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質の良い睡眠をとるための時間ってどのくらい?早寝で疲れ解消!

睡眠コラム

質の良い睡眠をとるための時間ってどのくらい?早寝で疲れ解消!

睡眠時間

「早く寝て疲れを解消しよう」と考えたことはありませんか。

例えば週末遊び疲れて月曜から仕事という時、早く寝ようとしたことがある人は多いのではないでしょうか?

「10時間、12時間でも寝れば寝るほど次の日すっきりするし健康にもいい?」

確かに何時間寝たかも大切な観点です。

しかし、ただ沢山寝られるだけ寝た方がいいというわけでもないのが睡眠の難しいところ。

今回は睡眠の質に注目して、解説をしていきます。睡眠時間に関する疑問や質の良い睡眠をとるための方法にも触れていきますね。

1.質の良い睡眠というのは長時間寝ることなのか?

「10時間も寝たのにすっきりしない」という経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。

そうなんです。睡眠時間も大切ですがそれと同様かそれ以上に睡眠の質も大切な睡眠の要素になります。現代社会において規則正しい生活を送り、毎日しっかり睡眠時間を確保できる人は少ないですよね。

残業であったり、試験勉強であったりついつい睡眠時間を削ってしまうことが多いのではないでしょうか。また、若い頃と比べて寝られなくなったり、寝ても疲れがとれないといったことを感じている人もいると思います。

睡眠はその人の生活環境や年齢などが大きく関わってくるものになりますのでその点を解説していきますね。

1-1.質の良い睡眠=長時間睡眠ではない

寝てる子供

睡眠は自分の評価が大切になってきます。この時間寝たから必ず次の日すっきりすると言い切ることは難しいです。その時の体調、精神状態でも大きく睡眠の評価は変化すると思います。

睡眠にまつわる興味深いデータがあるので見てみましょう。

健康な10人を14時間無理やりベッドに入れた調査があります。初日や2日目は13時間近く眠っていましたが、3週間後には平均8.2時間に固定されました。

この結果から、8.2時間が彼らが必要としていた睡眠時間だったと考えることができますね。

睡眠時間が長ければ長いほどいいのかという点に関しても、いくつかの研究データがあります。

2004年に名古屋大学で調査が行われ発表された「睡眠時間と死亡リスク」に関する大規模調査によると、平均睡眠時間は男性が7.5時間、女性が7.1時間でした。

そして10年後の死亡率が最も低かったのは、睡眠時間が約7時間の人達だったという報告があります。

このことからは睡眠時間は長ければ長いほどいいとは言い切れないでしょう。

1-2.質の良い睡眠をとるのに必要な睡眠時間

時計を持つ男性

「じゃあ何時間寝ればいいんですか?」となりますよね。

必要な睡眠時間は人それぞれ異なりますが、私は1日6~7時間は必要だと考えています。

繰り返しになりますが、人それぞれ必要な睡眠時間は異なり、絶対これだけ寝ないといけないと定義することは困難です。

しかし、もし睡眠時間が6時間よりも短い人は、30分でも睡眠時間を延ばしてみて、どう変化があるか体感していただければと思います。

睡眠時間が極端に短くても問題なく生活できる人もいますよね。その人たちは「ショートスリーパー」と言われてます。

しかし、彼らがそういう生活リズムで過ごせる理由は遺伝にあるということが判明しているのです。一般の人が頑張って睡眠時間を減らしたとしても、根本的に大きくは減らせないということですね。

2.質の良い睡眠がとれないと生活習慣病を招く

ソファーに寝る男性

睡眠不足により日中の仕事などの効率が悪くなることはよく言われていることです。

また、注意不足になり運転や様々な状況で適切な判断ができなくなることも睡眠不足の結果として、よく言われているのも事実です。

しかし、睡眠不足は身体の病気とも大きく関わっていることが分かっています。

眠らないと「インスリン」という、簡単にいうと血糖値を下げるホルモンの分泌が悪くなり、血糖値が高くなり糖尿病を招いてしまいます。

  • 食べすぎを抑制する「レプチン」というホルモンが出ず、太る
  • 食欲が増す「グレリン」というホルモンが出るため、太る
  • 交感神経の緊張状態が続いて高血圧になる
  • 精神状態が不安定になり、うつ病、不安障害になるリスクが上昇する

