なぜ布団でのダニ刺されは起こる?繁殖する条件や洗っていない布団の洗濯について

なぜ布団でのダニ刺されは起こる?繁殖する条件や洗っていない布団の洗濯について

睡眠コラム

なぜ布団でのダニ刺されは起こる?繁殖する条件や洗っていない布団の洗濯について

掛け布団
ダニは、家のなかでホコリがたまる場所には必ず生息し、数百万から数億匹存在していると推定されます。人の住む温暖で多湿な住宅内、なかでも寝具はダニが繁殖しやすい場所で、夏用から冬用への布団の切り替えタイミングは特に注意が必要です。 また、使っていない布団や洗っていない布団等では繁殖しやすいこともあり、寝具を清潔に保つことも重要です。今回は寝具に潜むダニの恐ろしさと抑制方法などをご紹介します。

ダニが繁殖する条件と繁殖しやすい場所

雨の日の窓 ダニの寿命は 2ヵ月程度とあまり長くありませんが、繁殖能力がとても高く、1日1個、多ければ2個以上の卵を産むこともあり、生涯で100個程度産むといわれています。 ※1 ここではダニが繁殖する条件と繁殖しやすい場所を紹介します。

繁殖する条件

ダニが繁殖しやすいのは高温多湿な環境です。 具体的には気温25℃前後、相対湿度75%前後といわれており、ホコリやチリを餌として繁殖します。

繁殖しやすい場所

基本的に住宅内でダニが繁殖しやすい場所は、寝具やカーペット、ソファといった布製品や畳などです。 なかでも寝具は、寝汗によって湿度が高くなりやすいうえ、ダニの餌となる人のフケやアカなどが溜まりやすいため、ダニが最も多く生息する場所といわれています。 寝具に潜むダニは、天日干しや掃除機だけでは退治することが難しいため、正しくお手入れしないと、あっという間にダニの住処となってしまいます。

布団寝具に繁殖するダニの種類

ダニの種類は50万種にも及ぶといわれていますが、布団寝具に繁殖しやすいのは「ヒョウヒダニ(チリダニ)、ツメダニ、マダニ」の3種類です。家庭内に発生するダニの7〜8割はヒョウヒダニであり、マダニやツメダニは生息する数が少ないといわれています。 ヒョウヒダニは家庭内のダニの代表格で、人は刺しませんがアレルゲンとなって間接的に健康被害を与えます。マダニは肉眼で見える大型のダニで、ヒョウヒダニと同様に人は刺しませんが、感染症を引き起こす危険性が高いといわれています。 一方、ツメダニは人を刺して直接健康被害を与えます。特に衣服から露出している箇所の肌が刺されやすく、刺された直後は7日間ほどかゆみが続きます。 なお、人を刺すダニの種類は少なく、主に「ツメダニ、イエダニ、スズメサシダニ、トリサシダニ」などが挙げられます。

布団にダニが繁殖するとなにが起こるのか?

布団にダニが繁殖すると、肌を直接刺されたりアレルギーや感染症の原因となったりして、健康被害を及ぼす可能性があります。 ダニの死骸やフンは乾燥すると細かく砕けてチリとなり、鼻炎や喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎などのアレルギー性疾患を引き起こす可能性があります。このような症状は、同時に睡眠の質を低下させる要因にもなりかねません。

カビによってアレルギーを引き起こすことがある

ダニの繁殖条件である高温多湿の環境は、同時にカビの繁殖条件にも似ているので、カビにも注意が必要です。寝具に根付いたカビを吸い込むことで、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹などの疾患を引き起こす可能性があります。また、カビを放っておくと、カビを餌としてダニも繁殖しやすいので、気をつけましょう。 布団の表面にカビが生えていなくても、布団の内部にカビが生えている場合があるので、湿気を溜め込まないように定期的なお手入れが必要です。※2

ダニやカビなどのアレルギーで注意するべき時期

紅葉 日本では、温度と湿度の高い6〜8月ごろにダニやカビが増えるといわれています。この時期はヒョウヒダニが大量に繁殖しやすく、ヒョウヒダニを餌とするツメダニも増えていきます。 ですが、「ダニの増える時期」と「ダニによる健康被害が起こる時期」は同じではありません。ダニアレルギーやダニ刺されといった症状は、秋に多く発症します。 ダニアレルギーの原因となるのは、ダニの死骸や抜け殻、フンです。そのため、鼻水、鼻づまりなどの鼻症状や、喘息、アトピー性皮膚炎といった症状は、梅雨時期に大量繁殖したヒョウヒダニの死骸や抜け殻、フンが室内に多く蓄積する10月ごろをピークに発症します。 また、ダニ刺されの原因であるヒョウヒダニは、6~8月に増加するヒョウヒダニを餌として繁殖します。そのため、ダニ刺されの症状も秋に多くなります。

ダニに刺された時はどうすればいい?

