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睡眠不足のリスクとは?病気との関係や心身へ及ぼす影響を解説

睡眠コラム

睡眠不足のリスクとは?病気との関係や心身へ及ぼす影響を解説

#不眠 #睡眠時間

最近は、ネット記事やテレビなどで睡眠の重要性に関する情報があふれているため、睡眠不足によって起こる体への影響を知りたいと考えている方が多いかと思います。

この記事では、「周りの人よりも睡眠時間は短いものの、特別、体の不調を感じていない」という方に向けて、睡眠不足のリスクや病気との関係性や心身に及ぼす影響について解説しています。

睡眠不足とは

人によって必要な睡眠時間は異なりますが、その人にとって十分な時間眠っていないために、日中に眠気や頭痛、倦怠感などが生じることを睡眠不足と言い、一般的には寝不足とも呼ばれています。また、睡眠研究家は、睡眠が足りていない状態を「睡眠負債(Sleep Dept)」と呼ぶこともあります。睡眠の不足が慢性化してしまうと睡眠負債が生じ、脳にも体にも多大な影響を及ぼします。

総務省の「平成23年社会生活基本調査」によると、日本人の全年齢の平均睡眠時間は、男性が7時間49分、女性が7時間36分と記されています。さらに、働き盛りや子育てに忙しい世代である、35~39歳では、男性が7時間24分、女性が7時間22分と短くなります。最も睡眠時間が短いのは男女とも45~49歳で、男性が7時間18分、女性が6時間48分となっています。

参考:平成23年社会生活基本調査|総務省

睡眠不足チェック

目を抑える男性

睡眠不足には、睡眠時間が足りないことのほかに、睡眠の質が悪いために長時間眠っていても睡眠不足になっている場合もあります。下記のチェック項目に1つでも該当し、生活に支障をきたすようであれば、早めに医療機関を受診しましょう。

  • 寝床に入ってから、30分~1時間以上寝つけない
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 予定の起床時間より早く目覚め、その後眠れない
  • 眠りが浅く、十分な睡眠時間を確保しても熟睡感が得られない
  • 日中、我慢できないほどの眠気に襲われて活動に支障がある
  • 日中、気分よく過ごすことができない

睡眠不足になると起こるデメリット

頬杖を突く男性

睡眠不足になると起こるデメリットを4つご紹介します。

1:日中のパフォーマンス低下

厚生労働省の「睡眠と生活習慣病との深い関係」には、「慢性的な睡眠不足は日中の眠気や意欲低下・記憶力減退など精神機能の低下を引き起こすだけではなく、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼすことが知られています」と記されています。

「6時間睡眠が2週間続くと、脳のパフォーマンスは、ひと晩徹夜したときと同程度になる」と言われているほど、睡眠不足と日中のパフォーマンスには密接な関係があります。

睡眠リズムが崩れると、睡眠ホルモンのメラトニンが減少します。そのメラトニンが減少することで、寝つきが悪くなったり、浅い睡眠になるなどの悪循環に。睡眠の質が下がることで、体温調節やホルモン分泌が上手くいかず、さらに体の疲労回復が難しくなります。

また、睡眠によって減少するはずのストレスも、睡眠不足だと溜まったままになってしまうので、睡眠不足が続くことでストレスが増加し、睡眠障害を引き起こす可能性もあります。

2:太りやすい

厚生労働省の「睡眠と生活習慣病との深い関係」には、「健康な人でも一日10時間たっぷりと眠った日に比較して、寝不足(4時間睡眠)をたった二日間続けただけで食欲を抑えるホルモンであるレプチン分泌は減少し、逆に食欲を高めるホルモンであるグレリン分泌が亢進するため、食欲が増大することが分かっています」と記されています。

参考:睡眠と生活習慣病との深い関係|厚生労働省

3:血圧向上

睡眠不足になると交感神経が優位になり、血圧を上昇させるアドレナリンなどのホルモンが分泌されます。

さらに睡眠不足の状態が続くと、夜になってもホルモンの影響で血圧が高い状態が続いてしまう可能性も。継続的な血圧の上昇は、循環器系疾患のリスクが高まるので、注意が必要です。

4:免疫力低下

睡眠には、心身の疲労を癒して全身をメンテナンスするほか、免疫機能を高める免疫物質(サイトカイン)の分泌が促進されるため、睡眠不足は免疫力にも影響を及ぼすと考えられています。

睡眠と免疫力に関する研究が行われており、風邪を発症するリスクは、平均睡眠時間が5時間未満の人は、7時間睡眠の人に比べて4.5倍。風邪をこじらせて肺炎になるリスクは、睡眠時間が5時間未満の人は8時間睡眠の人に比べて1.4倍という報告があります。

また、睡眠時間が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染リスクにも影響する、という研究もされています。欧米6カ国の医療従事者2,884人を対象にした調査では、夜間の睡眠時間が1時間長い人では、コロナウイルスに感染するリスクが12%低く抑えられているという結果が得られています。

睡眠不足による病気

免疫力にも影響を及ぼす睡眠が不足すると、様々な病気のリスクになると考えられています。代表的なリスクとして、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病やうつ、認知症などが挙げられます。

ある研究では、睡眠時間が7~8時間だと、肥満、高血圧、脂質異常症リスクが低くなり、睡眠が短くなるほどこれらの病気のリスクが高まるという報告があります。さらに、睡眠を7~8時間とっている人と比較すると、5時間未満の睡眠の人は糖尿病リスクが2.5倍という報告も。

