【いびき対策】枕の価格帯やオススメの選び方を解説

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寝具の選び方

【いびき対策】枕の価格帯やオススメの選び方を解説

いびき
日本人の約5人に1人が、いびきをかいていると言われています。一緒に眠るパートナーに指摘される、睡眠の質が悪く疲れが取れない……など、いびきで悩んでいる人は多いかと思います。そんないびきの原因は、病気・体型・寝具が合っていないなど様々です。そこで今回は、いびきの原因や対策、いびき防止枕の選び方についてご紹介します。
<監修>

中島 正裕

理学博士/株式会社ブレインスリープ取締役CFO/睡眠健康指導士上級

1983年山口県出身。2007年東京大学理学部物理学科卒業、2012年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了(理学博士)。 株式会社ブレインスリープには2019年5月の設立時より取締役として参画。CFOとして財務面の統括及びパートナー企業向けの睡眠コンサルティング関連事業に加えて、睡眠偏差値として公表している睡眠関連疫学調査の結果を基にした睡眠研究や企業向け健康経営サポート業務も担当。2021年11月に睡眠健康指導士上級資格を取得。

いびきをかくメカニズムをご紹介

まずは、いびきをかくメカニズムをご紹介します。 睡眠時は筋肉がゆるんでいるため、重力で舌が喉の奥に下がり、気道を狭くします。この狭い気道を空気が通る時に、周辺の粘膜を振動させ、いびきが出ます。疲れた時やお酒を飲んだ時などの一時的ないびきなら問題ありませんが、慢性的ないびきは一緒にいる人の睡眠を妨げてしまい思わぬ人間関係のトラブルにつながる可能性もあります。また、様々な病気のサインという可能性もありますので、しっかりと対策をしましょう。

いびきをかきやすい人の特徴

次にいびきをかきやすい人の特徴をご紹介します。当てはまるポイントがあった方は要注意です。

生活習慣が乱れている

喫煙や飲酒などは、いびきをかきやすい生活習慣と言えます。喫煙すると喉や鼻の粘膜が弱くなり、ちょっとした刺激で炎症を起こして粘膜が腫れ、上気道を狭くしてしまうことがあります。また、飲酒も筋肉が弛緩することで舌が落ち込んで上気道を狭くします。

太っている

首回りに脂肪がついている人や首が短く太い人は、舌や喉にも脂肪がついていることが多いため上気道が狭くなります。さらに、日本人は欧米人に比べて下あごが小さく後退しているため、舌根が落ち込みやすいのも、いびきをかく原因です。

鼻づまりが多い

風邪や花粉症によって発生する鼻閉(鼻づまり)が原因で、いびきが起こることがあります。風邪を引いたりアレルギー反応で鼻腔内が炎症を起こして腫れることで鼻閉(鼻づまり)が起こると、必要な空気を出し入れするために睡眠時に口呼吸を併用するようになり、これがいびきの原因になります。こういった場合は、耳鼻科等で鼻閉を治療すればいびきを改善することができます。

寝姿勢が悪い

寝姿勢が良くないと、気道が狭くなりやすく、いびきの原因につながります。睡眠時に気道確保ができているかどうかがポイントなので、正しい寝姿勢を意識しましょう。一般的に仰向け・うつぶせ・横向き寝の中では横向き寝が一番をいびきをかきにくいとされています。

寝具が合っていない

使っている枕の高さが合っていないと、寝姿勢が不自然な状態に。そのまま長時間寝てしまうと、気道確保できずに、いびきが発生します。

いびきを防止するには?

いびきは一緒に寝ている家族や同居人の安眠を妨げてしまうかもしれません。また、いびきを指摘されると、人と眠るのが苦痛になってしまうことも……。そこで、自分でできるいびき対策を3つご紹介します。

1:生活習慣を変える

喫煙や飲酒、睡眠薬の服用などは、いびきをかきやすい生活習慣と言えます。喫煙すると喉や鼻の粘膜が弱くなり、ちょっとした刺激で炎症を起こして粘膜が腫れ、上気道を狭くしてしまうことがあります。また、飲酒や睡眠薬の服用は、過剰に筋肉を弛緩させて上気道を狭くします。

