【夜中にトイレ】50代以降は要注意!夜間頻尿の原因と対処法

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睡眠コラム

【夜中にトイレ】50代以降は要注意!夜間頻尿の原因と対処法

健康
「眠っているのにトイレに行きたくなって起きてしまう」 「尿意を感じてしばしば布団から出ることが増えてきた」 そんな悩みを持っている方は多いです。あなたは、夜間、排尿(おしっこ)をするためにトイレに起きることはありますか?夜間の排尿は、一度眠りから覚めてベッドを離れる必要があるため、睡眠に大きく影響します。 トイレに行くために何度も起きていると、その度に脳は覚醒し、十分な睡眠がとれず睡眠不足になることも。夜間頻尿が原因で夜間寝れず、昼間に眠くなっていまい活動に影響が出ている人も意外と多いのです。 今回は睡眠への影響が大きい、夜間頻尿の原因と対処法について解説していきます。これさえ読めば、夜間頻尿についての理解が深まり解決できるでしょう!

1.夜間頻尿は夜中に何回トイレに行けば注意が必要なの?

医学的定義では「夜間就寝中に1回以上、排尿のために起床する場合」を夜間頻尿と呼びます。 「たった1回でも?」と思うかもしれません。しかし、これが毎日のように起これば、睡眠にも影響しますし、何らかの原因が潜んでいる可能性があるのです。 日本排尿機能学会の調査では、40歳以上では男性で71.7%、女性で66.9%が夜間就寝中に1回以上、排尿のために起床すると報告されています。この割合は年齢とともに、大きくなるので50代、60代ではもっと高い割合に。 そして「夜間2回以上、排尿のために起床する場合」は睡眠の質が低下し、生活上の不便を感じることも多いことから、治療の必要性があるとされています。 「夜間2回以上」トイレに起きている方は、その原因を調べるためにも一度専門の医療機関を受診してみる必要があるのです。

2.夜間頻尿になると熟睡することができない

夜間頻尿も含めて、下部尿路症状により生活の質(QOL: Quality of Life)が低下することはよく知られています。その中でも、睡眠への影響は大きいと考えられます。 しかし、夜間の排尿は加齢変化(年齢的なもの)と考える方も多く、自然な現象として検査や治療することなく我慢している方が多いのが現状です。夜間頻尿は原因を突き止めてしっかり治療すれば、トイレに行く回数が減り、睡眠が中断されることも無くなります。結果として、良い睡眠がとれるようになるのです。 薬を内服して夜間頻尿が改善した患者さんは、「薬を飲み始めて、トイレに行かなくなりよく寝れるようになった。こんなことなら、もっと早く治療しておけば良かった!」と言われる方も多くいます。 このように、夜間頻尿は治療さえすれば睡眠、生活の質を大きく改善できる可能性があるのです。

3.夜間頻尿の原因は?対策はできるのか

夜間頻尿の原因は、大きく以下の3つに分けられます。
  1. 尿量が多くなる「多尿」
  2. 前立腺や膀胱の異常による「泌尿器疾患」
  3. よく眠れないために尿意が起こる「睡眠障害」
そもそも夜間頻尿かどうか分からないという方も多いのに、原因を考えられる方は当然少ないです。 そのため、上記のような夜間頻尿の原因はあまり認知されていません。しかし、原因が分かれば対策もできるようになるものです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

3-1.多尿:1日に排出される尿の量が多い

まず「多尿」ですが、1日の適正尿量は1,000~1,500mlぐらい(体重×20~25ml)とされています。1日2,000ml以上の尿が出る場合は多尿と考えられるのが一般的です。多尿は多くの場合、水分や塩分の過剰摂取が主な理由となります。 また、加齢とともに血管外に漏れ出す水分が増えるために、下半身に水が貯留した状態になるのも理由のひとつです。夜間、寝るために横になると、この貯留した水分が血管内に戻り、心臓に返る血液量が増えます。すると「ナトリウム利尿ペプチド」と呼ばれるホルモンが分泌され、尿量が増えてしまうのです。 この「ナトリウム利尿ペプチド」は、閉塞性の睡眠時無呼吸でも分泌が増えます。そのため、睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、尿量が増えることが知られています。糖尿病などの内分泌疾患、高血圧、うっ血性心不全、腎疾患でも尿量が増え「多尿」になるので、隠れた疾患がないか調べる必要もあるでしょう。

