睡眠の質を上げる「最高の睡眠メソッド」10ヶ条まとめ

睡眠の質を上げる「最高の睡眠メソッド」10ヶ条まとめ

睡眠コラム

睡眠の質を上げる「最高の睡眠メソッド」10ヶ条まとめ

快眠・安眠
あなたは最高の睡眠を取れていますか? 多くの人は、なかなか寝付けない、しっかり寝たのに眠い・疲れが取れない、途中で目が覚めてしまう、スッキリ起きられない、日中眠くなる事が多い、いびきが酷いなど、何かしらの悩みを抱えているのではないでしょうか。

多くの人が悩みを抱える睡眠

私たちは、健康になるための栄養バランスの取れた食事や、ダイエットのためのトレーニングやストレッチ法、ダイエットグッズ、美容のための化粧品、頭を良くするための勉強法・暗記術などに気を配る一方、殆どの人は毎日欠かさずする“睡眠”についてはそれほど気にかけてないと思います。また、悩みを解決しようと情報収集をしても、巷には不正確であったり、誤った情報が沢山あり、誤った情報をもとに睡眠改善プログラムを実践した結果、変わらないならまだしも悪化してしまうこともままあります。そこで、睡眠研究の総本山であるスタンフォード大学で睡眠に関する研究所の所長を務める西野精治先生(スタンフォード大学医学部教授、スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所所長)がオススメする、「最高の睡眠メソッド10ケ条」を紹介します。

最高の睡眠とは?

ちなみに、最高の睡眠とは何だと思いますか? 最高の睡眠とは、「脳・体・精神」を最高のコンディションに整える、「究極的に質が高まった睡眠」のことです。睡眠時間の長さではない点に注意して下さい。短すぎても体に良くないですが、長すぎても良くないという研究結果も報告されています。 また、睡眠と覚醒(パフォーマンス)は表裏一体で、最高の睡眠を取れば、最高の覚醒(パフォーマンス)を得られます。反対に、良くない睡眠だと良くない覚醒(パフォーマンス)となってしまいます。人生の1/3の時間を費やす睡眠は、残りの2/3の時間を活動的に過ごすための重要な準備/片付け時間に当たり、非常に重要であると言えます。言い換えれば、睡眠を制する者が人生を制すと言っても過言ではありません。 “睡眠の質は何で左右されるか?” 睡眠の質は、眠り始めの90分で大きく左右されます。その最初の90分をいかに深く眠るかが重要なポイントです。 以下、1日を通じた睡眠メソッド(朝ノ巻・昼ノ巻・夜ノ巻)を紹介します。 是非、今日から試してみてください。

-Morning-

朝は主にその日一日の活動性を高めるため、覚醒を促進します。

第1条 起床時間を固定し、アラームは2段階で設定する

2度目のアラームは、1度目の20分後で設定しましょう。1回目の設定は、「ごく微音で短く」設定する事がポイントです。例えば、11時に寝て7時には起きる場合、6時40分と7時にアラームを設定します。1度目のタイミングで起きれなくても大丈夫です。深い睡眠時に無理に起こしてしまうと、目覚めてもぼーっとして目覚めが悪く頭が働きません。すっきり目覚めるためには浅いノンレム睡眠やレム睡眠時に起きる必要がありますが、朝方にはノンレム睡眠が短く、レム睡眠が長くなります。健康な睡眠のパターンでは明け方には自然とレム睡眠や浅いノンレム睡眠が多くなり、1度目のアラームで起きれなくても、2度目のアラームで目覚めることが出来ます。 第1条の詳細はこちらから!

第2条 太陽の光を浴びる

目が覚めたらまず最初にカーテンを開けて日の光を浴びましょう。人の体内時計は24時間より少し長く、油断するとリズムが後ろ倒しになる傾向がありますが、朝の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、そのズレを調整することが出来ます。 ですから、目が覚めたらまず最初に寝室のカーテンを開けて、太陽の光を浴びましょう。光を浴びることで、体に朝であること知らせ、体内時計が毎朝リセットされます。太陽の光には、覚醒効果や気分の高揚効果もあり、日中に浴びることによるメリットは多いです。 また、晴れの日に限らず雨や曇りの日でも、充分な光量がありますので、日中はなるべく外で活動すると良いでしょう。 逆に、夜間、特に就寝前には強い室内灯を浴びないようにして、睡眠やリズム調節にかかわるメラトニンの分泌を光で抑制しないようにすれば、良眠がおとずれ、すっきりと目覚めることができます。 第2条の詳細はこちらから!

