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枕が肩こりの原因?理由と正しい枕の選び方

寝具の選び方

枕が肩こりの原因?理由と正しい枕の選び方

快眠・安眠

朝起きると肩こりを感じている……という経験をしたことのある方が多いかと思います。もしかしたらその肩こりは、合わない枕を使用していることが原因かもしれません。

この記事では、寝起きの肩こりや枕選びで悩んでいる方に、肩こりの原因や、肩がこらない枕の選び方を解説しています。

枕で肩こりになる?その原因とは

肩こりは、首から肩、背中にかけての筋肉がこわばることで、だるさや重さ、痛みを引き起こす症状です。

原因は様々あり、長時間のパソコンやスマートフォンの使用、運動不足によって起こるほか、自分に合わない枕の使用や、寝ている時の姿勢、寝返りによる首や肩への負担によって、翌朝肩こりになっていることもあります。

睡眠時に肩こりになる原因

寝姿勢の中でも特に、うつ伏せは、体が反り、首がねじれた状態になることが多いので、長時間続くと肩こりに繋がります。

枕の高さや硬さが自分に合っていないと、仰向けでも横向きでも寝苦しさを感じるため、結果としてうつ伏せで寝てしまうので、自分に合った枕に変えることで、体に負担の少ない仰向けや横向きで寝られるようになり、肩こりが解消することもあります。

肩こり解消には寝返りが必要不可欠

寝返りには、睡眠中に体が疲れないように調整する役割があります。そのため、寝返りが上手く打てない枕では、長時間眠っても体の疲れがとれないだけでなく、肩こりの原因にもなってしまいます。

頭は体重の10%ほどの重さがあるため、自分に合った枕で頭と首をしっかり支える必要があります。
そうすることで、首や肩に余分な負担をかけることなく、スムーズな寝返りを打つことができます。

肩こりとは

厚生労働省の「平成22年 国民生活基礎調査の概況」によると、日本人が自覚している症状で、肩こりは女性の1位、男性の2位となっています。
これほどたくさんの日本人が悩んでいる肩こりですが、肩こりという病名はなく、首から肩、背中にかけての筋肉がこわばることで、だるさや重さ、痛みを引き起こす病態を表す名称です。

関係する筋肉はいろいろありますが、大きく関わっているのが、首から肩や背中の上部にかけて繋がっている「僧帽筋(そうぼうきん)」という幅の広い筋肉です。
僧帽筋は、重たい頭や腕を支える役割をしているため、立っているだけでも緊張して固まった状態になります。

固くなった筋肉は血管を圧迫して血行が悪くなり、その結果、筋肉に十分な酸素や栄養が供給されずに疲れがたまったり、老廃物を排出しにくくなるため、筋肉がますます固くなるという悪循環。
その状態が長時間続くと、肩のこりや痛みの原因となります。

肩こりが悪化すると…

肩こりが悪化することで様々な症状が起こる可能性があります。

1:頭痛

頭痛には、病気を原因としない「一次性頭痛」と、脳の病気や外傷を原因とする「二次性頭痛」があり、肩こりが悪化することによって起こる頭痛のほとんどは「一次性頭痛」です。

肩まわりの筋肉が緊張状態になることで、頭蓋骨の筋膜にまで悪影響が及ぶため、頭全体や後頭部が締め付けられたり、圧迫されるような痛みを感じる場合は、肩こりによる頭痛の可能性があります。

2:吐き気・めまい

首や肩まわりには、筋肉だけでなく、多くの血管が通っています。本来は、筋肉がポンプの役割をして血流を促し、疲労回復や健康促進をサポートしますが、肩こりで筋肉が緊張状態になると老廃物が流れにくくなり、吐き気やめまいに繋がることがあります。

3:容姿への影響

肩まわりの筋肉の緊張と血行不良が悪化すると、首の上に乗っている顔に対しても影響が出ます。そもそも顔は完全な左右対称ではありませんが、肩こりが慢性化することで左右差が大きくなることがあります。

また、顔の毛細血管が収縮して顔色が悪くなったり、疲れているような表情になったり、老けた印象を与える可能性も。さらに、十分に血液が行き届かないことで肌の新陳代謝にまで悪影響が及び、肌トラブルに繋がることもあります。