ダニに刺された場合は、刺された箇所を流水で洗い、虫刺され用の塗り薬を塗布して対処します。このとき患部をかくと皮膚が傷ついたり、かいた刺激によってさらにかゆみが強くなったりしてしまうため、なるべくかかないように注意してください。 ダニに刺されると、1〜2日後に赤み・かゆみが発生しますが、炎症の強さには個人差があるためひどい場合は皮膚科を受診しましょう。

布団の汚れを洗わないとどうなる?

汚い枕 睡眠時間は人生の3分の1と言われています。そのため布団には、人の汗や皮脂はもちろん、フケ、アカ、食べカス、ダニ、ダニの死骸やフン、ホコリ、花粉、カビ、細菌、ペットの毛など、たくさんの汚れが蓄積します。しかし、汚れが見た目に現れにくいので、“洗わずに使い続けた布団は汚い”という当然のことを忘れてしまいがちです。 また、未使用の布団にダニはほとんどいませんが、洗わずに使用し続けると、汗や汚れが布団の中綿まで染み込んで蓄積し、それを餌にしてダニがどんどん繁殖してしまいます。特に布団を長期間収納する時は、布団カバーだけでなく、中綿まで洗ってから収納するようにしましょう。

布団にダニがいるか判別する方法

布団にダニが繁殖しているかは、目視か検査キットで確認する事が出来ます。

ダニの死骸がないか目視でチェックする

ダニのサイズは0.2㎜〜1.0㎜程度と非常に小さく、基本的には目に見えませんが、大量に繁殖している場合は死骸を目視で確認できます。 例えば、布団上に白い粉のようなものが散らばっていたり、掃除機をかけたときに白い粉がたくさん溜まったりした場合、「白い粉」はダニの死骸である可能性が高いです。

検査キットを使用する

また、専用の検査キットを使用してダニを確認することもできます。 ただし検査キットにはいくつか種類があり、付属のルーペを使ってダニを目視で確認できるものや、ダニアレルゲンを検出することでダニを確認するものなど、確認方法はキットによって様々です。

布団でダニ刺されしないためには洗濯が最適

ランドリー 布団の丸洗い(布団の中綿までしっかり水に浸けて洗い、清潔にすること)は、ダニやダニのフンを取り除くのはもちろん、ダニの餌になるフケやアカ、カビなどの汚れもしっかりと落とすことができるので、ダニの増殖を抑制する効果があります。また、洗浄により清潔になった布団は、ダニの繁殖が抑えられます。 ですが、お手入れせずに半年も経てば汚れが溜まり、再びダニが増えてきます。そのためダニ対策をしたい方は、丸洗いできる布団を買うことがおすすめです。半年か1年に一度布団を丸洗いして、中綿の汚れとダニアレルゲンを取り除きましょう。

布団は、クリーニングするべき!

丸洗いできない素材の布団や、ボリュームがあり自宅の洗濯機で洗うことが難しい布団はクリーニングに出すのが一番安心です。 ただし、クリーニングの相場は1万円前後とやや高額であり、そもそもクリーニング店に持ち込むのも大変です。また、ダニの餌となる布団につく汚れのほとんどは水溶性のため、ドライクリーニングよりも水洗いが有効ですが、種類によっては水洗いできない布団が多いことも事実です。 ダニの餌となる汚れやダニアレルゲンを除去するには、布団を水で丸洗いするか、新しく買い換えるしか対策がないので、定期的にクリーニングへ出すのが億劫、使用中の布団が水洗いできない方は、一度、寝具を見直してみるのもよいかもしれません。

天日干しや布団たたきは意味がない

ダニ対策としてイメージされがちな「天日干し」や「布団たたき」はあまり効果がみられません。 ダニは熱に弱く、50度の熱を30分当てることで死滅させることができますが、天日干しの場合は日のあたっていない箇所へダニが逃げてしまいます。 また、布団たたきは、ダニの死骸やフンを粉砕させ表面に散らばめる可能性があるため、アレルギー症状を悪化させる恐れがあるためおすすめしません。

ダニ刺されしないために寝具の選び方に注意しよう

ダニの繁殖を抑制するには、寝具を洗濯して清潔に保つことが最適な方法です。 丸洗いできない布団を使用している方や、布団をクリーニングに出すのが難しい方は、丸洗いできる布団や枕を選ぶなど検討してみましょう。

丸洗いできる寝具でダニ対策をしよう!おすすめアイテムをご紹介

ブレインスリープでは、お客様の睡眠に関するご要望やお悩みに合わせて、様々な寝具を開発しています。ブレインスリープの枕や掛け布団、マットレスは丸ごと洗える設計のため、ダニが住みにくくいつでも清潔。 その中から、おすすめアイテムの特徴やポイントをご紹介します。
【参考】 ※1 1軒に数百万~数億匹のダニが存在  専門家監修!「ここが危ない」ダニのハザードマップ公開! ※2 気になる布団のカビ臭!カビ除去&対策をご紹介
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寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

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「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...