3-2.泌尿器疾患:泌尿器に関係する疾患

つぎに「泌尿器疾患」です。前立腺肥大や前立腺炎、過活動膀胱、膀胱炎といった疾患では、尿意が増して頻尿になります。このような泌尿器疾患は、治療法が確立しているので安心してください。 しっかり治療すれば、頻尿改善し生活の質が上がることも証明されています。 また、加齢などによって膀胱に溜められる尿量が少なくなる「膀胱容量低下」が起こり、頻尿になることも知られています。泌尿器疾患や泌尿器の異常がないかを調べるために、まずは泌尿器科の専門医を受診してみましょう。

3-3.睡眠障害:睡眠に何らかの問題がある状態

最後に「睡眠障害」も夜間頻尿の原因になります。 入眠障害や中途覚醒などで、ベッドに入っても眠れない場合は不安感が出現します。この不安感により膀胱に尿が溜まっていなくても、尿意を感じてトイレに行かなければという衝動が湧いてくることがあるのです。 このような場合は、睡眠導入剤を使用したり、生活リズムを整えて睡眠を深くしたりすることで就寝後にトイレに起きることは少なくなっていきます。また、ムズムズ脚症候群などの睡眠障害や、前述した睡眠時無呼吸がある場合も夜間頻尿になることが分かっています。 適切な治療により夜間頻尿は改善し、十分な睡眠もとれるようになるので専門医に相談してみましょう。 ・夜間頻尿があるから睡眠が十分にとれない... ・睡眠障害があるから夜間頻尿になってしまう... 原因はどちらが先とは言えない場合もあります。「睡眠障害」は夜間頻尿の原因でもあり、結果でもあると言えるのです。頻尿も睡眠障害も生活の質を落とすことには変わりありません。 しっかり検査して治療を行うことで、悩んでいた頻尿と睡眠障害が同時に改善する可能性があります。ちょっと気になると違和感を覚えたら、迷わず病院へ行きましょう。

4.夜間頻尿は性別によって原因が異なる

夜間頻尿の原因は前述したように大きく3つあります。 しかし、これらは全員同じ条件で当てはまるわけではありません。夜間頻尿になる人がいれば、ならない人もいるように、差が生まれるのです。性別でも差があり、夜間頻尿は性別によっても原因が変わってきます。女性と男性ではどう違うのか解説していきますね。

4-1.女性特有の原因:過活動膀胱

夜間頻尿の原因のひとつである、過活動膀胱は、女性に多いことが知られています。尿意切迫感(急に尿意を感じ我慢出来なくなり、時に失禁してしまう状態)が特徴です。 女性の特徴として、尿道が短いことから膀胱炎を起こしやすいというものがあります。特に長時間トイレに行くことが出来ない仕事をしている女性は、慢性的な膀胱炎によって膀胱不快感や尿意を強く感じ、頻尿に悩まされていることもあるのです。 また、出産や加齢の影響により骨盤底の筋肉や靱帯が弱くなり、膀胱、子宮、直腸といった臓器が下がってくる「骨盤臓器脱」という病気があります。膀胱が下がってくることで、違和感を感じ頻尿になることや、時に尿失禁を起こすことがあるということです。

4-2.男性特有の原因:前立腺肥大

男性特有の原因としては前立腺肥大症があります。前立腺肥大症は中年以降の男性に多く、尿道のつけ根(膀胱の出口)にある前立腺が肥大して、排尿がしにくくなり残尿を感じやすくなるというものです。 尿意の感覚に敏感になり、頻繁にトイレに行くようになります。実際に「トイレに行く回数が増えたな」感じたことがある方も多いでしょう。また、排尿が困難になると膀胱の容積の減少が加わり、夜間頻尿が多くなることがあります。時に、前立腺がんのこともありますので、血液検査でPSAを測定するなど、早めの診断を心がけ、気をつけなければなりません。

5.50代を越えると夜間頻尿は増える

本間先生の報告(2006)によると、男性で夜間に1回以上排尿する割合は以下のようになっています。 年齢とともに、夜間頻尿の頻度も上昇し、実に70代では約9割の方が一度はトイレに起きているのが現状です。 夜間にトイレに起きるということは、多少なりとも睡眠への影響があると考えらます。そのため、高齢者の睡眠を考える上でも、夜間頻尿は切り離しては考えられない切実な問題です。 50代になると半数以上の方が夜間に1回以上トイレに起きることになるので、50代からは特に注意が必要。 適切な検査により原因が分かれば、しっかり治療できます。治療された多くの方が、「早く病院に行っておけば良かった」と言われることが多いです。 「なんか最近、良くトイレに起きるな」と感じたら、すぐにでも一度専門医に相談することをおすすめします。

6.夜間頻尿の対処法はどうすればいい?

