実はこんなに汚れている!正しい枕の洗い方!

実はこんなに汚れている!正しい枕の洗い方!

睡眠コラム

実はこんなに汚れている!正しい枕の洗い方!

お手入れ
もうすぐ年末。年末年始といえば大掃除ですね。お風呂場や台所、ベッドやソファーの下など、普段はなかなか掃除できない場所を掃除される方が多いのでは? キレイになった部屋や寝具は快適ですが、意外と見落としがちなのが枕本体のお掃除です。「普段から枕カバーを洗っているから大丈夫」と思っていたら大間違い。実は枕本体もかなり汚れが溜まっています。 そこで今回は枕の正しい洗い方についてご紹介します。

枕ってどのくらい汚れているの?

枕カバーは日常的に洗濯する方が多いかと思いますが、枕本体にも汚れが溜まっています。汚れを落とさないまま使用し続けると、カビやダニが発生する原因となってしまいます。

長期間使った枕にはダニやカビがこんなにたくさん!

ブレインスリープが行った調査によると、1年間使用した枕には、ウレタン素材の枕で5,000匹以上、フェザー素材の枕では20,000匹を超えるダニが繁殖することがわかっています。 枕は素材によって丸洗いすることができるので、ハウスダストやダニアレルギーをお持ちの方や、小さいお子様がいる家庭では、丸洗い可能な枕を選びましょう。

あなたの枕は洗える?

一般的に洗える素材と洗えない素材があるので、まずは素材別でみていきましょう。

洗える素材

ポリエステルのわた 多くの枕に使われている素材で、わたのようにふわふわした人口繊維です。基本的には洗濯可能ですが、商品によって水洗いできないものがあるので、洗濯表示をチェックしましょう。もし洗えない場合は、天日干しするのがオススメです。 ビーズ 一般的に、細かいビーズは水分をたくさん吸収して乾きにくいので、水洗いには不向きとされています。ですが、中が空洞になっているマルコビーズは弾力性や耐久性に優れているため水洗いが可能です。 パイプ ストローのような筒状のものを細かく切ったパイプは、耐久性や通気性に優れているため水洗いが可能です。繰り返し洗っても劣化しにくいのも特徴です。 ポリエチレン ポリエチレンは耐久性や通気性に優れているため、洗濯機で洗える商品が多いです。特殊な作りになっているものや、洗って変形するものなど、手洗いのみ可能な商品もあるので洗濯表示を確認しましょう。

洗えない素材

そばがら そばがらなどの植物性の素材は乾くのが遅いため、水洗いするとカビが生えやすく、腐って雑菌が繁殖したり虫がわいたりすることがあるので、濡らさないように気をつけましょう。 低反発ウレタン 低反発ウレタンは小さな気泡が連続するスポンジ状の構造のため、水に浸すと限りなく吸収して重くなり、強度も弱くなります。一部、洗濯可能な商品もありますが、一般的には水に濡れると破れやちぎれの原因となり、低反発力も弱まってしまいます。 羽毛 羽毛などの動物性の素材は乾くのが遅く、とてもデリケートです。水に濡れるとふんわりした感触が失われてしまうので、洗濯できない商品が多いです。

素材だけで判断してはダメ!

枕についている洗濯表示はしっかり確認しましょう。素材ごとで洗えるか洗えないかを判断することも可能ですが、同じ素材でも洗える場合と洗えない場合があるので要注意です。また、洗える素材についても、洗い方が異なるので気を付けましょう。

洗える枕には、洗濯桶のマークとタンブル乾燥可能のマークが書かれています。タンブル乾燥とは、家庭用ドラム式洗濯乾燥機やコインランドリーの乾燥機の乾燥方法で、丸の中に書かれた点が1つの場合は60℃、点が2つの場合は80℃が使用可能な乾燥機の上限温度となります。

また、洗濯桶のマークは洗濯機での洗濯が可能、温度表示は洗う時の水の上限温度を示しています。選択桶に手がついているマークは、手洗い可能のマークで、温度表示はありませんが上限温度は40℃です。間違って洗濯機に入れないようにしましょう。

枕を洗う頻度は?