以上のことが指摘されており、睡眠不足が生活習慣病のリスクを高めると言えます。

健康面とも密接に関係する睡眠、睡眠不足を軽く見ないことも大切ですね。

3.年齢とともに増える睡眠の悩み

寝てる赤ちゃんと父

体は年齢を重ねるごとに様々な機能が衰えていきます。

睡眠においては若いころと比べると早寝早起きになりますね。これは加齢によって生体リズムが前にずれてしまうからです。

そのため、高齢になれば寝る時間は早くなり、起きる時間も早くなります。

これは、加齢により全員に起こりうることになので、症状が極端でなければ加齢によるものとして考えて問題ありません。

年齢を重ねると体温調節も上手くいかなくなります。その結果、体の寝る準備が十分に整わなくなり、深い睡眠を得られなくなるわけです。

浅い睡眠になり小さな物音でもすぐに起きてしまうのはそのため。持病も寝辛くなる原因になることもあると思います。

心疾患で横になると寝苦しくなったり、関節リウマチなどによる慢性的な炎症による痛みも寝辛くなる原因に。

また、前立腺肥大症や、過活動性膀胱などで夜間頻尿となり、何度も起きてしまうということも寝辛い原因になります。

以上のように、どうしても年齢と共に満足のいく睡眠時間を得ることは難しくなっていくかもしれません。

4.時間も大切だけど質も大切!3つのルールを意識して質の良い睡眠をとろう

ベッドの写真

これを読まれている方の中には「忙しくてそんな睡眠時間をとることはできない」という人もいると思います。

また、先述したように年齢を重ねるごとに、しっかり睡眠時間を確保しようとしてもできない方もいますよね。

そういう方の場合は、睡眠の質を高めるということを意識すれば問題ありません。睡眠時間を十分に確保できて、睡眠の質も向上させることができればいいのですが、それはなかなか難しいですよね。

今回は3つの睡眠の質を高めるルールを紹介させていただきます。

ぜひ実践して、少しでも起きた時に「今日はよく寝られたな」と思ってもらえると幸いです。

4-1.起きる時間を一定にする

カーテンを開ける女性

1つ目は起きる時間を一定にすることです。

現代社会で常に一定の睡眠時間を確保することは難しいと思います。せめて起きる時間を一定にすることで体内時計をずらさないようにしましょう。

平日は起きる時間が一定の人も多いかもしれませんが、どうしても週末にだらだらと寝てしまう人はいるのではないでしょうか。

土日に起きる時間がずれてしまうと、どうしても月曜日朝起きた時に頭が働かず気分がすぐれなくなったりします。

起きる時間を一定にすることで生体リズムが乱れなくなり、夜に眠りを促すホルモンであるメラトニンも適切に分泌されるようになりますよ!

4-2.朝起きたら太陽の光を浴びる

2つ目は朝起きたら意識的に太陽の光を浴びることです。

太陽の光は体内時計をリセットしてくれる最強の目覚まし時計とも言えます。

朝に、しっかり太陽の光を浴びることで夜にメラトニンの分泌が適切に行われ、自然と眠たくなるのです。

朝ちょっとカーテンを開けて光を入れる、ちょっと朝天気がいい日は散歩に行ってみるなど試していただければと思います。

4-3.夜に強い光を浴びない

星空の写真

3つ目は夜に強い光を浴びないことです。

寝る前まで部屋の照明が沢山ついたり、テレビがついていたり、そんな部屋で寝る直前まで過ごしていませんか?

光を浴びるとメラトニンの合成、分泌はストップすることが知られています。寝る前は強い光は避けてリラックスして過ごすようにしましょう。

睡眠は自分で「今日は気持ちよく寝られたな」と感じられることがとても大切です。そのためにも、自身でなにかリラックスする習慣を作りましょう。

上記で説明した3つのルールを守って、睡眠の質が良くなる方もいれば、逆に大きな変化を感じられない方もいると思います。もしなにか良い変化を感じれたのであれば、続けてくださいね。

また、その他にも音楽を聴いたり、温かい飲み物を飲んだりと、人それぞれリラックスする方法は違います。

試してみて翌日「よく寝られた」と実感できたのであれば、その自分の感覚を大切にすることが重要です。

まとめ:睡眠の質を良くしてぐっすり眠ろう

寝てる女性

睡眠の質と聞くとついつい長くなることを考えてしまいがちですが、必ずしも「質の良い睡眠=長時間睡眠」ではないということが分かりましたね。

はじめは意識しないと質の良い睡眠をとることが難しいかもしれませんが、習慣にしてしまえば問題ありません。

最後に今回の記事をまとめておきましょう。

  • 質の良い睡眠=長時間睡眠ではない
  • 質の良い睡眠を取るためには6~7時間睡眠が理想的
  • 質の良い睡眠がとれないと生活習慣病を招く
  • 睡眠の質を上げるために3つのルールを意識しよう