第3条 咀嚼を重視した朝食を摂る(あたたかい汁物があると更に良し)

朝ご飯は、よく噛む必要のある食べ物を積極的に食べましょう。朝食を食べることには多くのメリットがあります。咀嚼を重視した朝食を食べることで、感覚神経への刺激や咀嚼という運動を通じて覚醒が進んだり、一日の始めにエネルギーの補給が出来ます。また、朝が一番脂肪が燃焼されやすいため、食事をしつつも朝食を抜くより肥満防止効果が高かったり、日の光を浴びることと同様に体内時計のリセット効果があったり、咀嚼により記憶力が向上したり、一日のメリハリが出来たり、等と良いこと尽くしです。 咀嚼性を高めるために、食材の切り方を大きめにしたり、白米に栄養価の高い雑穀米を混ぜるなどの一工夫でより効果的になります。また、温かい汁物があると更に覚醒が効果的になります。覚醒には、臓器などのなる体内中心部の温度(深部体温)の上昇が必要ですが、温かい汁物は深部体温を若干上げるため、覚醒が進みやすくなります。

-Afternoon-

昼前後は眠くなりやすいですが、その際の対処法についてご紹介します。

第4条 パワーナップ(15分~30分程度の仮眠)をとる

日中(特に昼過ぎ)に眠くなることがありますが、眠くなったときに少し時間の余裕があるのであれば、睡眠圧に従ってパワーナップする事がお勧めです。パワーナップとは15分~30分程度の仮眠のことですが、パワーナップによりリフレッシュされ、パフォーマンスが回復することは以前より分かっていましたが、パワーナップにより認知症(約1/7)や糖尿病のリスクが減少したり、疾患リスクも下げることは最近話題になっています。但し、寝れば寝るだけ良いわけではなく、1時間以上の昼寝をした場合は、認知症リスクが2倍になってしまうという報告もあります。数時間の昼寝をしてしまう場合は、睡眠リズムを崩してしまうだけでなく、睡眠負債が溜まっている証拠なので日頃の睡眠習慣を見直す必要があります。 第4条の詳細はこちらから!

第5条 冷たいものを持つ or 冷水で手や顔を洗う

第4条では睡眠圧に従った行動としてパワーナップをお勧めしましたが、眠れる環境ではない場合も多いと思います。眠気覚ましをして睡眠圧を軽減する別の方法として、ペットボトルなどの冷たいものを持ったり、お手洗いで手や顔を洗ったりしてみて下さい。ひやっとするこの刺激や皮膚温度の低下が、睡眠打破に効果的です。他には、ミントなどのリフレッシュ効果のあるガムを噛んだり、カフェイン(覚醒成分)の入った飲食物(例えば:コーヒー、お茶、GABA入りチョコ)を摂ったりすることも効果的です。 また、一般に昼食の有無に関わらず、生体リズムの影響によって午後2時頃に眠くなる現象(アフタヌーンディップ)があります。そのため、その傾向が強いのであれば、2時頃に重要なこと(会議、プレゼン等)を避けることはミスの予防策となります。ただ、昼間によく眠気を感じるのは、睡眠負債が溜まっているためです。日中の眠気を改善するには、睡眠負債を解消することが重要です。 第5条の詳細はこちらから!

-Evening-

ここからは入眠までの準備として気を付けるべきポイントなどを紹介します。

第6条 冷やしトマト(深部体温を下げる食品)を食べる

前提として、栄養価のあるバランスの取れた食事を摂ることは大切です。偏った食事や暴飲暴食は、必要な栄養素が不足し、理想的なホルモン分泌や組織の再生がなされなかったり、消化不良や肥満、アルコール中毒、さらには生活習慣病などの疾患に繋がるため気を付ける必要があります。また、睡眠には皮膚温度を上げ、深部体温を下げることが必要ですが、そのために体を冷やす作用のある食品を食べることがおすすめです。体を冷やす効果のある食材を冷やして食べればより効果的です。一般的にはトマトやキュウリなどの夏にとれる野菜は体を冷やす効果があると言われています。 また、ダイエットなどで夕飯を抜くと、食欲増進および覚醒促進に働くオレキシンというホルモンが分泌され、入眠を阻害するため、なるべく軽くでも夕飯を食べるようにして下さい。また、食べる際は、消化吸収のため就寝の2時間前までを目安にして下さい。 第6条の詳細はこちらから!

