは2回、脱水は1〜2分程度が目安です。 時間があるなら、洗濯機の中でのつけ置き洗いがオススメです。少し洗濯機を回して掛け布団の中まで水分が行き渡ったら、一度「停止」します。洗剤の入ったぬるま湯に10分程つけ置きした後、洗濯を再開してください。中の素材にもしっかりと洗剤成分が浸透することで、普通に洗濯するよりも汚れが落ちやすくなります。4:柔軟剤を入れて回す
今は事前に柔軟剤を入れておける洗濯機が多いですが、もし柔軟剤を入れておくスペースがない場合は、すすぎの段階で柔軟剤を投入しましょう。洗剤同様、直接布団にかかってしまうとムラやシミの原因になるので、気をつけましょう。5:1〜2分程度、脱水する
洗濯機の脱水は布団への負担が大きいので、1~2分程度にしましょう。長時間脱水すると、生地が傷んだり、中の素材が偏ってしまう可能性があります。6:M字型にかけて干す
1本の物干し竿で干してしまうと、乾きが遅いだけでなく、水分の重みで中の素材が偏ってしまうので、物干し竿を2本使いましょう。掛け布団の端をそれぞれの物干し竿にかけ、間を少したるませるようにM字型にかけることで、風が通りやすくなって乾きが早くなるだけでなく、重みが軽減されて中の素材の偏りを予防できます。 羽毛布団の場合は、数時間おきに軽く布団を叩いて固まった羽毛をほぐすと、ふんわり感がアップします。 直射日光は色落ちの原因となるので、外干しする時は布団の上にカバーをかけましょう。 もし、自宅に大型の乾燥機がある場合は、乾燥機を使用することも可能です。こまめに布団を動かしながら乾燥させましょう。羽毛布団の場合は、テニスボールを一緒に入れると羽毛がほぐれるので、ふんわりと仕上がります。コインランドリーで洗う場合の洗濯方法
自宅の洗濯機で洗う場合と同様に、まずは洗濯表示をしっかり確認して、そもそも洗濯機を使用できるかをチェックしましょう。その上で、自宅の洗濯機ではサイズ的に難しい場合、大型の洗濯機があるコインランドリーへ持っていきましょう。
羽毛布団の場合は、必ずキルティング加工されているかどうかを確認してください。キルティング加工がされていない場合、普通に洗濯すると中の羽毛が偏ってしまうので、クリーニング店へお願いしましょう。