まずは、頻尿のタイプを知るためにも、排尿日記(排尿記録)をすることをおすすめします。 トイレ(排尿)の回数やタイミング(時刻)を昼間,夜間別に記録してみましょう。できれば、尿量も測定しておくと分かりやすいです。強い尿意や尿失禁などの症状がある場合は、症状があったことを記録します。 また、飲み物の種類や量も記録しておきましょう。 排尿記録は「尿量が多くなっている」のか「膀胱の容量が小さくなっている」のかなど、原因を知る上で大切な情報になります。受診をする場合は、記録表を医師に見せるとより精度が上がるでしょう。 夜間の睡眠についても、就寝時刻、起床時刻、自覚的な睡眠の深さを一緒に記録しておくと、睡眠障害と夜間頻尿の関係性も分かります。 排尿記録は、やってみると意外に簡単に記録することが出来て、自分の排尿パターンを客観的に確認することが可能です。1週間記録することが推奨されていますが、数日でも排尿のパターンが分かってくるので、まずは記録をすることから始めましょう。

6-1.自分で出来るトレーニングで頻尿を改善する

頻尿を改善するために、自分で出来るトレーニングとして、膀胱訓練や骨盤底筋体操があります。 膀胱訓練はトイレに行きたくなっても、少しだけ我慢することで膀胱に溜める、尿の量を増やしていく訓練です。我慢する時間は、5分から始めて、少しずつ時間を延ばしていきましょう。 骨盤底筋体操は尿道・肛門・腟をギュ〜と締めたり、緩めたりすることで、骨盤底の筋肉を鍛えます。尿道・肛門・腟を、ゆっくり、ギュ〜っと締め、少し止めてから、ゆっくり緩めます。これを2~3回くり返すだけです。 まずは横になって、仰向けになり、足を立てる姿勢でやってみてください。慣れてくると、日常生活の中で、立っていても、少しの時間で出来るようになります。

6-2.睡眠前の水分は摂り過ぎないようにする

睡眠前に水分を摂り過ぎているために、夜間頻尿になっている場合もあります。睡眠中は汗をかき、脱水になるため、水分補給をして寝ようと考える方も多いようです。その場合は、コップ1杯程度にして寝る直前ではなく、1時間程度前までに何度かに分けて水分補給をしておきましょう。 ただの水(電解質の入っていない真水)は、尿になるまでの時間が短いので、電解質の入ったスポーツドリンクをおすすめします。電解質入りのスポーツドリンクは、睡眠中の足の痙攣(足が攣る症状)を予防する効果があるほか、水を体内に止める効果があるため、肌の潤いやハリを保つ効果もあります。 寝る前のアルコールやカフェインは、睡眠を浅くしてしまうだけでなく、利尿効果(おしっこを出やすくする効果)もあるため、睡眠にはよくありません。

まとめ:夜間頻尿との付き合い方を見極めよう!

夜間頻尿(何度もおしっこに行くこと)で睡眠に影響が出ている方は多く、特に年齢を重ねていくと、ほとんどの方が経験する症状と言ってもいいでしょう。その原因は、膀胱などの泌尿器が問題のこともありますし、睡眠障害が原因となっていることも考えられます。 いずれにしても、睡眠に影響が出てしまい、疲労の回復が妨げられ睡眠負債がたまり、脳や体に影響が出てしまいます。以下の症状に心当たりのある方は、一度、専門医に相談して検査を受けてみてください。治療してみると、意外とすっきり治って、夜もぐっすり寝れるようになりますよ。 ・夜間2回以上トイレに起きることがありますか? ・急にトイレに行きたくなったり、尿を漏らしてしまうことはありませんか? ・尿をした後に、尿が残っている感じや、すぐにトイレに行きたくなることはありますか? ・夜間、寝付けずに、不安になって何度もトイレに行くことはありませんか? ・夜間のトイレの回数が多い方で、いびきをかいたり、呼吸が止まっていると言われたことはありませんか?
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理想の寝姿勢とは?仰向け、横向き、うつ伏せ寝のポイントを徹底解説

