「普段いびきをかきますか?」そう聞かれても、なかなか「かきます」とは言いにくいですよね。女性なら尚更ではないでしょうか。
今回は女性のいびきについて解説していきます。この記事を読めば、いびきをかく原因や対策を知ることができますよ!
1.女性のいびきは誰でも悩む問題
いびきに悩んでいる女性は、意外と多いものです。主に男性の方が悩んでいるイメージがあるからかもしれません。
しかし、女性も3人に1人はいびきの悩みを抱えています。そして、悩みを抱えている方の多くは、周りに相談していません。
すぐに対処すべきいびきの特徴や対処方法を知って、その悩みを改善しませんか?
2.いびきをかいてしまう原因は?

いびきは、何らかの原因で上気道が狭くなって発生します。
窓を少し開けておくと、強い風が吹き込む際、笛のような音が鳴ることがありますよね。それと同じ原理です。
上気道が狭くなる原因は色々ありますが、原因によっては病院で専門的な治療が必要なこともあります。
2-1.いびきをかくメカニズム
いびきは上気道が狭くなり、そこを空気が通り抜けることによって発生しますが、正常な上気道は空気を十分に通すだけの幅があるので、本来いびきをかくことはありません。
つまり、いびきをかくことは、上気道が狭くなっている証拠でもあります。
上気道は咽頭周りの筋肉の緩みや寝る時の姿勢によっても狭まることがありますが、それは一時的なものです。慢性的にいびきをかく人は、何らかの理由で上気道が狭くなりっぱなしということなので、対処が必要なこともあります。
2-2.いびきをかくのは病気のサインかも

上気道が常時狭まっていると、睡眠時に十分な呼吸ができず、睡眠の質が下がります。
また、ひどいいびきをかきながら眠り、いびきが止まると目が覚める場合は「睡眠時無呼吸症候群」の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群とは、文字どおり睡眠時に呼吸が止まる病気のことで、脳卒中や心筋梗塞などの引き金になることもある病気です。居眠り運転など、交通事故などの原因になる可能性もあるので注意が必要です。
3.女性も男性もいびきをかきやすい人には特徴がある

いびきをかきやすい人には特徴があります。見た目で分かる特徴と、そうではない特徴に分けてご紹介します。
3-1.見た目で分かる特徴
太っている人や首が短く太い人はいびきをかきやすいと言われています。そういった人は首の周りにも脂肪がつきやすく、それが上気道を狭めるのです。
また、顎が小さい人、舌が大きな人もいびきをかきやすいと言われています。顎が小さいと、舌が気道の中に落ち込みやすく、それが上気道をふさいでしまいがちです。
顎の大きさに対して舌が大きくても同様のことが起こります。
自分の顎や舌の大きさは分かりにくいものですが、「顎が小さくて歯並びが悪い」という人などは、いびきをかきやすい傾向にあります。このような人は、痩せていても慢性的ないびきをかく可能性があります。
他にも、年配の女性の場合、閉経後に慢性的ないびきをかきやすくなります。これは、女性ホルモンにいびきを防ぐ作用があるためです。閉経すると女性ホルモンの分泌量が減り、いびきをかきやすくなります。
3-2.生活習慣から分かる特徴

いびきをかきやすい生活習慣として、飲酒・喫煙・寝る時の姿勢、睡眠薬の服用などが挙げられます。
喫煙をしていると、のどや鼻の粘膜が弱くなり、ちょっとした刺激で炎症を起こしやすくなりがちに。炎症を起こした粘膜は腫れ上がり、上気道を狭くしてしまうことがあるのです。
また、飲酒や睡眠薬の使用は、過剰に筋肉を弛緩させ、上気道を狭くしてしまいます。
寝る姿勢もいびきに関係があります。仰向けに寝ると上気道が圧迫されやすくなり、いびきをかきやすくなる方が多いです。
他にも、口呼吸をしているといびきをかきやすくなります。朝目覚めるといつも仰向けで、口の中がカラカラに乾いている場合は、口呼吸である可能性が高いです。
4.女性のいびきは放っておいても大丈夫?