洗うことができる枕の素材の場合、どれくらいの頻度で洗濯するのが良いのでしょうか。 厚生労働省が発表している「旅館業における衛生等管理要領」では、枕を清潔に保つためには6か月に1回以上は丸洗いが必要とされています。ですが、もし汚れやニオイが気になる場合は、そのタイミングで洗濯をしてください。睡眠中、頭や顔が触れ続ける枕は、寝汗や皮脂、フケなどで想像以上に汚れます。枕カバーを洗濯しても、枕本体に汚れが溜まることでカビやダニが発生し、肌荒れや髪のトラブルの原因にもなりかねないので注意しましょう。 また、枕を完全に乾かさないまま使用するとカビが発生しやすいので、水洗いする時はカラッと晴れた日に洗濯するか、乾きやすい素材の枕を選ぶようにしましょう。

素材ごとの洗い方

洗える素材といっても、洗濯機の使用や手洗いなど様々なので、素材ごとの洗い方をご紹介します。 ■ポリエステルのわた 一般的には手洗いで洗える商品が多く、洗剤はいつも使っている洗濯用洗剤を使用して大丈夫です。 準備するもの 衣類用中性洗剤、枕が入る大きな洗面器(洗面所の洗面ボウルでもOK)、ぬるま湯 洗濯手順 1:枕カバーを外して、中袋を取り出す。枕カバーは別途、洗濯機で洗いましょう。 2:強い汚れやシミがある場合は、事前に洗剤を染み込ませて浮かせる。 3:洗面器や洗面ボウルにぬるま湯を張り、中性洗剤を入れて混ぜ溶かす。 4:枕の中袋を入れて全体に染み込ませ、手で押し洗いする。 5:洗い終わったら泡が出なくなるまでよくすすぎ、洗濯機に入れて3分程度、脱水をする。中の素材が偏らないように、短めにしましょう。 6:中素材をたたいて均等に整え、風通しの良い場所で天日干しする。 7:しっかりと乾いたら、枕カバーをかけて完了。 中の素材が偏ると寝心地が悪くなってしまうので、脱水後は形を整えて平たい台の上において干すのがオススメ。商品によっては吊り下げて乾燥させることもできますが、偏りが出やすいので注意が必要です。 ■ビーズ・パイプ 一般的には手洗いで洗える商品が多く、洗剤はいつも使っている洗濯用洗剤を使用して大丈夫です。 準備するもの 衣類用中性洗剤、枕が入る大きな洗面器(洗面所の洗面ボウルでもOK)、ぬるま湯 洗濯手順 1:枕カバーを外して、中袋を取り出す。枕カバーは別途、洗濯機で洗いましょう。 2:強い汚れやシミがある場合は、事前に洗剤を染み込ませて浮かせる。 3:洗面器や洗面ボウルにぬるま湯を張り、中性洗剤を入れて混ぜ溶かす。 4:枕の中袋を入れて全体に染み込ませ、手でもみ洗いする。 5:洗い終わったら泡が出なくなるまでよくすすぎ、バスタオルに包んで水気を取る。 6:素材をたたいて均等に整え、風通しの良い場所に吊るして陰干しする。 7:パイプの中までしっかりと乾いたら、枕カバーをかけて完了。 部分的に汚れてしまった場合は、枕全体ではなく強い汚れやシミの部分だけに洗剤をつけて洗うのがオススメ。早く乾燥するためカビの発生を防ぐことができます。もし、ビーズやパイプを中袋から取り出せる場合は、全部出してザルなどに移して水洗いすると簡単です。 ■ポリエチレン(パイプ) 一般的には洗濯機で洗える商品が多く、洗剤はいつも使っている洗濯用洗剤を使用して大丈夫です。ただし、事前に洗濯表示を確認するようにしましょう。 準備するもの 衣類用中性洗剤、洗濯ネット 洗濯手順 1:枕カバーを外して、中袋を取り出す。枕カバーは別途、洗濯機で洗いましょう。 2:強い汚れやシミがある場合は、事前に洗剤を染み込ませて浮かせる。 3:洗濯ネットに入れ、洗濯機に入れる。 4:中性洗剤を所定の位置に入れ、「手洗い」や「ドライ」など、ソフト洗いのコースを選んで洗濯する。 5:全ての工程が終了したら取り出し、中素材をたたいて均等に整え、天日干しする。 6:しっかりと乾いたら、枕カバーをかけて完了。 大きくて洗濯機に入らない場合は手洗いを行いましょう。また、大きい枕や分厚い枕は、たっぷりの水を使って奥まで洗う「毛布モード」もオススメです。 洗濯中に中身が出てしまうリスクがあるので、枕だけを洗う場合でも洗濯ネットに入れましょう。また、枕本体のファスナーがしっかり閉まっているかを確認してください。開いていると中の素材が出て、形を整えるのが大変になります。 枕が完全に乾燥するまで4~5日要する場合も考ありますが、完全に乾かさないとカビの発生の原因となるので、中までしっかり乾燥しているかを確認しましょう。