第7条 就寝90分前に入浴<炭酸泉> or すぐ寝るときはシャワーにする

入浴ですが、就寝の90分前に入浴を済ませるのがお勧めです。体温には皮膚温度と深部体温がありますが、睡眠には皮膚温度と深部体温の差が縮まる(2℃以内)、つまり最終的に皮膚温度が高く深部体温が低くなることが重要です。そのために、まず皮膚温度・深部体温を上げて、次に熱放散して深部体温を下げることが必要になりますが、入浴が最も効果的な手段になります。90分前という時間は、通常の入浴で、一次的に上昇した深部体温が元の体温に戻るまでに要する時間です。元に戻った体温は、その後も下降していくため自然と眠くなります。一般的には40度程度のお湯で、10-15分程度半身浴をするとよいですが、炭酸泉やナトリウム泉などがより効果を高めてくれます。炭酸泉は、入浴後ののぼせ等の疲労感が生じにくいため、デメリットもなくお勧めです。 就床するまでに時間がないときは、深部体温の上昇を避けるため、シャワーにしましょう。また、足湯の効果も絶大で、入浴と類似の効果が期待できます。 第7条の詳細はこちらから!

第8条 スマホ(電子機器)を排除する

つい就寝前も携帯やPCを触ってしまいがちですが、短い波長のブルーライトを浴びることで、覚醒度を上げ、睡眠ホルモンと呼ばれる“メラトニン”の分泌が抑えられ、眠りにくくなってしまうため、スマホやPCなど(LEDが使用されている電子機器類)を就寝前に触るのを控えましょう。ブルーライトを軽減する夜間モードに設定して使用しても、スマホの操作により脳が覚醒し、眠る準備が整いません。腹ただしいメールや、気になるメールを一通開けるだけで朝まで眠れないこともあります。 また、全体的に日本の家庭・レストランなどは照明が明るすぎる傾向があるため、暖色系の間接照明で空間を照らすように切り替えるとより睡眠に適した空間になります。 枕元の照明を付けたまま寝る人もいますが、実験的には一般的な夜光(約10ルクス)でもメラトニンの合成阻害を引き起こすため、フットライトや離れたところでの小さな間接照明などにするのが適切です。 第8条の詳細はこちらから!

第9条 入眠時間を固定する

良い睡眠習慣によって、眠り始めの90分で深い睡眠が取れ、疲れがとれ脳のゴミが排泄されます。入眠時間を固定することにより、入眠直後に深い睡眠が出現します。 しかしながら、飲み会や残業、プライベートな用事など、毎日同じ時間に入眠するのは難しいこともあるかと思います。それらを考慮して、自分の基本の寝る時間「入眠定時」を設けると良いでしょう。 また、明日が早いからいつもより早く寝ようとしても、なかなか寝られない経験がありますが、それは入眠の直前に脳が眠りを拒否する「フォビドンゾーン(進入禁止域)」に強く影響されている可能性が高いです。不思議な現象ですが、通常就寝する時間の直前から2時間前ぐらいまでが最も眠りにくいとされています。そのため、翌日が早い時は、睡眠時間が少し短くなりますが、寝る時間はいつも通りで起きる時間を早めれば、入眠しやすく且つ深い睡眠がとれ、睡眠の質が確保されます。 第9条の詳細はこちらから!

