株式会社ブレインスリープ(本社:東京都千代田区、代表取締役:廣田 敦、以下「ブレインスリープ」)は、異業種連携によるミレニアル世代の働き方改革推進コミュニティ「Millennial Innovation for the Next Diverse Society、以下「MINDS」)」が推進する睡眠に着目した健康経営の検証(以下、「本検証」)サポートを実施しました。
本検証結果から、継続的な睡眠改善行動が、睡眠時間や労働時間に変化がない中、睡眠偏差値*1や睡眠の質、日中の眠気の軽減、生産性の向上に寄与することが分かりました。
*1睡眠習慣や睡眠負債など睡眠状態を直接判定する項目に加えて生産性やストレスの程度、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスクなどを総合的にスコアリングする手法。「睡眠偏差値」はブレインスリープで商標取得。
本検証では、MINDS参画企業従業員約30名(以下「被験者」)に検証期間中、睡眠改善行動に取り組んでいただき、睡眠改善行動の実施前後での全国平均と比較しました。
睡眠状態の評価は、客観的指標としてブレインスリープ コイン*2で測定、主観的指標として睡眠偏差値for Biz*3を用いて実施しました。
*2 ブレインスリープが提供する睡眠計測デバイス&アプリ (
https://brain-sleep.com/sleepcoin/ )
*3 ブレインスリープが提供する睡眠可視化Webサービス(
https://brain-sleep.com/sleep-deviation/ )
その結果、
①睡眠偏差値の5つすべての項目にて、改善傾向
②睡眠の質に関する主観評価で25ポイント改善
③日中の眠気は15ポイント改善
④生産性(プレゼンティーズム)3.6ポイント改善。心身及び脳のパフォーマンス向上を実感
- 結果①:睡眠偏差値の5つすべての項目にて、改善傾向
睡眠偏差値の5つの項目(睡眠の質・睡眠習慣/睡眠時無呼吸症候群(SAS)リスク/生産性/日中の眠気/働き方・ストレス)すべてにおいて、検証実施後に改善傾向であることがわかりました。
検証実施前はSASリスク以外の項目は全国分布と比較して下回っていたものの、実施後は3つの項目で上回ることができました。
- 結果②:睡眠の質に関する主観評価で25ポイント改善
実施前の睡眠の質と比較して、自身の「睡眠の質が良い」と答えた方は25ポイント増加し、日本全国を超える結果となりました。
日中の眠気は4段階で評価され、DからAにかけてよい評価となります。A評価およびB評価に該当する人は、それぞれ実施前の0%、21%(AB合計21%)から、実施後の4%、32%(AB合計36%)に4ポイント、11ポイント(AB合計15ポイント)改善しました。
- 結果④:生産性(プレゼンティーズム)3.6ポイント改善。心身及び脳のパフォーマンス向上を実感
生産性(プレゼンティーズム)の評価においては全ての項目で改善しました。特に心と脳のパフォーマンスは睡眠改善を行ったことで4.8~6.6ポイント改善しました。
対象者:MINDS参画企業従業員30名(男性6割、20~30代7割)
対象期間:2023年6月20日~7月31日
検証方法:期間前後にて「睡眠偏差値for Biz」を実施
睡眠状態の評価方法:「ブレインスリープ コイン」を用いて、検証期間内毎日の睡眠をスコア化
睡眠改善行動:睡眠の質向上への影響が期待される「睡眠習慣」「食事習慣」「運動習慣」の3つのグループ、5つの改善行動に分けて実施しました。
各グループの改善行動:
A.睡眠習慣:A-1 株式会社ブレインスリープ「睡眠偏差値for Biz」内セミナーによる睡眠行動の改善
A-2 エステー株式会社「MoriLaboナイトケア」の香りによる睡眠環境改善
B.食事習慣:B-1 株式会社ユーグレナ「からだにユーグレナ 睡眠・ストレスWサポート 機能性表示食品」の飲用
B-2 株式会社セルフケアテクノロジーズ「スリーププロテイン」の飲用
C. 運動習慣:C-1 stadiums株式会社「トレーニングプログラム『THE PERSON グループパーソナル』」のオリジナルカスタマイズプランの実行
本検証の被験者は、日本全国平均に対して、平均睡眠時間が10分短く、平均労働時間は約50分長いことが分かりました。検証期間を経て、被験者の平均睡眠時間、平均労働時間はほぼ変わらなかった一方、睡眠偏差値は5ポイント向上しました。これは、睡眠量を変えずとも、睡眠の質の向上によって、睡眠、ひいてはビジネスパフォーマンス(プレゼンティーズム)の向上が実現できることを示しています。
中でも、「日中の眠気」が最も大幅に向上しました。日中の眠気は、日中の眠気を感じた期間と眠気度合いを掛け合わせた指標で、ビジネスパフォーマンスに影響を与える項目です。1人平均約45分/週改善しており、生産性の向上に寄与したと考えられます。
また、ブレインスリープ コインによる日々の計測頻度が高いほど、睡眠偏差値の向上度が高かったことがわかりました。健康経営施策の効果を最大化する上で、日々の睡眠の可視化と、計測頻度を高める工夫が重要になると考えられます。
「健康経営施策として現在自社で実施している内容(複数回答)」を被験者に質問し、その回答結果によると、「メンタルヘルス」「運動」「禁煙」「食生活」「睡眠」「メタボ対策」「肩こり・腰痛」「感染症対策」の中で「睡眠」は24%で最も低い実施率でした。検証後に行った被験者へのアンケート結果から、MINDS参画企業内では睡眠改善を行う健康経営施策がまだまだ少ないことがわかりました。一方、健康施策としての興味関心度合いは「睡眠」が最も高く、「企業が健康経営施策として睡眠へ注力する」従業員の期待は一定数存在していることが分かりました。
※被験者は本施策に興味ある方から選定しているため、社会の興味関心度合いとは異なる可能性があります。
【睡眠偏差値for Bizベースデータ調査概要】
調査手法:web調査
対象地域:全国
対象者条件:男女
サンプル数:n=10,000ss
調査実施期間:2023年1月
※集団間の睡眠偏差値、スコアの比較においては、一元分散分析、あるいはt-検定を行い、有意水準5%以下を統計的に有意な差と判定し記載しました。 ※昨年と一部対象者、調査項目を変えて調査を行っております。
<キリンホールディングス株式会社 常務執行役員 秋枝 眞二郎様>
健康経営は予防・未病だけでなく、従業員のエンゲージメントや生産性の向上にもつながると言われています。一方で、エンゲージメントや生産性の向上を狙った健康経営施策は効果検証が難しく、各社において大規模な施策として実行することには一定のハードルが存在していると感じています。効果検証が難しい健康経営こそPoC(Proof of Concept)を回していくことが重要であり、今回の結果を踏まえて弊社としてもさらなるPoC実施、施策導入を進めていきたいと思います。
MINDSとは
キリンホールディングス、乃村工藝社、日本マイクロソフト、Panasonicを含む22社が参加する異業種連携によるミレニアル世代の働き方改革コミュニティです。
参加企業の詳細は下記URLよりご覧ください。
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https://minds2019.com/
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なお、本取組みは、ブレインスリープの事業パートナーであるNTT東日本グループが中心となって立ち上げた睡眠共創コミュニティ「ZAKONE」での3社の出会いをきっかけに実現しました。今後も、MINDSやZAKONEといった企業の垣根にとらわれることなく、ブレインスリープは横断的に睡眠の重要性を発信する取組みに対して積極的に取り組んでまいります。