女性のいびきには、放っておいても大丈夫なものと、そうでないものがあります。
見分け方は、熟睡できるかどうかです。いびきをかいていても眠りが深く、朝すっきりと目覚めるならば「原発性いびき」「単純性いびき」と言われ、さほど問題ありません。
運動をしたり働き過ぎたりしたときだけに、いびきをかくのも問題ないでしょう。このような場合は、疲れていて通常より眠りが深いので、筋肉が弛緩していびきをかきやすくなっています。
夜中に何度も目が覚める、朝スッキリ目覚められない、日中猛烈な眠気に襲われるといった自覚症状があり、家族からいびきを指摘された場合は、睡眠時無呼吸症候群を発症している可能性を疑いましょう。
睡眠時無呼吸症候群を発症している場合のいびきは大きく、急に止まり、また大いびきをかくというサイクルがあります。この場合は、できるだけ早く病院を受診しましょう。放っておくと、糖尿病や高血圧になりやすく、うつ病のリスクも上がります。脳卒中や心筋梗塞を発症する可能性もあるので注意が必要です。
5.女性もできる!いびきをかかないようにする対策は?

問題のないいびきでも、一緒に寝ている家族の安眠を妨げる場合もあります。ただ、いびきを指摘されると恥ずかしいという女性は多いですよね。
そんな方のために、自分でできるいびき対策をご紹介していきます。ぜひ試してみてください。
5-1.適切な枕を使うようにする
枕が高すぎると、首が圧迫されて「く」の字に曲がり、いびきをかきやすくなります。高さが7cm以上ある枕を使っている場合は、いびきをかきやすいと言えるでしょう。
枕の高さを変えるだけで、いびきをかきにくくなります。市販のまくらでは高過ぎることが多いという場合は、オーダーメイドの枕を作ってみるのもおすすめです。
5-2.鼻呼吸を意識するようにする

人はもともと鼻で呼吸する生きものです。しかし、鼻づまりや鼻中隔湾曲症などを患っていると、口呼吸になってしまいます。また、子供の頃からの癖で口呼吸をしている人も多いでしょう。
口呼吸をしているといびきをかきやすくなります。鼻づまりなどで、どうしても口呼吸になってしまう方は、耳鼻咽喉科で適切な治療を受けることをおすすめします。
無意識に口呼吸をしてしまう場合は、市販のノーズテープなどを利用するか、かかりつけの病院に相談してくださいね。
5-3.ダイエットをして気道を確保する
前述したように、太りすぎると上気道にも脂肪がつき、いびきをかきやすくなります。
どの程度の肥満になると、いびきをかきやすくなるかは個人差がありますが、家族から「最近いびきをかくようになったね」と言われ、健康診断などで肥満を指摘された場合は肥満がいびきの引き金になっていることが多いです。
現在は、いびきを改善する目的でダイエット指導をしてくれる耳鼻咽喉科もありますね。
ダイエットは、睡眠の改善に限らず、メリットが多いです。太りすぎかなと感じたら、食生活の改善や適度な運動に取り組んでみましょう。
まとめ:女性のいびきに気付いたら生活を見直そう

今回は、女性のいびきの原因や対処方法を紹介しました。女性のいびきに関する悩みは多いですが、自分で改善できる方法もあるので、まずは生活を見直してみましょう。
- 女性でも10人に1人がいびきをかく
- 肥満、女性ホルモンの減少など、いびきをかく理由は複数ある
- いびきは病気の症状として表れることもある
- 生活習慣の改善でいびきがおさまることもある
睡眠時無呼吸症候群等の病気でない場合は、生活習慣の改善でいびきが治まることもあります。ぜひ、実践してみてくださいね。