さらに、厚生労働省の「睡眠と生活習慣病との深い関係」によると、「実際に慢性的な寝不足状態にある人は糖尿病や心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患といった生活習慣病に罹りやすいことが明らかになっています」と記されています。

また、国立精神・神経医療研究センターの研究では、1日の睡眠時間が約4時間半の睡眠不足が5日間続くと、不安や抑うつ傾向が高じやすくなることがわかっています。

睡眠不足のリスクを回避するには

人によって適切な睡眠時間が異なるため一概には言えませんが、忙しい現代人が毎日十分な睡眠時間を確保するのは難しいもの。そこで、最近では睡眠時間だけでなく睡眠の質に注目が集まっています。

良質な睡眠を得るためには、まず睡眠の質を測って現状を知り、しっかりと休息をとれる睡眠環境を整えることがとても大切です。

1:睡眠を測って深く寝れているかのチェック

2:寝具で睡眠環境を整える

自分に合っていない寝具で眠ると睡眠の質が悪くなってしまうため、睡眠時間を確保しても睡眠不足になってしまう可能性があります。そのため、自分に合った寝具で睡眠環境を整えましょう。

睡眠不足は注意が必要

睡眠不足には様々なデメリットや病気のリスクがあるので、限られた時間の中でできる限り質の高い睡眠をとりましょう。そのために、自分の睡眠の質をチェックしたり、寝具が自分に合っているかを見直してみてはいかがでしょうか。

【参考】
平成23年社会生活基本調査|総務省
睡眠と生活習慣病との深い関係|厚生労働省

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寝すぎで頭痛が起こる原因とは?タイプ別の治し方や予防策について

睡眠コラム

「寝すぎて起きたら頭痛がした。」という経験はありませんか? 睡眠には疲労回復の効果がありますが、実は必要以上の睡眠時間をとるいわゆる「寝すぎ」はかえって体に負担となり、身体の不調の原因となることがあります。 そこでこの記事では、寝すぎで起こる頭痛の種類や原因を解説し、さらにその治し方や予防策をまとめました。 寝すぎたときの頭痛のタイプと原因 寝すぎで起こる頭痛には主に、片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の2種類があります。 片頭痛の原因は完全には解明されていないものの、長時間睡眠による血管の拡張が原因で起こると考えられています。 それに対して緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢で寝ることによる筋肉の緊張が主な原因です。 片頭痛 片頭痛は、目の奥から側頭部、もしくは頭全体にズキズキと脈打つような痛みが主な症状です。他にも、頭を前後左右に動かすと痛みが強くなる、光・音・においに過敏になりやすいなどの特徴があり、人によっては吐き気を催す場合もあります。 眠っているあいだは、自律神経のうち回復や修復をつかさどる副交感神経が優位になり、脳内の血管が拡張します。寝すぎによる片頭痛は、長時間睡眠により脳内血管が必要以上に拡張し、その周辺の神経が引っ張られるためだと考えられています。 緊張型頭痛 緊張型頭痛は、後頭部や頭部全体が締め付けられるような痛みが主な症状です。時間の経過とともに痛みが増す傾向にあり、首や肩のこり、軽いめまいを併発することもあります。 緊張型頭痛の原因は、筋肉の緊張による血行不良です。 同じ姿勢で長時間寝たり、寝相が悪いまま寝てしまったりすると、筋肉が緊張して血流が悪化。筋肉の血管が収縮して神経が刺激され、締め付けられるような痛みが発生します。 寝すぎたときの頭痛に対する治し方 寝すぎによる頭痛の原因は、片頭痛が血管の拡張、緊張型頭痛が筋肉の緊張による血行不良であり、その治し方も異なります。ここからはそれぞれの対処方法を確認していきましょう。 片頭痛は「冷やす」 血管の拡張によって起こる片頭痛を和らげるには、冷やすのが効果的です。 体温が上昇して血流が良くなると痛みが強くなるため、ズキズキと痛む部分や首の後ろを冷やしましょう。特に、うなじの中央のくぼんだ部分である「盆の窪」を、保冷剤や冷却シートなどで冷やすとよいでしょう。 誘発因子である光や音に過敏になっている場合は、暗く静かな場所で安静にするようにしましょう。 また、カフェインには血管収縮作用があるため、起床時にコーヒーや紅茶などを飲むと痛みを軽減できる可能性があります。ただし、飲みすぎは逆効果になる可能性もあるため、注意が必要です。 緊張型頭痛は「温める」 血行不良によって起こる緊張型頭痛を和らげるには、体を温めて血流を良くすることが効果的です。目や肩、首などを温めるほか、お風呂に入って全身を温めることもよいでしょう。また、軽い運動やストレッチ、マッサージで筋肉をほぐすと、痛みが和らぎます。 なお、慢性的な姿勢の悪さは血流を悪化させるため、普段から正しい姿勢を心がけるようにすることも意識しましょう。 そもそも寝すぎてしまう原因とは 睡眠が足りていない状態を「睡眠負債」と呼びます。睡眠負債が溜まっていると、不足している睡眠を補おうとして週末などに長く寝てしまいがちです。睡眠負債には睡眠の長さだけでなく質も関係しているため、普段から質のよい睡眠を十分にとることが大切です。 【医師監修】寝すぎてしまうのは病気やストレスが原因?改善・対策方法について 寝すぎの頭痛を予防する方法 睡眠負債を解消し、寝すぎによる頭痛を予防するには主に以下の3つの方法があります。 規則正しい生活リズムを心がける...