自宅の洗濯機に入らない時はコインランドリーを使うのもあり

コインランドリーは、自宅の洗濯機よりも大きいサイズの洗濯機が用意されている場合が多いので、大きいサイズの枕を使用している人にオススメです。 また、コインランドリーには乾燥機つきの洗濯機や独立乾燥機があるため、利用することで干す時間も削減することができます。さらに、アレルギーの原因となるダニが死滅するには60℃以上の温度が必要とされているので、乾燥機を使用することで時短だけでなくダニ対策が可能。乾燥機の使用が可能かどうかは、枕についている洗濯表示を確認しましょう。 まれに枕の洗濯を禁止しているコインランドリーがあるので、事前に確認することも大切です。

ドラム式洗濯機で洗う際の注意点

ドラム式洗濯機は、ドラム内で重さの偏りが出ると洗濯中や脱水時にエラーになって停まってしまうので、枕の位置を整えて再開させましょう。特に脱水時にはエラーが出やすいので、どうしても止まってしまう場合は、バスタオルに包んで水気を取りましょう。

また、ポリエステルわたの枕は脱水にかけると中身が偏りやすいので、乾燥させる前に中素材をたたいて均等に整えるのがポイントです。

洗ってはいけない枕のお手入れ方法

次に、洗えない枕のメンテナンス方法をご紹介します。洗えない枕のお手入れの方法は、基本的に定期的に外干しして乾燥させることです。多くの素材は天日干しが理想ですが、天日干しが適さない素材もあるので、その場合は風通しのよい場所で陰干しをしましょう。 ■そばがら そばがらは、天日干しがオススメです。様々な面に太陽の光が当たるように返しながら干せば、日光消毒の効果も期待できます。 お手入れ手順 1:そばがらを取り出し、重ならないように新聞紙の上に広げる。 2:風で飛ばされないように、フードカバーをかぶせる。乾燥用ネットに取り出しても大丈夫です。 3:直射日光を当てて乾燥させる。 少なくとも6か月に1回程度の天日干しがオススメですが、毎日行っても問題ありません。日が沈んでからも外に出しておくと湿気を吸収するため、遅くとも15時くらいには取り込みましょう。 ■低反発ウレタン 低反発ウレタンは、陰干しがオススメです。直射日光が当たらない通気性が良い場所に干してください。室内で干す場合は、扇風機の風を当てて通気性を高めましょう。 お手入れ手順 1:素材保護用のカバーをつけたまま、風通しのよいところで陰干しする。

低反発ウレタンは小さな気泡が連続しているするスポンジ状の構造のため、空気の出し入れをするだけで清潔に保つことができます。毎日使用するだけでも空気の入れ替えができるので、頻繁に陰干しする必要はありません。ですが長時間使用していない場合は古い空気が溜まっているので、一度陰干ししてから使用しましょう。

■羽毛 羽毛は、週に一度くらいの陰干しがオススメです。直射日光が当たらない通気性が良い場所に干してください。室内で干す場合は、扇風機の風を当てて通気性を高めましょう。 お手入れ手順 1:風通しのよいところに新聞紙を置いて枕を乗せ、陰干しする。 2:干した後は両側から軽く叩いて中の羽根をほぐす。

新聞紙の上に枕を乗せると、枕の湿気を吸い取ってくれるので効率的に湿気を除去できます。

今年は枕もお掃除してみては?

