睡眠医学で企業の健康とエンゲージメントを高める「睡眠偏差値 for Biz」提供開始~睡眠専門医西野精治らが監修する新・健康経営サービス~

株式会社ブレインスリープ(本社:東京都千代田区、代表取締役:道端孝助、以下「ブレインスリープ」)は従業員の睡眠に関する問診とそれを可視化したデータから、企業と従業員の健康やエンゲージメントを高めることを目的とした健康経営サービス「睡眠偏差値for Biz」の提供を開始いたしました。
本サービスは東日本電信電話株式会社(以下、「NTT東日本」)をイノベーションパートナーとし、それぞれの強みを活かした共創プロジェクトを立ち上げ、開発を行いました。

  • 「睡眠偏差値 for Biz」開発背景

日本人の睡眠時間の短さは深刻な状態であり、OECDの調査(2018年)によると平均睡眠時間が7時間22分で世界でワースト1の短さと発表されています。しかしブレインスリープが実施した日本最大規模の睡眠に関する調査(2020年3月実施、10,000名:有職者)では、さらに睡眠時間が短くなり、 平均睡眠時間が6時間40分で、6時間未満の睡眠時間の日本人が全人口の約27%を占めることがわかっております。

一方、睡眠は単なる休息や眠気の解放ではなく、健康維持に重要な生理機能、活動であることがわかってきており、COVID-19の影響からも注目を集めている免疫機能の増強をはじめとし、自律神経の調整、記憶の定着や脳の老廃物の除去等の様々な重要な生理学的役割を果たすことが明らかになっています。さらには適切な睡眠時間と質の良い睡眠習慣でなければ、肥満、糖尿病、高血圧といった生活習慣病をはじめ、がん、認知症の発症リスクも高まることが危惧されます。

世界と比べても大きな社会的問題を抱えながらも対策が不十分である「日本の睡眠」に関しては、企業のレベルで対策を講じ、従業員の睡眠改善を促すことは大変重要であると考えます。ブレインスリープは従業員の健康と成長を考える企業様に本サービスを導入していただき、睡眠や健康に対する意識を高めていただくことはもちろんのこと、従業員の企業に対するエンゲージメントを可視化することで、その企業にマッチした健康経営をサポートしていきたいと思っています。​

  • サービス特徴

1.睡眠医療と連携したサービス

本サービスの監修は、32年間睡眠研究に従事している西野をはじめ、西野と共に睡眠研究を行ってきた睡眠専門医がそれぞれの専門領域で行いました。
本サービスにおいては、データ取得後に企業全体、部署別、営業所別、役職別、年代別といった軸で分析を行い、結果から見えた課題に対して、睡眠専門医の指導をもとに考えられたIT/医療ソリューションを中心とした睡眠改善プログラムを提供しています。睡眠改善プログラムは、従業員の睡眠課題の程度に応じて柔軟に対応が可能なものとなっております。

2.日本最大規模10,000人の睡眠データをもとにスコアリングし、「偏差値化」することで全国との比較が可能

睡眠時間や睡眠習慣など睡眠に直接関係するデータのみならず、睡眠時無呼吸症候群 (SAS)のリスクの程度、職場での生産性など様々な分析軸からのデータも活用することで従業員が抱えている課題を明確化できます。
さらには全国47都道府県の有職者1万人のベースデータと比較し、「偏差値」化することで自社だけでは表面化されていない課題に気づくことができます。

3.利用者の約80%が個別にも利用したい、家族にも薦めたいサービス

忙しい従業員の声を活かして開発された、高いユーザビリティ。所要時間も最大20分程度。ウェブブラウザから利用できるため、新たなアプリの導入などが必要なく、PC・スマートフォン・タブレットでの実施が可能となっており、どこからでもアクセス可能。
実施した直後に西野をはじめとする睡眠専門医が監修した個別のアドバイスをその場で見ることができ、即日の対策も可能です。
さらに個人に対しても全国10,000人の有職者の中での順位や偏差値を知ることができるため、今まで気づいていたものの対策できていなかった課題へ取り組む意欲が生まれやすい仕様となっています。

  • 睡眠偏差値 for Biz概要

サービス販売開始日:2020年9月3日
URL:https://brain-sleep.com/sleep-deviation/
※本サービスは健康経営を中心としておりますが、企業の顧客サービスとしてもご活用いただけます。

  • 参考資料

全国10,000人有職者の「睡眠」データから見えた結果

①    睡眠の質
直近一か月間の自身の睡眠の質が「非常に悪い」または「悪い」と自己評価した人は、有職者全体の41%。性別間で大きな差はみられない。年代別でみると、「非常に悪い」 「悪い」と回答した人の割合が、一番多かったのは60代⇒50代⇒20代~40代という順で有意に高くなる。

②  睡眠×生産性(眠くて仕事が進まないことがある人の割合)
1週間に、眠くて仕事が進まない時間がある人は、有職者全体の36%。性別間で大きな差はみられない。
年代別でみると、 0時間と答えた割合が20代⇒30代・40代⇒50代⇒60代の順で有意に高くなる。20代は10時間以上が9%いる。

1週間の中で眠くて仕事が進まない人の割合は、睡眠時間が短い人の中でも睡眠の質が高ければ有意に低いことがわかった。

③  睡眠×ストレス状態
直近1週間に憂鬱と感じた日があると回答した人は、有職者全体の61%。性別でみると、男性よりも女性の方が有意に高い。
年代別でみると、年代が若いほど憂鬱と感じている傾向がある。 憂鬱と感じた日数として一番ボリュームが多い「週5日程度」は、60代⇒50代⇒30・40代⇒20代の順に有意に高くなる。

④ 睡眠×ストレス×生産性
睡眠の質のスコア上位10%(1,000名)と下位10%(1,000名)それぞれのストレススコアと生産性のスコアを見ると睡眠の質とストレス、さらには生産性と連動していることがわかった。

⑤ 睡眠時無呼吸症候群のリスク
睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスク高程度者は有職者全体の約2割。中程度者まで含めると52%。性別でみると、男性の方が高程度者が有意に13pt高い。年代別にみると、高程度者の割合は、20代⇒30代⇒40代~60代という順で年代が高くなるほど有意に高くなる。
一方、中程度者52%の内、治療未経験者は94%となっており、深刻な課題の一つといえる。

<調査概要>
対象条件:全国男女 20~60 代 有職者        調査期間:2020年3月
調査方法:ブレインスリープ実施アンケート        有効回答数:10,000名