4:日中のパフォーマンスの低下

肩こりと睡眠には深い関係があり、脳の誤作動によってドーパミンが出ることで筋肉が緊張状態となり、肩こりや不眠を引き起こす可能性があるとされています。そのため、肩こりの人は、寝つきが悪くなったり、集中力の低下、日中の眠気、仕事のパフォーマンスが下がってしまうことがあると言われています。

睡眠時に出来る肩こりの予防法

現代人の肩こりの原因として一番多いとされているのが、同じ姿勢を長時間続けていることです。同じ姿勢を続けると、一部の筋肉だけに負担がかかるので、その部位がこり固まったり、他の筋肉が衰えてしまいます。

肩こりを招きやすい姿勢に注意

悪い姿勢を続けると、首や肩、腰周りの筋肉疲労や血行不良を招いてしまいます。

デスクワークやスマートフォンの使用時に背中を丸めて前かがみになる姿勢や、横になってテレビや本を見る、脚を組む、立っている時に腕組みをしたり脚を交差する、バッグをいつも同じ肩にかける、頬杖、食事の時に片方の歯だけで噛むなどの習慣がある方は、知らない間に肩こりが悪化しているかもしれません。

このような姿勢や習慣は、無意識に行っていることが多いため自身では気づきにくいですが、時間をかけて意識的に改善するようにしましょう。

睡眠中の寝姿勢

睡眠中は体を動かさない時間が長いため、肩こりになりやすいので注意が必要です。自分に合った高さや、寝返りのしやすい枕を使用しないと、悪い姿勢が長時間続いてしまいます。また、自分に合った枕でないと、うつ伏せ寝の姿勢になってしまうため、体や首のねじれや血行不良が悪化し、肩こりに繋がります。

肩のこらない枕の特徴

枕には、頭や首を支えて睡眠中の姿勢を整える役割があります。首の骨は通常、背骨から頭を真っ直ぐ支えるために、緩やかなS字を描くようにカーブしており、そのカーブを睡眠中も再現することが大切です。

仰向け寝の姿勢では、立っている状態と同じS字カーブを再現できる高さ、横向き寝の姿勢では、頭から背中にかけての骨が真っすぐになる高さの枕が理想とされています。

寝てるときの骨のイラスト

枕の高さと硬さは自分に合っている?

枕は高すぎても低すぎても首や肩に負担がかかってしまうので、肩こりを予防するためには、自分に合った高さ・硬さの枕を使用することが大切です。

枕の高さを比較してるイラスト

仰向けの時、少しうつむく程度が理想の枕の高さ

一般的に、仰向けの状態で頭を乗せたときに、首から頭にかけての傾斜角度が10~15度、額より顎の先が0~5度程度下がる状態が理想の寝姿勢とされています。

頭をしっかりと支えてスムーズな寝返りが打てる硬さ

後頭部や首の下に隙間ができず、首から頭までの力を完全に抜ける、適度な硬さと弾力性のある枕を選びましょう。頭をしっかりと支えることで、スムーズな寝返りが可能になります。

柔らかすぎる枕は、頭が枕に沈み込んで寝姿勢がくずれたり、頭が安定せずに首に力が入るなど、負担がかかりやすくなります。反対に、硬すぎる枕は首のカーブにフィットせず、首や肩に負担がかかるほか、後頭部に圧力が集中して血流が悪くなるので注意が必要です。

また、横幅が小さすぎる枕は、寝返りを打った時に枕から頭が落ちやすいため、肩こりや寝違えに繋がるので、余裕のあるサイズにしましょう。

肩のこらない枕の選び方

肩のこらない枕を選ぶ際は、枕の高さと硬さを意識した上で、寝返りが打ちやすいことが大切です。

また、自分の体格や頭の形に合っている必要があるので、オーダーメイドのようなフィット感を叶えてくれる、ブレインスリープの看板商品『ブレインスリープ ピロー』がオススメ。

お客様の声をご紹介

ブレインスリープ ピローをご購入いただいたお客様の声をご紹介します。

購入商品:ブレインスリープ ピロー スタンダード
お名前:Kaz
年代:30代 性別:男性
身長:171~175cm
体型:ふつう

いい。使い始めて3日ほどですが、肩こりがマシになってきた気がします。まだ3日なので、思い込みな部分もあるかもしれませんが、感覚としてはいい感じがします。
馴染むまでに少し時間がかかるようなので、これからが楽しみです。