枕本体の洗い方やお手入れ方法をご紹介しました。枕をメンテナンスしないまま使用し続けるとダニやカビが繁殖し、肌荒れやアレルギー、喘息の原因になってしまうことがあるので、気をつけてください。今年の大掃除では枕本体もしっかり掃除して、気持ちの良い睡眠をとりましょう! 【参考】 ※「家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程の改正について」消費者庁 ※「旅館業における衛生等管理要領」厚生労働省
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睡眠コラム

最近は“睡眠時間”の大切さだけでなく“睡眠の質”に注目が集まっており、良質な睡眠を得るために、“理想の寝姿勢”を考える人が増えています。そこで、寝姿勢の種類やそれぞれのメリット・デメリット、理想の寝姿勢などをご紹介します。自分に合った寝姿勢や適切な寝具を選んで、快眠を目指しましょう! 寝姿勢とは? “寝姿勢”とは、寝ているときの姿勢のことで、主に、仰向け、横向き、うつ伏せなどがあります。寝姿勢が崩れている場合、肩こりや腰痛、首の痛みのほか、寝起きのだるさなど、翌日の体調に悪影響を及ぼすことも。反対に、背骨が自然な状態の寝姿勢で眠ると、効率的に疲労回復でき、背骨の歪みを整える効果が期待できます。 日中は、デスクワークの方も立ち仕事の方も、同じ姿勢を取り続けて身体に負担をかけていることが多いため、睡眠時には理想の寝姿勢で快眠を得て身体の不調を解消することが大切です。 また、睡眠には免疫力の向上や精神の安定、記憶の整理や定着などの効果もあるといわれており、快眠によって頭がクリアな状態にリセットされ、仕事や日常生活のパフォーマンス(生産性)向上が期待できます。 人生の3分の1を費やすといわれている睡眠。せっかくなら整った寝姿勢で睡眠の質を高め、効率よく疲労回復しましょう。 寝姿勢の種類とメリット&デメリット 寝姿勢は主に下記の3種類に分けられます。 仰向け寝 横向き寝 うつ伏せ寝 どの寝姿勢にもメリットとデメリットがあるため、入眠時は、ご自身が心地よく感じる寝姿勢で寝て問題ありません。 肝心なのは、熟睡している際の寝姿勢と寝返りの打ちやすさです。一般的に人は一晩で平均20~30回寝返りを打つといわれており、寝返りを打つことで体液循環や背骨の歪み調節など、身体をリセットしています。 それでは、各寝姿勢の概要とメリット・デメリットをそれぞれご説明します。 仰向けは、リラックスした状態の寝姿勢 仰向けは、日本人に多い“平たい体格の人”向き。背中全体で体重による圧力(体圧)を支えるので、身体への負担が少なく余分な力も入りません。また、手足を動かしやすく体液循環がよいことから、筋肉がこりにくいといわれており、猫背の改善や防止が期待できます。 「睡眠時に仰向け寝の時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしている」とされているほど、最も安定・リラックスできる寝姿勢です。 ただし、尾てい骨を圧迫しやすく、反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすいので、寝返りが打ちやすいマットレス選びが重要です。ほかにも、舌が重力で落ち込むため気道が塞がれやすく、横向き寝に比べるといびきにつながるといったリスクが挙げられます。 メリット 体液循環が良くて筋肉がこりにくい 体圧が均等に分散されて負担が少ない デメリット いびきにつながることがある 反り腰の方は腰への負担が大きくなりやすい 横向きは、いびき予防に有効な寝姿勢 横向き寝は、肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭くなっている方向きの寝姿勢です。舌が落ち込むことによる気道の妨げが起きにくいため、“いびきをかきにくく呼吸がしやすい”特徴があります。 また、腰の角度を自由に調整できるため、腰に負担がかかりにくいです。個人差はありますが、左側を下にすると消化系の臓器などに負担がかかりにくいともいわれています。 ただし、身体とマットレスの接する面積が小さく、体圧による血流の滞りが起きやすいため、長時間横向き寝の状態が続くと筋肉のこりや冷えの原因に。特に一方向で寝続けた場合は、身体の歪みや肩・骨盤の圧迫による痛みも生じやすいため、スムーズな寝返りをサポートしてくれる寝具を選ぶ必要があります。 メリット 呼吸がしやすくいびきをかきにくい...