2:睡眠時の寝姿勢を変える

睡眠時の寝姿勢によって上気道が狭くなることを防ぐことができます。仰向け寝よりも、横向け寝やうつ伏せ寝の方が喉を塞ぎにくく、いびきを改善できる可能性が高くなるので、横向き寝をサポートしてくれる枕や、抱き枕を使用することが、いびき予防に有効です。

3:枕を変える

枕が高すぎると首が圧迫されて、いびきをかきやすくなります。高さが7cm以上ある枕を使っている人は、一度見直してみましょう。特に女性や小柄な人は、低めの枕がオススメです。

いびきと枕の関係

いびきを改善するためには、気道の確保が重要ということをお伝えしました。生活習慣や体型が原因ということもありますが、寝具を見直すことでいびきの改善につながることもあります。ここでは、いびきと枕の関係について詳しくご説明します。

姿勢を治すことでいびきが収まることがある

寝姿勢によって気道確保のしやすさが変わるので、仰向けで眠るよりも、横向きやうつ伏せで眠った方が、いびきをかきにくいと言われています。自然と仰向けで寝ている人は、横向きやうつ伏せをサポートしてくれる枕を選んでみてください。

一般的な枕では、いびきを抑えられない

一般的な枕は、いびきをケアするように作られていません。包み込まれる心地よさはありますが、頭が沈んで仰向けの状態になり、いびきをかきやすくなることが多いので、いびきに悩んでいる人にはオススメできません。

いびきを抑えることで得られるメリット

いびきをかいている人は呼吸がしにくく眠りが浅くなり、睡眠不足状態になることが多いので、日中のパフォーマンスが下がってしまいます。また、家族や同居人の睡眠を妨げる原因にも。いびきをかかなくすることで、良質な睡眠が得られるだけでなく、安心して人と一緒に眠ることができます。

いびきによって起きたトラブルについて、アンケートを実施!

一般的にいびきは、睡眠時無呼吸症候群やその他の合併症を引き起こす要因ともされており、重要な睡眠課題となっています。 『ブレインスリープ』は、全国47都道府県の1万人(性別・年齢・都道府県で割付)を対象に睡眠偏差値®(表1)を調査。 家族や同居人に確認の上、回答してもらったアンケート結果によると、アンケート回答者が「過去1ヶ月の間に大きないびきをかいていた」と答えた割合は30.6%、一方「ご自身のいびきに困っているか」とアンケート回答者本人に聞くと、15.8%の人しか「困っている」と回答されませんでした。つまり、本人は「いびきは困らない」と思っていたとしても、他者から「大きないびきをかいている」と感じられている実態を表しており、いわゆる「かくれいびき層」とも呼べる人が、いびきをかいている人の約2人に1人にあたる可能性が示唆されています。 また、「いびきや就寝中の無呼吸などによって家庭内や対人関係に問題があったか」という質問には、5%が「あり」と回答し、「不明」と合わせると、22.5%の人が、いびきが原因で対人関係に影響があったこと、もしくはその可能性があることがわかりました。

いびき防止枕の種類

最近では、いびき対策用の枕がたくさん登場しています。それぞれ特徴が異なるので、自分に合った枕を探してください。

気道を確保する枕

横向き寝は、気道を塞ぎにくく、いびきをかきにくいので、横向き寝を促してくれる枕がオススメです。仰向けで眠るのが好きな人は、仰向けでも気道を確保しやすい枕を選びましょう。

寝返りが打ちやすい高反発の枕

寝返りが多い人は、程よい弾力がある高反発タイプの枕を選びましょう。仰向け、横向き、うつ伏せなど、どんな寝姿勢にも対応して自然な寝返りをサポートしてくれるので、いびきが減り、質の良い睡眠が期待できます。

いびき感知&振動機能付き

慢性的ないびきに悩んでいる人は、いびきを感知して振動してくれる、電動タイプの枕がオススメ。自然な寝姿勢へと自動で導いてくれるので、快適に眠り続けることができます。

横向きを維持できる枕

何度も繰り返すように、いびき対策には、呼吸がしやすい横向き寝を習慣付けることが大切です。耳や腕などが痛くならないようにサポートしてくれて、自然に横向きになれる枕を選びましょう。

