現代のはたらく女性が持つ生き方やキャリアに対する悩みをパーソルキャリア株式会社が運営するWoman Career by dodaとディグラム・ラボ株式会社が解消しようという目的で始まった「モヤモヤ解消プロジェクト」。はたらく女性のモヤモヤ度は、平均で6割を超えていることを明らかにし、世間にはたらく女性の現状を投げ掛けています。今回はこのプロジェクトの運営担当者である林 真美さんにプロジェクトにかける想いやご自身のライフスタイル、健康面、睡眠面などについても伺いました。
※本インタビューは2020年3月13日に実施したものです。
変化しつつある女性のワークスタイル。その中での悩み、葛藤とは。
【PROFILE】
林 真美
2006年インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。法人向けの営業を8年経験したのち、2014年からマーケティング部でコンテンツの企画編集を担当。現在、二児の子育てをしながら、「Woman Career by doda」の企画・運営に携わっている。
――Woman Career by dodaとはどういうサービスですか?
Woman Careerの母体であるdodaは、中途採用の人材紹介と転職メディアをワンブランドで提供しているサービスです。その中でWoman Careerは、転職だけではなく、「女性の方が働いていく中での悩み」の解消の支援を目的として、イベントや記事コンテンンツなどを展開しています。
2020年02月08日に行われた「はたらく女性のモヤモヤ解消イベント(Woman Career by doda × ディグラム・ラボ)」の様子
――「モヤモヤ解消プロジェクト」を立ち上げた経緯を教えてください。
女性の転職やキャリアはどうしてもライフコースに左右されてしまいます。例えば結婚・出産をするかどうかの選択だけでなく、結婚・出産後も働き続けるかどうか、いつからいつまでどのように働くのかも考え、選んでいくことになる。選択肢が多岐に渡りすぎていて、自分がどのタイミングで何を選べば良いかという最適解が見つかりづらい状態だと思うんです。加えて置かれている状況が個々人で違うため、「誰に相談したらいいんだろう?」と悩んで孤独を感じることも。そういった状況を解決したいと思ったのがプロジェクト発足のきっかけです。
――近年の女性の働き方にはどういった変化が見られますか?
良い変化で言うと、働き方改革で会社自体が残業をなるべくしない方向性になったり、テレワークやリモートワークといった多様な働き方を導入する企業が増え、女性にとっても少しずつ働きやすい環境になってきていると思います。しかし実際は、会社や部署によっては制度が整っていないといった場合もあるので、大きな目線で見ると働きやすくなっていても、個別で見るとまだまだその場にいる女性や女性の周りにいる人が頑張らないと成り立たないのかなと思いますね。
――実際にイベントに来られる方はどういった悩みを持っている方が多いですか?
大きく2つあるのですが、ひとつはキャリアの積み時と(子供の)産み時が重なることへの不安や悩みです。例えば20代前半から30代前半は第一子が欲しいと思うタイミングであると同時に、社会人年齢としてはある一定のキャリアを積んできていて、そうなった時に仕事をバリバリやるのか子供を産んだ方がいいのかすごく考えるタイミングだと思うんです。なのでどっちを優先した方が良いのかという悩みがひとつですね。もうひとつは、「まだ彼氏も子供もいないけど、将来そうなった時に働きやすい会社はどんな会社?」という点もよく質問をいただきます。
――仕事とプライベートのどちらを優先したいという人のほうが多いですか?
仕事とプライベートどちらを優先するかという問いを投げると、回答として一番多いのは中間の方だと思います。その中間の方達がどういう働き方を求めているのかというとでは、「仕事だけで終わる働き方は嫌だ」と思いつつも、プライベートを充実させるために完全に仕事にやりがいは求めないと割り切っているわけでもない。やりがいも欲しいし、責任のある役割を与えて欲しいという傾向が以前に行ったグループインタビューで分かりました。
働く女性に必要な自分に対してのコントロールとは
――企業選びの際に福利厚生面を重視する傾向などはありますか?