睡眠時間が6~7時間に足りない場合は少しでも睡眠時間を増やすように心がけてみてくださいね。

それに加え時間だけでなく、睡眠の質の向上にも取り組んでいただければと思います。再三になりますが、自分で満足のいく睡眠がとれたと感じられることが大切です。

これをしないといけないとこだわるのではなく、自分が良かったと思ったことを取り入れるようにして睡眠と向き合ってみてくださいね。

【参考】 ・スタンフォード式 最高の睡眠(サンマーク出版)睡眠障害 現代の国民病を科学の力で克服する(角川新書)
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睡眠コラム

「寝すぎて起きたら頭痛がした。」という経験はありませんか? 睡眠には疲労回復の効果がありますが、実は必要以上の睡眠時間をとるいわゆる「寝すぎ」はかえって体に負担となり、身体の不調の原因となることがあります。 そこでこの記事では、寝すぎで起こる頭痛の種類や原因を解説し、さらにその治し方や予防策をまとめました。 寝すぎたときの頭痛のタイプと原因 寝すぎで起こる頭痛には主に、片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の2種類があります。 片頭痛の原因は完全には解明されていないものの、長時間睡眠による血管の拡張が原因で起こると考えられています。 それに対して緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢で寝ることによる筋肉の緊張が主な原因です。 片頭痛 片頭痛は、目の奥から側頭部、もしくは頭全体にズキズキと脈打つような痛みが主な症状です。他にも、頭を前後左右に動かすと痛みが強くなる、光・音・においに過敏になりやすいなどの特徴があり、人によっては吐き気を催す場合もあります。 眠っているあいだは、自律神経のうち回復や修復をつかさどる副交感神経が優位になり、脳内の血管が拡張します。寝すぎによる片頭痛は、長時間睡眠により脳内血管が必要以上に拡張し、その周辺の神経が引っ張られるためだと考えられています。 緊張型頭痛 緊張型頭痛は、後頭部や頭部全体が締め付けられるような痛みが主な症状です。時間の経過とともに痛みが増す傾向にあり、首や肩のこり、軽いめまいを併発することもあります。 緊張型頭痛の原因は、筋肉の緊張による血行不良です。 同じ姿勢で長時間寝たり、寝相が悪いまま寝てしまったりすると、筋肉が緊張して血流が悪化。筋肉の血管が収縮して神経が刺激され、締め付けられるような痛みが発生します。 寝すぎたときの頭痛に対する治し方 寝すぎによる頭痛の原因は、片頭痛が血管の拡張、緊張型頭痛が筋肉の緊張による血行不良であり、その治し方も異なります。ここからはそれぞれの対処方法を確認していきましょう。 片頭痛は「冷やす」 血管の拡張によって起こる片頭痛を和らげるには、冷やすのが効果的です。 体温が上昇して血流が良くなると痛みが強くなるため、ズキズキと痛む部分や首の後ろを冷やしましょう。特に、うなじの中央のくぼんだ部分である「盆の窪」を、保冷剤や冷却シートなどで冷やすとよいでしょう。 誘発因子である光や音に過敏になっている場合は、暗く静かな場所で安静にするようにしましょう。 また、カフェインには血管収縮作用があるため、起床時にコーヒーや紅茶などを飲むと痛みを軽減できる可能性があります。ただし、飲みすぎは逆効果になる可能性もあるため、注意が必要です。 緊張型頭痛は「温める」 血行不良によって起こる緊張型頭痛を和らげるには、体を温めて血流を良くすることが効果的です。目や肩、首などを温めるほか、お風呂に入って全身を温めることもよいでしょう。また、軽い運動やストレッチ、マッサージで筋肉をほぐすと、痛みが和らぎます。 なお、慢性的な姿勢の悪さは血流を悪化させるため、普段から正しい姿勢を心がけるようにすることも意識しましょう。 そもそも寝すぎてしまう原因とは 睡眠が足りていない状態を「睡眠負債」と呼びます。睡眠負債が溜まっていると、不足している睡眠を補おうとして週末などに長く寝てしまいがちです。睡眠負債には睡眠の長さだけでなく質も関係しているため、普段から質のよい睡眠を十分にとることが大切です。 【医師監修】寝すぎてしまうのは病気やストレスが原因?改善・対策方法について 寝すぎの頭痛を予防する方法 睡眠負債を解消し、寝すぎによる頭痛を予防するには主に以下の3つの方法があります。 規則正しい生活リズムを心がける...