いびきを防止できる枕の価格帯

ひと言で、いびき防止用の枕と言っても、機能は様々で、2,000円程度の安価なものから、2万円程度と高価なものまであります。さらにオーダーメイド枕の場合はもっと高額な商品も。高ければいいというわけではなく、サポートしてくれる機能や、高さ、硬さなどが自分に合っていることが大切なので、自分の体型や首のカーブにフィットする枕を探してください。

いびき防止枕の選び方

いびきを予防する枕を選ぶ時にチェックしたいポイントを6つご紹介します。

1:まくらの高さ

枕の高さが合わないと首が曲がって寝姿勢が不自然になります。その状態が続くと気道が圧迫されて狭くなり、いびきの原因に。個人差はありますが、いびきの原因となる枕の高さは7cm以上と言われています。 首のカーブの深さを知る 枕の高さを決める上で一番重要なことは、自分の首のカーブ部分の深さを知ることです。壁に背を向けて姿勢よく立ち、あごを少し引いて、首の一番深くカーブしている部分と壁との距離を測りましょう。一般的に、男性は5~6cm、女性は3~4cmと言われています。 プラス2cmが理想の枕の高さ 首のカーブ部分の深さに、2cmプラスした高さが、自分にとって理想的な枕の高さと言われています。プラスする2cmは、寝た時に頭の重みで枕が沈む深さです。

2:仰向け、横向き、うつ伏せなどの寝姿勢

寝姿勢によって、枕の選ぶポイントが異なります。 ―仰向け寝 横から見た時に首の骨がゆるやかなS字カーブになる高さの枕を選びましょう。 ―横向き寝 横向きで眠る人は、自分の肩幅に合わせて、首の骨が頭から背中にかけて真っ直ぐになる高さを選んでください。頭や首がしっかりと固定されるタイプがオススメです。 ―うつ伏せ寝 うつ伏せの姿勢は、舌が喉の奥に落ち込まず、気道が確保されやすいので、いびきをかきにくいです。なので、いびき予防ではなく、単純に腕や肩が痛くない枕を選びましょう。

3:まくらの硬さ

枕の硬さは素材で決まります。パイプやヒノキ、そば殻は硬く、ポリエステルや羽根は柔らかい傾向にあります。自分の好みに合った硬さの枕を選びましょう。

4:通気性

睡眠の質には、頭の温度も関係があります。汗や熱がこもりやすい枕ではなく、通気性の良い枕を選ぶことで、寝つきがよく、深い睡眠を味わうことができます。

5:ケアのしやすさ

枕は、皮脂や汗、ヨダレ、フケなど、汚れが溜まりやすいもの。枕カバーだけでなく枕本体も自宅で洗えると、より衛生面で安心です。

いびき防止用の枕を使った時の寝姿勢のチェックポイント

いびき防止枕を試したときに、チェックしたい寝姿勢のポイントを5つご紹介します。

1:肩と背中が布団に接する

寝た時に、肩と背中がしっかりと布団に接する高さの枕を選びましょう。

2:首に圧迫感がない

首に無理な力がかからず、楽な姿勢で横になれることが大切です。特に高すぎる枕は、頸椎を圧迫するので注意が必要です。

3:頭の位置が安定する

沈みすぎても、反発が強すぎても、頭が安定せずに良い睡眠が取れません。頭を自然に包み込んでくれるような枕を選びましょう。

4:腰が浮かない

背骨に負担をかけないためにも、寝姿勢や体格に応じた高さの枕を選びましょう。背中に厚みのある体格がいい人は高めの枕、背中に厚みのない細身の人は低めの枕がオススメです。

5:柔らかすぎず、硬すぎない

枕は柔らかすぎても硬すぎてもいけません。どうしても枕の硬さの好みが強い人は、頭は優しくホールドし、首元はしっかりと支えてくれるよな、身体の接する部分によって硬さが違う枕を試してみてください。

いびき防止におすすめの枕

肥満体系の人は、仰向けで寝ると首にシワがよるような体制になってしまい苦しくなることがあります。また日本人はもともとアゴの骨格が小さいため、睡眠中の姿勢が整わずに悩んでいる人が多くみられます。 そういう人たちは、横向きで眠るだけでいびきが軽減すると言われています。使用するだけでいびき防止になる、横向き寝を維持する枕も発売しているので、ぜひチェックしてみてください。

枕を見直して、いびきを予防しましょう!