購入商品:ブレインスリープ ピロー スタンダード
お名前:みき
年代:50代 性別:女性
身長:151~155cm
体型:ふつう

いろいろな枕を使ってきましたが納得いくものに出会えず、困っていました。この枕を使い始めたら朝起きた時の肩の痛みや頭痛がなくなり快適です。主人と子供の分も追加購入する予定です。

購入商品:ブレインスリープ ピロー スタンダード
お名前:ヨッチャン
年代:40代 性別:男性
身長:166~170cm
体型:ふつう

1週間ほど使用しましたがよく眠れるようになりました。肩こりも楽になりました。

枕は快眠の重要なアイテム

自分の体に合った枕を使用することで、肩こりの改善だけでなく快眠を得ることもできるので、肩こりや睡眠に悩んでいる方は、一度枕を見直してみてはいかがでしょうか。

「人生の3分の1を占める」と言われているほど長い時間を費やす睡眠の質を高めることができれば、効率よく疲労回復ができ、日中のパフォーマンスが向上するので、寝具にはこだわりましょう。

【参考】
※ 厚生労働省:「平成22年 国民生活基礎調査の概況」

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睡眠コラム

「寝すぎて起きたら頭痛がした。」という経験はありませんか? 睡眠には疲労回復の効果がありますが、実は必要以上の睡眠時間をとるいわゆる「寝すぎ」はかえって体に負担となり、身体の不調の原因となることがあります。 そこでこの記事では、寝すぎで起こる頭痛の種類や原因を解説し、さらにその治し方や予防策をまとめました。 寝すぎたときの頭痛のタイプと原因 寝すぎで起こる頭痛には主に、片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の2種類があります。 片頭痛の原因は完全には解明されていないものの、長時間睡眠による血管の拡張が原因で起こると考えられています。 それに対して緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢で寝ることによる筋肉の緊張が主な原因です。 片頭痛 片頭痛は、目の奥から側頭部、もしくは頭全体にズキズキと脈打つような痛みが主な症状です。他にも、頭を前後左右に動かすと痛みが強くなる、光・音・においに過敏になりやすいなどの特徴があり、人によっては吐き気を催す場合もあります。 眠っているあいだは、自律神経のうち回復や修復をつかさどる副交感神経が優位になり、脳内の血管が拡張します。寝すぎによる片頭痛は、長時間睡眠により脳内血管が必要以上に拡張し、その周辺の神経が引っ張られるためだと考えられています。 緊張型頭痛 緊張型頭痛は、後頭部や頭部全体が締め付けられるような痛みが主な症状です。時間の経過とともに痛みが増す傾向にあり、首や肩のこり、軽いめまいを併発することもあります。 緊張型頭痛の原因は、筋肉の緊張による血行不良です。 同じ姿勢で長時間寝たり、寝相が悪いまま寝てしまったりすると、筋肉が緊張して血流が悪化。筋肉の血管が収縮して神経が刺激され、締め付けられるような痛みが発生します。 寝すぎたときの頭痛に対する治し方 寝すぎによる頭痛の原因は、片頭痛が血管の拡張、緊張型頭痛が筋肉の緊張による血行不良であり、その治し方も異なります。ここからはそれぞれの対処方法を確認していきましょう。 片頭痛は「冷やす」 血管の拡張によって起こる片頭痛を和らげるには、冷やすのが効果的です。 体温が上昇して血流が良くなると痛みが強くなるため、ズキズキと痛む部分や首の後ろを冷やしましょう。特に、うなじの中央のくぼんだ部分である「盆の窪」を、保冷剤や冷却シートなどで冷やすとよいでしょう。 誘発因子である光や音に過敏になっている場合は、暗く静かな場所で安静にするようにしましょう。 また、カフェインには血管収縮作用があるため、起床時にコーヒーや紅茶などを飲むと痛みを軽減できる可能性があります。ただし、飲みすぎは逆効果になる可能性もあるため、注意が必要です。 緊張型頭痛は「温める」 血行不良によって起こる緊張型頭痛を和らげるには、体を温めて血流を良くすることが効果的です。目や肩、首などを温めるほか、お風呂に入って全身を温めることもよいでしょう。また、軽い運動やストレッチ、マッサージで筋肉をほぐすと、痛みが和らぎます。 なお、慢性的な姿勢の悪さは血流を悪化させるため、普段から正しい姿勢を心がけるようにすることも意識しましょう。 そもそも寝すぎてしまう原因とは 睡眠が足りていない状態を「睡眠負債」と呼びます。睡眠負債が溜まっていると、不足している睡眠を補おうとして週末などに長く寝てしまいがちです。睡眠負債には睡眠の長さだけでなく質も関係しているため、普段から質のよい睡眠を十分にとることが大切です。 【医師監修】寝すぎてしまうのは病気やストレスが原因?改善・対策方法について 寝すぎの頭痛を予防する方法 睡眠負債を解消し、寝すぎによる頭痛を予防するには主に以下の3つの方法があります。 規則正しい生活リズムを心がける...