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「寝すぎて起きたら頭痛がした。」という経験はありませんか? 睡眠には疲労回復の効果がありますが、実は必要以上の睡眠時間をとるいわゆる「寝すぎ」はかえって体に負担となり、身体の不調の原因となることがあります。 そこでこの記事では、寝すぎで起こる頭痛の種類や原因を解説し、さらにその治し方や予防策をまとめました。 寝すぎたときの頭痛のタイプと原因 寝すぎで起こる頭痛には主に、片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の2種類があります。 片頭痛の原因は完全には解明されていないものの、長時間睡眠による血管の拡張が原因で起こると考えられています。 それに対して緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢で寝ることによる筋肉の緊張が主な原因です。 片頭痛 片頭痛は、目の奥から側頭部、もしくは頭全体にズキズキと脈打つような痛みが主な症状です。他にも、頭を前後左右に動かすと痛みが強くなる、光・音・においに過敏になりやすいなどの特徴があり、人によっては吐き気を催す場合もあります。 眠っているあいだは、自律神経のうち回復や修復をつかさどる副交感神経が優位になり、脳内の血管が拡張します。寝すぎによる片頭痛は、長時間睡眠により脳内血管が必要以上に拡張し、その周辺の神経が引っ張られるためだと考えられています。 緊張型頭痛 緊張型頭痛は、後頭部や頭部全体が締め付けられるような痛みが主な症状です。時間の経過とともに痛みが増す傾向にあり、首や肩のこり、軽いめまいを併発することもあります。 緊張型頭痛の原因は、筋肉の緊張による血行不良です。 同じ姿勢で長時間寝たり、寝相が悪いまま寝てしまったりすると、筋肉が緊張して血流が悪化。筋肉の血管が収縮して神経が刺激され、締め付けられるような痛みが発生します。 寝すぎたときの頭痛に対する治し方 寝すぎによる頭痛の原因は、片頭痛が血管の拡張、緊張型頭痛が筋肉の緊張による血行不良であり、その治し方も異なります。ここからはそれぞれの対処方法を確認していきましょう。 片頭痛は「冷やす」 血管の拡張によって起こる片頭痛を和らげるには、冷やすのが効果的です。 体温が上昇して血流が良くなると痛みが強くなるため、ズキズキと痛む部分や首の後ろを冷やしましょう。特に、うなじの中央のくぼんだ部分である「盆の窪」を、保冷剤や冷却シートなどで冷やすとよいでしょう。 誘発因子である光や音に過敏になっている場合は、暗く静かな場所で安静にするようにしましょう。 また、カフェインには血管収縮作用があるため、起床時にコーヒーや紅茶などを飲むと痛みを軽減できる可能性があります。ただし、飲みすぎは逆効果になる可能性もあるため、注意が必要です。 緊張型頭痛は「温める」 血行不良によって起こる緊張型頭痛を和らげるには、体を温めて血流を良くすることが効果的です。目や肩、首などを温めるほか、お風呂に入って全身を温めることもよいでしょう。また、軽い運動やストレッチ、マッサージで筋肉をほぐすと、痛みが和らぎます。 なお、慢性的な姿勢の悪さは血流を悪化させるため、普段から正しい姿勢を心がけるようにすることも意識しましょう。 そもそも寝すぎてしまう原因とは 睡眠が足りていない状態を「睡眠負債」と呼びます。睡眠負債が溜まっていると、不足している睡眠を補おうとして週末などに長く寝てしまいがちです。睡眠負債には睡眠の長さだけでなく質も関係しているため、普段から質のよい睡眠を十分にとることが大切です。 【医師監修】寝すぎてしまうのは病気やストレスが原因?改善・対策方法について 寝すぎの頭痛を予防する方法 睡眠負債を解消し、寝すぎによる頭痛を予防するには主に以下の3つの方法があります。 規則正しい生活リズムを心がける...