第10条 裸足で寝る&靴下は脱ぐ

特に冷え性の人は寒くて寝れないために、靴下を履いて寝ようとしますが、それは逆効果です。靴下を履いて寝たりすることはやめましょう。少なくとも寝る直前までに脱いで下さい。 入眠には、手足から熱を逃がすために皮膚温度が高くなることが必要ですが、靴下を履くと足に熱がこもり、熱が逃げません。冷え性の方は、マッサージや靴下を履くことで足を充分温めた後、靴下を脱いで入床して下さい。 靴下よりも効果的で入浴に似た効果が期待できる“足湯”も効果的です。入浴と異なり、深部体温を上げるのではなく、熱放散へのアプローチなので、寝る直前に行うのがおすすめです。 また、日頃の運動不足や不摂生な食生活、過度な禁煙・飲酒など、血行が悪くなり冷えに繋がるため、根源的な冷えの原因の解決を行なうことも大切です。 第10条の詳細はこちらから! 睡眠に悩んでいる方はまずは上記10ヶ条を取り入れてみて下さい。症状が重い場合やあまり改善がみられない場合は、速やかに睡眠専門医の診察を受けましょう。
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寝起きで首が痛いのは枕が原因?枕が合わないと出る症状や正しい選び方

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最近は“睡眠時間”の大切さだけでなく“睡眠の質”に注目が集まっており、良質な睡眠を得るために、“理想の寝姿勢”を考える人が増えています。そこで、寝姿勢の種類やそれぞれのメリット・デメリット、理想の寝姿勢などをご紹介します。自分に合った寝姿勢や適切な寝具を選んで、快眠を目指しましょう! 寝姿勢とは? “寝姿勢”とは、寝ているときの姿勢のことで、主に、仰向け、横向き、うつ伏せなどがあります。寝姿勢が崩れている場合、肩こりや腰痛、首の痛みのほか、寝起きのだるさなど、翌日の体調に悪影響を及ぼすことも。反対に、背骨が自然な状態の寝姿勢で眠ると、効率的に疲労回復でき、背骨の歪みを整える効果が期待できます。 日中は、デスクワークの方も立ち仕事の方も、同じ姿勢を取り続けて身体に負担をかけていることが多いため、睡眠時には理想の寝姿勢で快眠を得て身体の不調を解消することが大切です。 また、睡眠には免疫力の向上や精神の安定、記憶の整理や定着などの効果もあるといわれており、快眠によって頭がクリアな状態にリセットされ、仕事や日常生活のパフォーマンス(生産性)向上が期待できます。 人生の3分の1を費やすといわれている睡眠。せっかくなら整った寝姿勢で睡眠の質を高め、効率よく疲労回復しましょう。 寝姿勢の種類とメリット&デメリット 寝姿勢は主に下記の3種類に分けられます。 仰向け寝 横向き寝 うつ伏せ寝 どの寝姿勢にもメリットとデメリットがあるため、入眠時は、ご自身が心地よく感じる寝姿勢で寝て問題ありません。 肝心なのは、熟睡している際の寝姿勢と寝返りの打ちやすさです。一般的に人は一晩で平均20~30回寝返りを打つといわれており、寝返りを打つことで体液循環や背骨の歪み調節など、身体をリセットしています。 それでは、各寝姿勢の概要とメリット・デメリットをそれぞれご説明します。 仰向けは、リラックスした状態の寝姿勢 仰向けは、日本人に多い“平たい体格の人”向き。背中全体で体重による圧力(体圧)を支えるので、身体への負担が少なく余分な力も入りません。また、手足を動かしやすく体液循環がよいことから、筋肉がこりにくいといわれており、猫背の改善や防止が期待できます。 「睡眠時に仰向け寝の時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしている」とされているほど、最も安定・リラックスできる寝姿勢です。 ただし、尾てい骨を圧迫しやすく、反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすいので、寝返りが打ちやすいマットレス選びが重要です。ほかにも、舌が重力で落ち込むため気道が塞がれやすく、横向き寝に比べるといびきにつながるといったリスクが挙げられます。 メリット 体液循環が良くて筋肉がこりにくい 体圧が均等に分散されて負担が少ない デメリット いびきにつながることがある 反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすい 横向きは、いびき予防に有効な寝姿勢 横向き寝は、肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭くなっている方向きの寝姿勢です。舌が落ち込むことによる気道の妨げが起きにくいため、“いびきをかきにくく呼吸がしやすい”特徴があります。 また、腰の角度を自由に調整できるため、腰に負担がかかりにくいです。個人差はありますが、左側を下にすると消化系の臓器などに負担がかかりにくいともいわれています。 ただし、身体とマットレスの接する面積が小さく、体圧による血流の滞りが起きやすいため、長時間横向き寝の状態が続くと筋肉のこりや冷えの原因に。特に一方向で寝続けた場合は、身体の歪みや肩・骨盤の圧迫による痛みも生じやすいため、スムーズな寝返りをサポートしてくれる寝具を選ぶ必要があります。 メリット 呼吸がしやすくいびきをかきにくい...