睡眠コラム

最近は“睡眠時間”の大切さだけでなく“睡眠の質”に注目が集まっており、良質な睡眠を得るために、“理想の寝姿勢”を考える人が増えています。そこで、寝姿勢の種類やそれぞれのメリット・デメリット、理想の寝姿勢などをご紹介します。自分に合った寝姿勢や適切な寝具を選んで、快眠を目指しましょう! 寝姿勢とは? “寝姿勢”とは、寝ているときの姿勢のことで、主に、仰向け、横向き、うつ伏せなどがあります。寝姿勢が崩れている場合、肩こりや腰痛、首の痛みのほか、寝起きのだるさなど、翌日の体調に悪影響を及ぼすことも。反対に、背骨が自然な状態の寝姿勢で眠ると、効率的に疲労回復でき、背骨の歪みを整える効果が期待できます。 日中は、デスクワークの方も立ち仕事の方も、同じ姿勢を取り続けて身体に負担をかけていることが多いため、睡眠時には理想の寝姿勢で快眠を得て身体の不調を解消することが大切です。 また、睡眠には免疫力の向上や精神の安定、記憶の整理や定着などの効果もあるといわれており、快眠によって頭がクリアな状態にリセットされ、仕事や日常生活のパフォーマンス(生産性)向上が期待できます。 人生の3分の1を費やすといわれている睡眠。せっかくなら整った寝姿勢で睡眠の質を高め、効率よく疲労回復しましょう。 寝姿勢の種類とメリット&デメリット 寝姿勢は主に下記の3種類に分けられます。 仰向け寝 横向き寝 うつ伏せ寝 どの寝姿勢にもメリットとデメリットがあるため、入眠時は、ご自身が心地よく感じる寝姿勢で寝て問題ありません。 肝心なのは、熟睡している際の寝姿勢と寝返りの打ちやすさです。一般的に人は一晩で平均20~30回寝返りを打つといわれており、寝返りを打つことで体液循環や背骨の歪み調節など、身体をリセットしています。 それでは、各寝姿勢の概要とメリット・デメリットをそれぞれご説明します。 仰向けは、リラックスした状態の寝姿勢 仰向けは、日本人に多い“平たい体格の人”向き。背中全体で体重による圧力(体圧)を支えるので、身体への負担が少なく余分な力も入りません。また、手足を動かしやすく体液循環がよいことから、筋肉がこりにくいといわれており、猫背の改善や防止が期待できます。 「睡眠時に仰向け寝の時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしている」とされているほど、最も安定・リラックスできる寝姿勢です。 ただし、尾てい骨を圧迫しやすく、反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすいので、寝返りが打ちやすいマットレス選びが重要です。ほかにも、舌が重力で落ち込むため気道が塞がれやすく、横向き寝に比べるといびきにつながるといったリスクが挙げられます。 メリット 体液循環が良くて筋肉がこりにくい 体圧が均等に分散されて負担が少ない デメリット いびきにつながることがある 反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすい 横向きは、いびき予防に有効な寝姿勢 横向き寝は、肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭くなっている方向きの寝姿勢です。舌が落ち込むことによる気道の妨げが起きにくいため、“いびきをかきにくく呼吸がしやすい”特徴があります。 また、腰の角度を自由に調整できるため、腰に負担がかかりにくいです。個人差はありますが、左側を下にすると消化系の臓器などに負担がかかりにくいともいわれています。 ただし、身体とマットレスの接する面積が小さく、体圧による血流の滞りが起きやすいため、長時間横向き寝の状態が続くと筋肉のこりや冷えの原因に。特に一方向で寝続けた場合は、身体の歪みや肩・骨盤の圧迫による痛みも生じやすいため、スムーズな寝返りをサポートしてくれる寝具を選ぶ必要があります。 メリット 呼吸がしやすくいびきをかきにくい...

欠伸をする女性

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...