福利厚生の現状ですが、昔からある一般的な制度として社宅や住宅手当、子供手当などがありましたが、現在、それらは減ってきています。またそういった福利厚生を支給できる会社は歴史ある大企業が多いですね。時代とともに、福利厚生の中身は変わっていきます。なので、dodaのキャリアアドバイザーからは福利厚生だけでなく、自身のキャリアを活かせるかどうかという観点での企業選びをおすすめしています。とはいえ、dodaで毎年6月に発表している人気企業ランキングでは、やはりテレビで取り上げられる様な華やかな福利厚生がある企業が上位にランクインしますね。なので、仕事プラスαで福利厚生に惹かれて「あの会社いいな」と思う傾向はあるようです。
――キャリアの違いによるライフスタイルの捉え方とは
ライフスタイルの捉え方について感じることとしては、ハイキャリアの方ほど「いかに自分で自分の時間を創り出せるか」、自分で課題に対してコントロールしてくという特徴があるように思います。例えば困難な状況になった場合にも、諦めず次を考えられる方が多いと思います。また、先を見通して小さいリスクでも潰していける傾向もあるように思います。そのリスクのひとつが睡眠であり、体調管理であったりするイメージです。
――そんな林さんに睡眠と枕について聞きました
アンファー株式会社様の事例「BRAIN POWER NAP」
睡眠研究の第一人者である西野精治教授が監修された仮眠室は、特にクリエイティブな発想を求められる、健康への意識が高い、オフィスワーカー向けに開発されたとのことです。
ビジネスパフォーマンスを上げている人は、自分で時間を創り出して、たとえ20分でも仮眠をとっているとのことです。
変化していく生活の中で自分の時間を過ごすには
――ご結婚されて子供が産まれて、変化していくライフステージの中でどのような睡眠の変化がありましたか?
子供が産まれてからは子供に合わせて寝るしかないので、自由に自分が寝たい時に寝るというのは無くなりましたね。
――睡眠で悩んでいることはありますか?
よくメディアで、スマホを寝る前に見てはいけないと言われていますが、自分の時間がベッドに入ってからしかないので、どうしても「今日一日なんとか自分の時間を過ごした!」という感覚を得たくてスマホを見てから寝ちゃいます。よくないと分かっていても寝る前に見てしまいます…。
――ママ友や職場の女性の方なども寝る前に自由な時間を作る方が多いですか?
基本的にやっぱり子供が寝てから起きるまでが自分の時間みたいな感じなので、他のママさんも同じように子供が寝てから起きるまでという感じだと思います。
――「こういう睡眠サービスがあったらいいな」と思う事はありますか?
自分に合った枕が欲しいですね。レビューを見て買うけれど、「やっぱり違うな」ってなります。
ブレインスリープで開発した「スタンフォード式 最高の睡眠」から生まれた脳眠枕を実際に触っていただいている様子
SleepediA編集部
林さんに好評だった枕は、クラウドファンディング 「Makuake」にて開始30分で目標金額を達成した大人気「枕」です。
本当はいっぱい寝たいんですけど、寝すぎると腰とかが痛くなるんですよ。おそらくマットレスとかが悪いんだろうなと思うんですけど。なので良い寝具は揃えたいなと思いますね。
「モヤモヤ解消プロジェクト」運営担当者である林 真美さんからお仕事を探されている方へ
睡眠もそうだと思うんですけど、自分で変えられる事と変えられない事があるので、全て諦める必要も無いければ、全て自分でなんとかしようと考えなくてよいと思います。特にライフコースを左右する要素である結婚や子供についてはご縁の問題も大きく、自分でコントロールしづらい。だからこそ、自分がコントロールできるのは何かを考えて頂きたいです。そして、物事の見方やアクションなどコントロールできることを変えていくために、まずはどういう癖や傾向が自分にあるのか、一回見つめてもらうのが良いかなと思います。
Woman Careerでは、20の質問への回答から自身のタイプ分かり、そのタイプに応じた生き方やキャリアのアドバイスがもらえる診断ツールを公開しています。
日常生活での基本的な性格や、仕事にやりがいを感じるポイント、得意・不得意とする業務などを、診断を通じて発見することで、キャリアを含めたライフコースをより自分らしく進めていけるんじゃないかと思います。
(取材・構成=藤平 撮影・ライティング=エニシエモーション 瀧山)