いびきをかく原因や、いびき予防ができる枕の選び方などをご紹介しました。いびき予防用の枕を取り入れて、自分にとってもパートナーにとっても、快適な夜を過ごしましょう。
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理想の寝姿勢とは?仰向け、横向き、うつ伏せ寝のポイントを徹底解説

睡眠コラム

最近は“睡眠時間”の大切さだけでなく“睡眠の質”に注目が集まっており、良質な睡眠を得るために、“理想の寝姿勢”を考える人が増えています。そこで、寝姿勢の種類やそれぞれのメリット・デメリット、理想の寝姿勢などをご紹介します。自分に合った寝姿勢や適切な寝具を選んで、快眠を目指しましょう! 寝姿勢とは? “寝姿勢”とは、寝ているときの姿勢のことで、主に、仰向け、横向き、うつ伏せなどがあります。寝姿勢が崩れている場合、肩こりや腰痛、首の痛みのほか、寝起きのだるさなど、翌日の体調に悪影響を及ぼすことも。反対に、背骨が自然な状態の寝姿勢で眠ると、効率的に疲労回復でき、背骨の歪みを整える効果が期待できます。 日中は、デスクワークの方も立ち仕事の方も、同じ姿勢を取り続けて身体に負担をかけていることが多いため、睡眠時には理想の寝姿勢で快眠を得て身体の不調を解消することが大切です。 また、睡眠には免疫力の向上や精神の安定、記憶の整理や定着などの効果もあるといわれており、快眠によって頭がクリアな状態にリセットされ、仕事や日常生活のパフォーマンス(生産性)向上が期待できます。 人生の3分の1を費やすといわれている睡眠。せっかくなら整った寝姿勢で睡眠の質を高め、効率よく疲労回復しましょう。 寝姿勢の種類とメリット&デメリット 寝姿勢は主に下記の3種類に分けられます。 仰向け寝 横向き寝 うつ伏せ寝 どの寝姿勢にもメリットとデメリットがあるため、入眠時は、ご自身が心地よく感じる寝姿勢で寝て問題ありません。 肝心なのは、熟睡している際の寝姿勢と寝返りの打ちやすさです。一般的に人は一晩で平均20~30回寝返りを打つといわれており、寝返りを打つことで体液循環や背骨の歪み調節など、身体をリセットしています。 それでは、各寝姿勢の概要とメリット・デメリットをそれぞれご説明します。 仰向けは、リラックスした状態の寝姿勢 仰向けは、日本人に多い“平たい体格の人”向き。背中全体で体重による圧力(体圧)を支えるので、身体への負担が少なく余分な力も入りません。また、手足を動かしやすく体液循環がよいことから、筋肉がこりにくいといわれており、猫背の改善や防止が期待できます。 「睡眠時に仰向け寝の時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしている」とされているほど、最も安定・リラックスできる寝姿勢です。 ただし、尾てい骨を圧迫しやすく、反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすいので、寝返りが打ちやすいマットレス選びが重要です。ほかにも、舌が重力で落ち込むため気道が塞がれやすく、横向き寝に比べるといびきにつながるといったリスクが挙げられます。 メリット 体液循環が良くて筋肉がこりにくい 体圧が均等に分散されて負担が少ない デメリット いびきにつながることがある 反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすい 横向きは、いびき予防に有効な寝姿勢 横向き寝は、肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭くなっている方向きの寝姿勢です。舌が落ち込むことによる気道の妨げが起きにくいため、“いびきをかきにくく呼吸がしやすい”特徴があります。 また、腰の角度を自由に調整できるため、腰に負担がかかりにくいです。個人差はありますが、左側を下にすると消化系の臓器などに負担がかかりにくいともいわれています。 ただし、身体とマットレスの接する面積が小さく、体圧による血流の滞りが起きやすいため、長時間横向き寝の状態が続くと筋肉のこりや冷えの原因に。特に一方向で寝続けた場合は、身体の歪みや肩・骨盤の圧迫による痛みも生じやすいため、スムーズな寝返りをサポートしてくれる寝具を選ぶ必要があります。 メリット 呼吸がしやすくいびきをかきにくい...

欠伸をする女性

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...