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「寝すぎて起きたら頭痛がした。」という経験はありませんか? 睡眠には疲労回復の効果がありますが、実は必要以上の睡眠時間をとるいわゆる「寝すぎ」はかえって体に負担となり、身体の不調の原因となることがあります。 そこでこの記事では、寝すぎで起こる頭痛の種類や原因を解説し、さらにその治し方や予防策をまとめました。 寝すぎたときの頭痛のタイプと原因 寝すぎで起こる頭痛には主に、片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の2種類があります。 片頭痛の原因は完全には解明されていないものの、長時間睡眠による血管の拡張が原因で起こると考えられています。 それに対して緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢で寝ることによる筋肉の緊張が主な原因です。 片頭痛 片頭痛は、目の奥から側頭部、もしくは頭全体にズキズキと脈打つような痛みが主な症状です。他にも、頭を前後左右に動かすと痛みが強くなる、光・音・においに過敏になりやすいなどの特徴があり、人によっては吐き気を催す場合もあります。 眠っているあいだは、自律神経のうち回復や修復をつかさどる副交感神経が優位になり、脳内の血管が拡張します。寝すぎによる片頭痛は、長時間睡眠により脳内血管が必要以上に拡張し、その周辺の神経が引っ張られるためだと考えられています。 緊張型頭痛 緊張型頭痛は、後頭部や頭部全体が締め付けられるような痛みが主な症状です。時間の経過とともに痛みが増す傾向にあり、首や肩のこり、軽いめまいを併発することもあります。 緊張型頭痛の原因は、筋肉の緊張による血行不良です。 同じ姿勢で長時間寝たり、寝相が悪いまま寝てしまったりすると、筋肉が緊張して血流が悪化。筋肉の血管が収縮して神経が刺激され、締め付けられるような痛みが発生します。 寝すぎたときの頭痛に対する治し方 寝すぎによる頭痛の原因は、片頭痛が血管の拡張、緊張型頭痛が筋肉の緊張による血行不良であり、その治し方も異なります。ここからはそれぞれの対処方法を確認していきましょう。 片頭痛は「冷やす」 血管の拡張によって起こる片頭痛を和らげるには、冷やすのが効果的です。 体温が上昇して血流が良くなると痛みが強くなるため、ズキズキと痛む部分や首の後ろを冷やしましょう。特に、うなじの中央のくぼんだ部分である「盆の窪」を、保冷剤や冷却シートなどで冷やすとよいでしょう。 誘発因子である光や音に過敏になっている場合は、暗く静かな場所で安静にするようにしましょう。 また、カフェインには血管収縮作用があるため、起床時にコーヒーや紅茶などを飲むと痛みを軽減できる可能性があります。ただし、飲みすぎは逆効果になる可能性もあるため、注意が必要です。 緊張型頭痛は「温める」 血行不良によって起こる緊張型頭痛を和らげるには、体を温めて血流を良くすることが効果的です。目や肩、首などを温めるほか、お風呂に入って全身を温めることもよいでしょう。また、軽い運動やストレッチ、マッサージで筋肉をほぐすと、痛みが和らぎます。 なお、慢性的な姿勢の悪さは血流を悪化させるため、普段から正しい姿勢を心がけるようにすることも意識しましょう。 そもそも寝すぎてしまう原因とは 睡眠が足りていない状態を「睡眠負債」と呼びます。睡眠負債が溜まっていると、不足している睡眠を補おうとして週末などに長く寝てしまいがちです。睡眠負債には睡眠の長さだけでなく質も関係しているため、普段から質のよい睡眠を十分にとることが大切です。 【医師監修】寝すぎてしまうのは病気やストレスが原因?改善・対策方法について 寝すぎの頭痛を予防する方法 睡眠負債を解消し、寝すぎによる頭痛を予防するには主に以下の3つの方法があります。 規則正しい生活リズムを心がける...