理想の寝姿勢とは?仰向け、横向き、うつ伏せ寝のポイントを徹底解説

睡眠コラム

最近は“睡眠時間”の大切さだけでなく“睡眠の質”に注目が集まっており、良質な睡眠を得るために、“理想の寝姿勢”を考える人が増えています。そこで、寝姿勢の種類やそれぞれのメリット・デメリット、理想の寝姿勢などをご紹介します。自分に合った寝姿勢や適切な寝具を選んで、快眠を目指しましょう! 寝姿勢とは? “寝姿勢”とは、寝ているときの姿勢のことで、主に、仰向け、横向き、うつ伏せなどがあります。寝姿勢が崩れている場合、肩こりや腰痛、首の痛みのほか、寝起きのだるさなど、翌日の体調に悪影響を及ぼすことも。反対に、背骨が自然な状態の寝姿勢で眠ると、効率的に疲労回復でき、背骨の歪みを整える効果が期待できます。 日中は、デスクワークの方も立ち仕事の方も、同じ姿勢を取り続けて身体に負担をかけていることが多いため、睡眠時には理想の寝姿勢で快眠を得て身体の不調を解消することが大切です。 また、睡眠には免疫力の向上や精神の安定、記憶の整理や定着などの効果もあるといわれており、快眠によって頭がクリアな状態にリセットされ、仕事や日常生活のパフォーマンス(生産性)向上が期待できます。 人生の3分の1を費やすといわれている睡眠。せっかくなら整った寝姿勢で睡眠の質を高め、効率よく疲労回復しましょう。 寝姿勢の種類とメリット&デメリット 寝姿勢は主に下記の3種類に分けられます。 仰向け寝 横向き寝 うつ伏せ寝 どの寝姿勢にもメリットとデメリットがあるため、入眠時は、ご自身が心地よく感じる寝姿勢で寝て問題ありません。 肝心なのは、熟睡している際の寝姿勢と寝返りの打ちやすさです。一般的に人は一晩で平均20~30回寝返りを打つといわれており、寝返りを打つことで体液循環や背骨の歪み調節など、身体をリセットしています。 それでは、各寝姿勢の概要とメリット・デメリットをそれぞれご説明します。 仰向けは、リラックスした状態の寝姿勢 仰向けは、日本人に多い“平たい体格の人”向き。背中全体で体重による圧力(体圧)を支えるので、身体への負担が少なく余分な力も入りません。また、手足を動かしやすく体液循環がよいことから、筋肉がこりにくいといわれており、猫背の改善や防止が期待できます。 「睡眠時に仰向け寝の時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしている」とされているほど、最も安定・リラックスできる寝姿勢です。 ただし、尾てい骨を圧迫しやすく、反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすいので、寝返りが打ちやすいマットレス選びが重要です。ほかにも、舌が重力で落ち込むため気道が塞がれやすく、横向き寝に比べるといびきにつながるといったリスクが挙げられます。 メリット 体液循環が良くて筋肉がこりにくい 体圧が均等に分散されて負担が少ない デメリット いびきにつながることがある 反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすい 横向きは、いびき予防に有効な寝姿勢 横向き寝は、肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭くなっている方向きの寝姿勢です。舌が落ち込むことによる気道の妨げが起きにくいため、“いびきをかきにくく呼吸がしやすい”特徴があります。 また、腰の角度を自由に調整できるため、腰に負担がかかりにくいです。個人差はありますが、左側を下にすると消化系の臓器などに負担がかかりにくいともいわれています。 ただし、身体とマットレスの接する面積が小さく、体圧による血流の滞りが起きやすいため、長時間横向き寝の状態が続くと筋肉のこりや冷えの原因に。特に一方向で寝続けた場合は、身体の歪みや肩・骨盤の圧迫による痛みも生じやすいため、スムーズな寝返りをサポートしてくれる寝具を選ぶ必要があります。 メリット 呼吸がしやすくいびきをかきにくい...

欠伸をする女性

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...