欠伸をする女性

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...

寝ても寝ても眠いのはなぜ?一日中眠くなってしまう原因と対策を解説

睡眠コラム

「いくら寝ても頭がスッキリしない」「日中に眠くなるので仕事に影響が出てしまう」などの症状を誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。十分な睡眠時間をとっているにも関わらず、日中眠くなるのにはいくつかの原因があります。 この記事では寝ても寝ても眠いと感じる方のために、原因や対処方法を紹介します。病気や疾患が隠されている可能性があるので、早めに対策を取りましょう。 寝ても寝ても眠い原因とは? 寝ても寝ても眠気が取れない原因は、睡眠時間や質の低下、精神的・身体的ストレス、アルコールの影響、潜在的な疾患など様々な要因が関係していますが、大きく以下の4つに分類できます。 日常生活の問題 病気・疾患の問題 女性ホルモンによる影響 季節の変化 いくら寝ても日中に眠くなる症状は単なる睡眠不足だけでなく、うつ病や甲状腺機能低下症など、基礎疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 ここからは、それぞれの分類について詳しくご紹介していきます。 日常生活の問題による影響 睡眠不足や環境による睡眠の質の低下により、日中に強い眠気を感じることがあり、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。さらに精神的・身体的ストレスによって自律神経が乱れ、睡眠障害を引き起こすこともあるかもしれません。 具体的な要因についていくつか見ていきましょう。 日常的な睡眠不足 日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短い水準にあり、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多い傾向で約53.7%、次いで「6時間未満」が約37.9%となります。 しかし、個人差はありますが一般的に適切な睡眠時間は、成人で6〜9時間が推奨されており、睡眠不足とされる方が多くいるのが現状です。さらに睡眠不足が続くと、「睡眠負債(睡眠の借金)」と呼ばれる状態となり、目覚めが悪い、日中の眠気が強い、体調不良、イライラするなどの症状が現れます。 参考:良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない 睡眠のこと - e-健康づくりネット(厚生労働省) 睡眠不足による睡眠負債が続いた場合、日中に眠くなるのが当たり前のようになることも懸念点として挙げられます。 睡眠負債はまとめて一日たっぷり眠っただけでは解消できず、長期的な取り組みが必要です。睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすため、早期に対策を立てるようにしましょう。 睡眠の質の低下 寝室の温度や湿度、照明、生活音などが適切でないと、質のよい睡眠を取れなくなります。例えば、寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠リズムが作れず眠りにくくなります。また、明るい照明や外部からの騒音も、脳が刺激されて安定した睡眠を妨げる要因になるため要注意です。 さらに、寝具の状態が悪いと、体が十分に休めず朝起きても疲れが取れないため、日中に眠くなってしまう可能性があります。このように、睡眠環境は質のよい睡眠を得るために重要な要素となります。 心理的なストレス 心理的なストレスとは、生活上の出来事や環境の変化などによって引き起こされる心理的な緊張、不安、焦りなどの心の状態のことです。 心理的ストレスは自律神経系に大きな影響を及ぼし、睡眠不足の原因となることがあります。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックスした状態で入眠しやすくなりますが、ストレスが続くと交感神経が優位になります。 交感神経系が優位になると、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠(深い眠り)の時間が減少するため、十分な休息が得られず翌日の眠気や集中力の低下につながってしまうのです。...